美しい造形美に、快適な座り心地......。たった一脚でも、住まいを洗練の空間へと昇華させてくれる「名作」と呼ばれる美しき椅子を厳選紹介。今回は、現在、世界的に活躍するデザイナーが手掛けた、現代を代表する名作椅子にフィーチャー

BY EMI ARITA

ロナン&エルワン・ブルレックの「コトーネ」

画像: 「コトーネ」¥385,000〜/カッシーナ COURTESY OF CASSINA IXC.

「コトーネ」¥385,000〜/カッシーナ

COURTESY OF CASSINA IXC.

 1997年にデザインスタジオを設立し、パリを拠点に活躍する兄弟デザイナーデュオ、ロナン&エルワン・ブルレック。花器やオブジェなど日々の暮らしを彩るインテリア雑貨から、建築や空間デザインまで、様々なプロジェクトを手掛けているほか、MoMAなど世界的に有名な美術館のパーマネントコレクションの選定にも携わり、世界的に注目を集めている。
 そんなブルレック兄弟が2017年にカッシーナより発表した「コトーネ」は、“つい長居してしまう”と人気のダイニングチェア。家族の記憶を描いたカッシーナの過去のカタログから着想を得てデザインされたもので、フェザーキルトを用いたシート部分はソファのようにふんわりと包み込むような座り心地を実現。端正なフォルムが美しいアルミニウムのフレームは、レッド、グリーン、ブルーなど6色展開、レザーやファブリックなど様々な張地と合わせてコーディネートを楽しめる。

画像: COURTESY OF CASSINA IXC.

COURTESY OF CASSINA IXC.

カッシーナ・イクスシー 青山本店
TEL. 03-5474-9001
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エドワード・バーバー&ジェイ・オズガビーの「ティプ トン」

画像: 「ティプ トン」¥42,900〜/ヴィトラ COURTESY OF VITRA

「ティプ トン」¥42,900〜/ヴィトラ

COURTESY OF VITRA

 2012年のロンドンオリンピックで、聖火トーチのデザインを手掛けていたことでも知られるデザインユニット、エドワード・バーバー&ジェイ・オズガビー。過去の手法と最先端の技術を融合させた実験的なアプローチで、工業デザインから家具デザイン、建築と多岐に渡り活躍。世界的なインテリアブランドから、椅子やテーブル、照明など多彩な作品を発表している。
 中でも代表作として知られているのが、2011年にヴィトラより発表した「ティプ トン」。ポップアートのようなデザイン性だけでなく、前脚と座面の傾斜により、二通りの姿勢をサポートする優れもの。体重を前にかけて前傾姿勢で座ると、背筋が伸び血液循環がよくなるというエビデンスに基づいて設計されており、長時間のテレワークにもおすすめ。耐久性があるプラスチック製で4脚までスタッキングも可能。ブルーやイエローと鮮やかなカラーも揃う。

画像: COURTESY OF VITRA

COURTESY OF VITRA

ヴィトラ
TEL. 0120-924-725 
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nendoの「N02 リサイクル」

画像: 「N02 リサイクル」¥ 50,380〜/フリッツ・ハンセン COURTESY OF FRITZ HANSEN

「N02 リサイクル」¥ 50,380〜/フリッツ・ハンセン

COURTESY OF FRITZ HANSEN

 日本を代表するデザイナー、佐藤オオキが率いる「nendo」は、建築やプロダクト、グラフィックと幅広い分野で国際的に活躍するデザインスタジオ。家具デザインにおいても、機能性から美しさまで、完璧なデザインを追求し、世界的なインテリアブランドより数々の作品を発表している。
 緩やかな曲線を描くスチールフレームが美しい「N02 リサイクル」は2019年にフリッツ・ハンセンより発表したもの。紙の折り目に着想を得てデザインされたシェルは、その“折り目”によって、座る人の背中をしっかりと支え快適な座り心地を実現。また、“リサイクル”という名の通り、家庭から出る廃プラスチックによって作られており、再リサイクルが可能。肘掛けの有無やデスクにもぴったりなキャスター付き、キッチンカウンターにおすすめのバースツールタイプとバリエーションも豊富に揃う。シェルのカラーはスカンジナビアの自然をイメージした温かみのある全7色。スチールフレームは、クローム仕上げとシェルと同色の粉体塗装仕上げの2種からセレクトできる。

画像: COURTESY OF FRITZ HANSEN

COURTESY OF FRITZ HANSEN

フリッツ・ハンセン 東京
TEL. 03-3400-3107  
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コンスタンチン・グルチッチの「ライバル チェア」

画像: 「ライバル チェア」¥139,700/アルテック COURTESY OF ARTEK

「ライバル チェア」¥139,700/アルテック

COURTESY OF ARTEK

 無駄を省いたシンプルなフォルムとユーモアのあるデザインを融合させた作品で注目を集めるドイツを代表するデザイナー、コンスタンチン・グルチッチ。手掛けてきた作品には、デザインと建築の歴史への研究心と、技術と素材に対する情熱が込められている。
 2014年にアルテックから発表した「ライバル チェア」も、アルテックの伝統を継承しながら、木製の椅子を新解釈したもの。背もたれや肘掛けには、「ラメラ曲げ木」というアルテックの伝統的な技術が使われており、合板でありながらまるで無垢材のような美しいフォルムを実現。アルテック製品の中では珍しい回転式の椅子となっており、自由な姿勢を取りやすいのも魅力。木製のベースは、ナチュラル、ブラック、ホワイトの3色。ブラックやキャメルなどのカラーが選べるシートの張り地は、ファブリックとレザーいずれかからセレクトできる。

画像: COURTESY OF ARTEK

COURTESY OF ARTEK

アルテック
TEL. 0120-610-599
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フィリップ・スタルクの「ルイ・ゴースト」

画像: 「ルイゴースト」¥67,000/カルテル COURTESY OF TOYO KITCHEN STYLE

「ルイゴースト」¥67,000/カルテル

COURTESY OF TOYO KITCHEN STYLE

 前衛的で遊び心溢れるデザインと新素材を積極的に使った先進性で魅了する建築家・デザイナーのフィリップ・スタルク。1982年にエリゼ宮殿のスイートルームのデコレーションを任されたことで脚光を浴び、1984年にパリの「カフェ・コスト」、1988年にニューヨークの「ロイヤルトンホテル」のインテリアデザインを手がけたほか、1989年には東京・浅草のアサヒビール本社の「フラムドール」を設計したことでも知られており、今なお、世界的なインテリアブランドで数えきれないほどの作品を発表し続けている。
 革新的な技術と新素材で、過去の名作を再解釈した椅子も多く手掛けているフィリップ・スタルク。2002年にデザインした「ルイゴースト」もそんな椅子のひとつ。ルイ15世スタイルの椅子を透明色とオパック色のポリカーボネート樹脂で再現したもので、バロック様式を現代風にアレンジし、スタイリッシュな椅子へと昇華させた。安定感のある快適な座り心地と耐久性を持ち合わせており、衝撃や傷にも強く、アウトドアユースもOK。

画像: COURTESY OF TOYO KITCHEN STYLE

COURTESY OF TOYO KITCHEN STYLE

カルテル
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