BY YUKIKO HIRANO
じっとりとした日本の暑い夏。夏真っ盛りには、水分たっぷりのきゅうりをパリンッと食べたくなる。昭和のきゅうりは両端に苦味があったが、現在では改良が進み、皮は薄く歯切れも風味も良くなった。品種も一般的な白イボきゅうり、四葉きゅうり、四川きゅうり、イボなしのフリーダム、加賀太きゅうりなど様々なものが手に入る。「大のきゅうり好きなので、夏は毎日1本食べています。ちょっと酸っぱくなったきゅうりのぬか漬けにオリーブオイルを回しかけたものでシャンパーニュを飲むのは私の定番。夏のお酒できゅうりつまみ、暑さを忘れる時間ですね。今回はミントのような爽やかさを持った芋焼酎に合わせてみましょうか」(平野さん)
レシピ1:きゅうりと豚肉の酢醤油炒め
きゅうりのパリッとした歯ごたえに、ピリリと花椒を効かせた豚肉の酢醤油炒めで焼酎をぐびっと。
<材料 2〜3人分>
きゅうり2本、豚バラ薄切り肉(厚めのもの)200g、にんにく1かけ、唐辛子1本、花椒小さじ1 A [酒、醤油各小さじ1] B [酢大さじ2、砂糖小さじ2、醤油大さじ1、ごま油少々]
<作り方>
1 きゅうりは瓶やめん棒などで叩いてから、ざく切りにする。豚バラ肉は食べやすく切り、[A] をもみ込み、下味をつけておく。
2 フライパンにごま油、つぶしたにんにく、赤唐辛子、花椒を入れて熱す。香りが出てきたら、豚バラ肉を加えて、こんがりとした焼き色がつくまで炒める。
3 きゅうりを加えて炒め、油が馴染んだら、[B] を加え、調味料がほぼなくなるまで炒める。
レシピ2:きゅうり寿司
みょうがや青じそなど夏の薬味とともに、きゅうりをたっぷり加えたちらし寿司。しゃきしゃきの歯ごたえが涼を呼ぶ!
<材料 2合分>
米2合、きゅう2本、みょうが3本、青じそ10枚、しらす50g、A [米酢大さじ3、砂糖大さじ1、塩小さじ1]
<作り方>
1 米はかために炊く。[A] は混ぜ合わせておく。
2 米が炊き上がったら飯台、または大きなボウルなどに移し、熱いうちに[A] を加え混ぜ、うちわであおいで冷ます。
3 きゅうりは薄切りにし、塩小さじ1/2をふって10分置き、水気を絞る。みょうがは薄切り、大葉は千切りにする。
4 酢飯に3、しらすを加え混ぜる。
【今月のお酒セレクト:国分酒造 芋焼酎クールミントグリーン】
涼しげなペンギンラベルの焼酎は米麹と“鹿児島香り酵母1号"を使って減圧蒸留して作られた新しいスタイルの焼酎。「口に含むとミントのような爽やかな甘さを感じます。芋焼酎の香りが苦手な方にも、芋焼酎好きの方にも、どちらにもおすすめしたいですね。口当たりよくついつい飲み過ぎてしまうのが難点ですが。夏野菜たっぷりのフレンチにも合いそうです」(平野さん)
平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインバー「8huit.」のオーナーでもある。ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。
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