現代美術館の先駆けであり、名建築としても知られる東京・品川の「原美術館」。2021年には群馬に拠点を移す同館の姿を、ファッションシューティングを通して記憶に留める。アートもファッションも、時代を超えて愛されるものたちは、形を変えて次世代へと伝えられる

BY JUN ISHIDA, PHOTOGRAPHS BY TARO MIZUTANI, STYLED BY KAYO YOSHIDA, HAIR BY ASASHI(OTA OFFICE), MAKEUP BY TOMOHIRO MURAMATSU(SEKIKAWA OFFICE), MODEL BY TSUGUMI(DONNA MODELS)

 ファッションストーリー「WHAT REMAINS」のロケ地になったのは、東京・品川にある「原美術館」。国内外の現代美術を扱う美術館として親しまれてきた建物は、1938年に実業家・原邦造の邸宅として建てられた。「東京国立博物館本館」や「和光」なども手がけた建築家の渡辺仁が設計し、バウハウスやアール・デコも取り入れた日本のモダニズム建築の傑作として知られている。

画像: 原美術館を象徴するエントランス PHOTOGRAPH BY WATANABE OSAMU

原美術館を象徴するエントランス
PHOTOGRAPH BY WATANABE OSAMU

 この建物が現在の美術館となったのは1979年のこと。居間や食堂、寝室などは企画展示が行われるギャラリーへと改装され、浴室やトイレなどは奈良美智や森村泰昌らによる常設作品の展示スペースへと姿を変えた。ソフィ・カルや杉本博司など名だたるアーティストの作品を元邸宅の雰囲気が残る中で見せる展示は独自のもので、観客はもちろんアーティストからも高い支持を集めていたが、開館から約40年、そして竣工から約80年たった建物は老朽化が進み、来年以降、群馬に拠点を移す。

画像: 『光 ─ 呼吸 時をすくう5人』展示風景。手前は佐藤雅晴のアニメーション作品、奥は佐藤時啓による写真作品 PHOTOGRAPH BY TAMOTSU KIDO

『光 ─ 呼吸 時をすくう5人』展示風景。手前は佐藤雅晴のアニメーション作品、奥は佐藤時啓による写真作品
PHOTOGRAPH BY TAMOTSU KIDO

 現在、原美術館では、品川での最後の展覧会となる『光 ― 呼吸 時をすくう5人』が開催中。自身を取り巻く社会を、独自の視点で静かに見つめる5名の作家を取り上げ、そのうち今井智己、城戸保、佐藤時啓(ときひろ)の3名は、原美術館をモチーフにした写真作品も出展している。原美術館のコレクション及び活動は、群馬県にある「ハラ ミュージアム アーク」(2021年「原美術館ARC<アーク>」に改称)に引き継がれるが、現在の美術館の姿を記憶にとどめるためにも、ぜひ足を運んでほしい。

『光 ー 呼吸 時をすくう5人』
会期:~2021年1月11日(月)
会場:原美術館
住所:東京都品川区北品川4-7-25
開館時間:11:00〜16:00(土・日曜、祝日は〜17:00)
休館日:月曜(祝日の場合は開館し翌平日休館)、年末年始(2020年12月28日〜2021年1月4日)
料金:一般¥1,100、大学・高校生¥700、中・小学生¥500
電話:03(3445)0651
公式サイト

※ 掲載商品の価格は、特に記載がないかぎり、「税込価格」で表示しています。ただし、2021年3月18日以前に公開した記事については「本体価格(税抜)」での表示となり、 掲載価格には消費税が含まれておりませんのでご注意ください。

 

This article is a sponsored article by
''.