BY NORIO TAKAGI, PHOTOGRAPHS BY TAKEMI YABUKI(W), STYLED BY KOHTA KAWAI, HAIR & MAKEUP BY KOSUKE ABE(TRAFFIC), EDITED & INTERVIEW BY SATOKO HATAKEYAMA
ミリタリーなカーキグリーンのジャケットは、冒険心を喚起する。そして手もとにも、同系色の腕時計を。一見カジュアルであるが、アイコニックな丸みを帯びた八角形のケースはWG製で、繊細なサテンと鏡面とで仕上げ分け、上質なニュアンスをたたえる。針やインデックス、さらにムーブメントの隅々にも入念な手仕上げが行き渡り、ミリタリーがラグジュアリーへと昇華した。
アクアノート 5168<42.2mm(10-4時方向)/WG、自動巻きムーブメント、コンポジットストラップ> ¥5,027,000/パテック フィリップ
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーション センター
TEL. 03(3255)8109
ジャケット¥85,800、シャツ¥42,900/フランク リーダー
マッハ55リミテッド
TEL. 03(5413)5530
ダイヤルが浮かべる凹凸模様は、機械式グランドセイコーが作られる岩手県雫石町近くに広がる白樺林をモチーフとする。東北の厳しい冬を耐え忍ぶ美林の静謐な力強さを写したその下には、最新の自動巻きムーブメントが潜む。時をカウントする脱進機の構造と形状とを革新。ムーブメントがより高効率で高性能に進化した国産時計の最高峰は、静かな闘志を心に宿し、世界と戦う。
SLGH005<40mm/SS、自動巻きムーブメント、SSブレスレット> ¥1,045,000/グランドセイコー
セイコーウオッチ お客様相談室
TEL. 0120-061-012
ジャケット¥72,600、パンツ¥39,600/Acne Studios
Acne Studios Aoyama
TEL. 03(6418)9923
シャツ¥26,400/アミ アレクサンドル マテュッシ
アミ オモテサンドウ
TEL. 03(5778)4472
フィルムカメラで海外の風景をスナップする。そんな旅の時間を、名門ジュエラーはユニークに表現することに挑んだ。ダイヤルの二つの丸窓の数字は、上が日本時間を示し、下は渡航先の時刻に合わせられる仕掛け。その間の分針は、60分をカウントした瞬間0に戻るレトログラード機構を採用する。針が戻ると同時に二つの数字が切り替わる極めて巧妙な機構が、旅情を誘う。
ピエール アーペル ユール ディシ エ ユール ダイヨール<42mm/WG、ダイヤモンド、自動巻きムーブメント、アリゲーターストラップ> ¥2,877,600/ヴァン クリーフ&アーペル
ヴァン クリーフ& アーペル ル デスク
フリーダイヤル:0120-10-1906
ジャケット¥75,900、パンツ¥57,200/オーバーコート
大丸製作所 2
info@overcoatnyc.com
シャツ¥27,500、長袖Tシャツ¥22,000/ラグ&ボーン
ラグ&ボーン 表参道店
TEL. 03(6805)1630
丸いゴールドケースを傾けると、サイドに八角形のブラックセラミック製ミドルケースが現れる。細身の針とベゼルがエレガントである一方、肉抜きのラグがスポーティ。名門メゾンは、さまざまな役を演じ分ける俳優のような、多彩な表情をもつ腕時計の新たなスタイルを創出した。搭載する自社製クロノグラフも、新設計。豊かなオリジナリティで、高級時計の新時代を切り開く。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ<41mm/PG、ブラックセラミック、自動巻きムーブメント、ラバーストラップ>¥4,950,000/オーデマ ピゲ
オーデマ ピゲ ジャパン
TEL. 03(6830)0000
ニット¥64,900、ポロシャツ¥18,700/アミ アレクサンドル マテュッシ
アミ オモテサンドウ
TEL. 03(5778)4472
デニムパンツ¥35,200/ラグ&ボーン
ラグ&ボーン 表参道店
TEL. 03(6805)1630
眼鏡¥34,100/モスコット
モスコット トウキョウ
TEL. 03(6434)1070
Interview with 津田健次郎
冷静沈着な呪術師や孤高の狙撃兵、大富豪の高校生ゲームプレイヤーに専業主夫の元極道など、人気のアニメーション作品では型破りな個性派キャラの声を演じることが多い津田健次郎。だが、カメラの前に立つ本人は、いたって穏やかで紳士然とした風貌だ。趣味で撮っているという写真もしかり。自身のインスタグラムには、日常のさりげない風景を切り取ったスナップが整然と並ぶ。
「ライカのデジカメを普段から持ち歩いて、気になるものをなんの気なしに撮っています。セバスチャン・サルガドの写真が大好きで、『GENESIS』のような壮大な作品にも憧れますが、自分が撮るのはもっとカジュアル。俳優のデニス・ホッパーが現場の仲間のオフショットを撮って写真集にしたように、いつかは自分も声優仲間たちを撮ってみたいです」
声優としてのキャリアはすでに25年以上。昨年、NHK連続テレビ小説のナレーションを担当したことで注目が集まり、メディアへの露出も爆発的に増えた。が、彼の真骨頂はなんといってもその艷やかな「声」にある。「第15回声優アワード」の主演男優賞を受賞した2021年も、注目作品への声の出演が目白押しだ。なかでも現在放映中のアニメーション「不滅のあなたへ」では、不在と実在の間を行き来する難役を好演。その実力に改めて耳目が集まっている。
「生身の人間じゃないキャラクターを演じる場合は、抽象的な感覚を大事にしています。この作品の『観察者』というキャラクターには重厚感が必須。とはいっても、地に足がつく物質的な重さではない。浮き上がっているけれど重力があり、重心は下にあるけれど力は抜けている。僕の場合はイメージを細かく追求していくことで、抽象を具象化することが多いかもしれません」と、演じる役へのピント合わせも完璧な様子。現実世界での冒険がしづらい昨今だからこそ、ツダケン流のイマジネーションを出演作で大いに堪能してみたい。
津田健次郎(KENJIRO TSUDA)
大阪府生まれ。アニメや洋画の吹き替え、ナレーションなどの声優業のほか、舞台・映像では俳優として、映像作品では監督・プロデューサーとしても活動。アニメ「極主夫道」(Netflixオリジナル)、「すばらしきこのせかいThe Animation」(MBS/TBS系)など、今春スタートの出演作も多数。 オフィシャルサイト