BY YUKIKO HIRANO

旬のブロッコリーでビールが進むおつまみを!
通年流通しているブロッコリーだが、本来のおいしい旬の時期は11月頃から始まる。花の蕾や茎を食べる花菜類の野菜の代表格だ。「食卓によく登場する身近な野菜ですが、お酒のおつまみにする野菜ではないかもしれませんね。こんがりと焼く、揚げるという調理法で、ブロッコリーをビールが飲みたくなるような料理にしてみましょう」(平野さん)。合わせるビールは山梨のクラフトビール。ビールがあるからブロッコリーもおいしくなる──そんな組み合わせをどうぞお試しあれ。
レシピ1:ブロッコリーのガレット
焼いたブロッコリーはほっくり香ばしく、ゆでたブロッコリーとは別物のおいしさ。表面はチーズでこんがりカリカリ。粉も少ないヘルシーさもうれしい。

蕾の部分は薄切り、軸は細かく切る。葉がついていたら細かく刻み、ブロッコリーを丸ごと使い切る
<材料 1枚分>
ブロッコリー1/2株(100g)、パルミジャーノチーズ30g、薄力粉・片栗粉(各)大さじ1、水大さじ2、こしょう少々、オリーブオイル大さじ1
<作り方>
1 ブロッコリーは薄切りにする。軸、葉などは細かく刻む。
2 ボウルに1、薄力粉、片栗粉、水、チーズ、こしょうを加えてよく混ぜる。
3 フライパンにオリーブオイルを熱し、2を加えて1㎝程度の厚さにする。中火にして3分焼き、焼き色がこんがり付いたらひっくり返す。ひっくり返すのが難しい場合には、滑らせるようにして、皿の上に乗せる。その上にフライパンを乗せて、ひっくり返す。
4 フライ返しで押さえるようにして、さらに3分、こんがりとするまで焼く。
レシピ2:ブロッコリーと豆腐の揚げ出し
素揚げにすると甘さがぐっと増し、焦げた部分は香りよく、味の深みが増す。出汁を吸い込んだブロッコリーはまた格別。揚げ出し豆腐が野菜のご馳走料理に変貌する。

フライパンに多めの油で揚げ焼きしてもいい。いくつかは揚げ立てに塩をつけて、つまみ喰いをぜひ
<材料 2人分>
ブロッコリー1/2株、木綿豆腐1/2丁、片栗粉適量
A[だし200ml、醤油大さじ2、みりん大さじ1と1/2、塩少々]
大根おろし、揚げ油(各)適量
<作り方>
1 ブロッコリーは小房に分ける。豆腐は5〜10分置き、自然に水切りし、2㎝×3〜4㎝に切る。豆腐に片栗粉を全体にまぶす。
2 揚げ油を180度に熱し、ブロッコリーは3分揚げる(油がはねるので油はね防止ネットなどを使うといい)。豆腐は4〜5分、全体にからりとするまで揚げる。
3 小鍋に[A]を入れて煮立てておく。
4 器に2を盛り、3をかけ、大根おろしを添える。
【今月のお酒セレクト:98BEERs【九八】BELGIAN BITTER】

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF YUKIKO HIRANO
98は、自分たちだけで100にするのではなく、様々な人たちとのコラボにより98を100にも200にもしていく、という想いから名付けられたという。「ビターでフルーティー。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵によるビールは泡のきめが細かく、喉越しで飲むというより、ゆっくり食事に合わせて飲むのがいいですね」(平野さん)
平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。
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