カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したソフィア・コッポラ。それを祝して、ヴァレンティノ・ガラヴァーニが自宅の”城”へランチに招いた

BY VANESSA FRIEDMAN, PHOTOGRAPHS BY DMITRY KOSTYUKOV, TRANSLATED BY G. KAZUO PEÑA(RENDEZVOUS)

画像: ジャンカルロ・ジアメッティ(左)とステファノ・トンチ

ジャンカルロ・ジアメッティ(左)とステファノ・トンチ

 ランチは、ピンクの花に囲まれた芝生で催されるはずだった。しかし、その早朝、周辺を嵐が襲ったため、離れにあるファミリー・ルームのような場所で行うことになった。ジアメッティの言う「大きなひじ掛のある椅子やテレビ、雑貨などのあれこれ」を運び出し、陶磁器に合うような青と白のクロスで覆った丸テーブルを用意した。

 ガラヴァーニの席のテーブルクロスの下には、パグが隠れていた。「私だけがテーブルに出される料理を彼に与えるんだ。だから、彼はいつも私のところに来るんだよ」。コッポラもそのテーブルをかなり気に入っていたようだ。ガラヴァーニの隣に腰掛けながら「こういうヨーロッパの年季の入ったテーブルって、フォーマルでいて、同時に暖かい雰囲気があるわよね」と言う。

画像: ガラヴァーニ

ガラヴァーニ

画像: コッポラと父親のフランシス・フォード・コッポラ

コッポラと父親のフランシス・フォード・コッポラ

 そんなテーブルに対する熱い想いも、お互いの共通点であることがわかった。先日、ガラヴァーニは『At the Emperor’s Table(皇帝の食卓にて)』という書籍を出版した。その本には、ガラヴァーニが所有する世界各地の家でのテーブル・セッティングやレシピが収められている。そして、コッポラも「おもてなし」についての本を制作中だ。このランチに参加しているコッポラの友人で建築家、インテリア・デザイナーのローラン・ブッタゾーニにも、ディナーパーティの上手なやり方などをアドバイスしてもらっているという。ちなみにコッポラの書籍は、ニューヨークの老舗出版社リゾーリから出版される予定だ。

「いつか、私の陶磁器コレクションの部屋を作りたい」とコッポラ。

 しばらくして、デザートに、フルーツ・タルト、レモン・メレンゲ、チーズ・ケーキ、クリーム・ブリュレが出された。ソニア・リキエルのクリエイティブ・ディレクターであるジュリー・デ・リブランは、シューズデザイナーのファブリツィオ・ヴィティに「どれもお砂糖が入っていないから好きなだけ食べられるって、ヴァレンティノが言っていたわ」と声をかけた。食事を楽しんだ後、参加者はみな、散策をしに庭へ出かけて行った。

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