アジア初の会員制ドライビングクラブ「THE MAGARIGAWA CLUB」が、7月29日(土)にグランドオープンする。場所は千葉県南房総市。東京都心や羽田空港から車で約60分、成田空港から約90分の好立地にあり、富士山や東京湾を望みながら、本格的なドライビングを楽しむことができる

TEXT & PHOTOGRAPHS BY HIROYA ISHIKAWA

画像: 冷暖房完備のピットレーンには、最大36台のピットインが可能

冷暖房完備のピットレーンには、最大36台のピットインが可能

「THE MAGARIGAWA CLUB」のコンセプトは「どのサーキットにも似ていないコースを持つ、世界に唯一のドライビングクラブ」。手掛けるのは、フェラーリ、ベントレー、ロールスロイス、ランボルギーニを輸入・販売するコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドだ。

画像: スーパーカー本来のポテンシャルを存分に味わえる

スーパーカー本来のポテンシャルを存分に味わえる

 なぜ今、ドライビングコースをつくったのだろうか? 同社MAGARIGAWAプロジェクト室・室長の山口オスカー博義氏はこう語る。

「これからの車社会は排ガスや騒音などの規制が厳しくなり、公道でスーパーカーを走らせたとしてもスペックの1割程度すら発揮できなくなる可能性があります。また、自動運転やカーシェアリングの普及によって、将来的に車を所有する意味がなくなるかもしれません。とはいえ、機械式の高級時計が今でも愛されているように、ラグジュアリーカーやスーパーカーが世の中からなくなることはないと思うんです。そうであれば、愛車を保管しておき、いつでも走らせることができる場所、純粋に運転を楽しめる場所が必要になってきます。その場所こそ、会員制のドライビングコースなんです」

画像: コース全容。途中には約300台の車を収容できる保管ガレージもある COURTESY OF THE MAGARIGAWA CLUB

コース全容。途中には約300台の車を収容できる保管ガレージもある

COURTESY OF THE MAGARIGAWA CLUB

 ドライビングコースの要となるコースのデザインは、ほとんどのF1コースを設計しているドイツのティルケ エンジニアリング&アーキテクツが担当。「この会社が最も優れているのは、安全面を計算できることです。どんな車種でもどんなスピードでもどんなミスをしても大丈夫なように、コース脇のランオフエリア(緩衝地帯)は設計されています」(山口氏)

 さらにその先にはテックプロバリアと呼ばれる連結式の樹脂製バリア、金網でできたデブリフェンス(防護柵)、さらにはガードレールを設置するなど万全の安全対策がとられている。また、マーシャルと呼ばれる係員の代わりに、車の挙動の異変を自動的に感知してイエローフラッグを出すデジタルシグナルシステムを導入。加えてモニターを使った人による監視も行うという。

画像: 自然の造形を活かしたコース設計となっている

自然の造形を活かしたコース設計となっている

 コースは全長3.5km。上り20%、下り16%の勾配があり、峠道のような箇所も。ストレートは800mあり、理論上は280km/hまで出すことができる。道幅は基本的に10mで、箇所によっては8mの部分もあり、縁石は高め。これはレースを行うわけではないため、追い抜くことを想定していないからだ。難易度は初心者でもある程度のレッスンを受ければ楽しく走れるように設計されている。

 舗装は前田道路が担当。滑りすぎず、グリップしすぎない、つまりは市販車も、溝のないスリックタイヤを装着したレース仕様車もともに走行を楽しめる、絶妙なさじ加減に仕上げられている。

画像: コースには高低差があるため、峠を攻めるかのような走行が楽しめる

コースには高低差があるため、峠を攻めるかのような走行が楽しめる

 コーナーは22ヶ所あり、リズミカルに気持ちよく走行できることを重視。「タイムを意識して毎回正しいライン取りをしようとすると、それなりに難易度は高くて攻略のしがいがありますし、クラシックカーでのんびり走っても心地よいです」(山口氏)── つまり安全性と楽しさをハイレベルで両立しているのが、このドライビングコースなのだ。

画像: 建物はすべて切妻屋根を採用。和モダンな雰囲気だ

建物はすべて切妻屋根を採用。和モダンな雰囲気だ

 実は「THE MAGARIGAWA CLUB」の真価はコースだけではない。リゾート施設としてのホスピタリティの充実ぶりも見逃せない。

画像: オーナーズパドックA棟のダイニングスペース

オーナーズパドックA棟のダイニングスペース

 宿泊棟となるオーナーズパドックには2台から4台収容の専用ガレージがあり、ダイニングスペースやリビング、テラス、ベッドルームなどを備える。テラスからはコースを走る車を見下ろすこともできる。開業時には9棟が建てられ、開業後には新たに14棟が誕生する予定。分譲タイプだが、オーナーが会員向けに貸し出せば、ホテルとしても利用できる。

画像: 天井高があり、開放的なレストラン

天井高があり、開放的なレストラン

 レストランは KANAYA RESORTS が運営する本格的なもので、コースを眺めながら地元千葉県のかずさ和牛やイセエビなど、高級食材を使った料理を堪能できる。

画像: 子どもが遊ぶ場所も用意されているので、家族で楽しみながら滞在できる

子どもが遊ぶ場所も用意されているので、家族で楽しみながら滞在できる

 走行の前後にひと息つけるドライバーズラウンジや、宿泊する際にはお酒も飲めるバーラウンジ、ドライビングシミュレーターや麻雀卓のある娯楽室も完備。漫画やDVDが用意された子どもが遊べるファミリーラウンジもあるため、家族で訪れても安心だ。

画像: 25mのインフィニティプールはコースを見下ろす場所にある

25mのインフィニティプールはコースを見下ろす場所にある

 ほかにも918m採掘して掘り当てた天然温泉、25mのインフィニティプールにジムやスパ、フィットネスなどを完備。ドライビングの疲れを癒し、リフレッシュすることができる。

 気になる会費だが、500名限定の正会員は入会金3600万円、年会費22万円。750名限定のアソシエイト会員は入会金400万円、年次諸費用105万円。いずれも開業前の価格となっている。

画像: 「房 巛 走 巛 祭 - BO SO SAI -」では、写真のようなスーパーカーやラグジュアリーカーが集結する予定だ COURTESY OF THE MAGARIGAWA CLUB

「房 巛 走 巛 祭 - BO SO SAI -」では、写真のようなスーパーカーやラグジュアリーカーが集結する予定だ

COURTESY OF THE MAGARIGAWA CLUB

 今回のグランドオープンを記念して、会員以外の人も参加できるイベント「房 巛 走 巛 祭 - BO SO SAI -」が、7月29日(土)、30日(日)の2日間にわたって開催される。会場となる「THE MAGARIGAWA CLUB」には、同クラブの会員や全国の自動車愛好家が所有する約500台の車が集結。希少なクラッシックカーやレーシングモデル、スーパーカーなど様々な車がドライビングコースでヒルクライムドライブをする姿を鑑賞したり、車両の解説を聞いたりできる。

 また、千葉県の食材を使った料理がスナック・フードトラックで提供されたり、ミュージックライブやワークショップなども行われる盛りだくさんの内容だ。移動手段としてはもちろん、運転する喜びやデザインも含めた車自体の素晴らしさ、車文化の奥深さを実感できる2日間になるだろう。

THE MAGARIGAWA CLUB
公式サイトはこちら

THE MAGARIGAWA CLUB GRAND OPENING DAY「房 ⼮ ⾛ ⼮ 祭 - BO SO SAI - 」
開催⽇:2023年7⽉29⽇(⼟)、30⽇(⽇)
時間:11:00〜18:00
場所:THE MAGARIGAWA CLUB
詳細はこちら

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