TEXT & PHOTOGRAPHS BY MARI KATSURA
心斎橋に日本初出店
「ムッシュ ディオール 大阪」

ピーター・マリノが手がけたインテリアで、ラ コル ノワール城の写真を配した46席と、バーは5席でゆったりくつろげる空間
「ハウス オブ ディオール 心斎橋」に、5月21日、日本では初となるレストラン「ムッシュ ディオール 大阪」がデビューした。ディオールとガストロノミーの世界を体感できる場所で、世界にまだ4店しかない。北京とこの大阪のレストランのシェフを務めるのは、ミシュラン三つ星レストラン「メゾン・ピック」のシェフ、アンヌ=ソフィー・ピック。

「ソースをパンにつけるとおいしいわよ」と、繊細さと気さくさをあわせ持つチャーミングなアンヌ=ソフィー・ピックシェフ
「学生だった22歳のころ、初めて訪れた日本はまだ欧州にとって秘密の、そして驚きの国でした。父のヴァランスのレストランを継ぐことになって、今の私の料理があるのも、日本に恋をして日本での料理や様々な出会いがあったからこそ。今回、フランスのエレガンスを象徴するディオールとコラボレーションすることになり、大変光栄です。パリのアーカイブを訪れ、ムッシュの仕事との関連性やビジュアルに考慮し、絆を構築しました」と語った、来日を果たした試食会でのアンヌ=ソフィー。初来日以来、35年の夢が叶ったという。取材日は“大きな事件”という彼女の感動もわかち合える、素晴らしいランチとなった。
この日いただいたル・カレ、「炙り焼きサバ、キャビア、とろけるポロネギとマスタードシード 抹茶とシェリービネガーのサバイヨン」は特に印象深く、レアに仕上げたサバ、そしてキャビアの塩味と抹茶の風味が驚くほど新鮮だった。ディオールの服を意識したクルトンとマスタードのあしらいもキュート。温かいポロネギのジュレという技にも驚く。また、デザートに合わせたアンヌ=ソフィーの故郷・ヴァランスのミュスカワインにもうっとり。

「レトワール ドゥ メール」。日本はおいしいウニが手に入るので、前菜に取り入れたのだそう。ウニと蕎麦茶のババロア、蜜柑とディルのコンディメント、キンレンカのクーリ。蕎麦茶の食感やハーブのアロマがさわやか。ペアリングには京都の純米酒が選ばれていた。「レオパード」柄のパンなどに添えられたトンカ豆と味噌のバターも超美味!

アミューズ・ブーシュ。コンテチーズの抽出液をスパゲッティ風にしたタルト(手前)とピスタチオのタルト(奥)

「レ ベルランゴ レオパード」。コンテチーズフィリング、グリーンピースわさびとワイルドセロリソース。24カ月熟成のコンテチーズのフィリングのパスタで、ディオールの象徴的な柄をあしらっている。ムッシュの親友のブレスレットの柄がこのレオパードの起源なのだとか。ペアリングにはニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランを合わせて

「ル カレ」。冷静燻製した炙り焼きサバの一品で、出汁を効かせた抹茶のサバイヨンは、アンヌ・ソフィーの父が漁師風サラダに使っていたというシェリービネガー、レモンの風味で仕上げている

「ル ミルフィーユ ブラン ピエドプール」。バニラとジャスミンのミルフィーユに黒胡椒のフォームが添えてあり、香りが調和する

シグネチャーのローズのタルトや、玄米茶のソースを秘めたダークチョコレートなど、華やかなミニャルディーズ

忘れられない経験になりそうなシェフズテーブル。シェフが直接料理を運んでくれることも。コースのワンシーンのみの使用もできる。個室料は¥55,000
南仏のグラース近郊にあるムッシュ・ディオールの別荘、ラ コル ノワール城で、ムッシュに食事をもてなされているような体験ができる夢の食卓だ。
コース料理はランチで3コース(前菜・メインコース・デザート) が¥12,000、4コース(前菜・レ ベルランゴ レオパード・メインコース・デザート) が¥15,000、ディナーはクチュールメニュー¥30,000となっている。

8名まで利用できる個室。使用料は¥33,000。アペリティフが楽しめる、フランスのものを主に1,400本のワインを貯蔵するワインセラーもある
ムッシュ ディオール 大阪
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1−9−17 ハウス オブ ディオール 心斎橋 4階
営業時間:11:30~15:00(LO 13:30)、18:00~22:30(LO 20:00)
定休日:月・火
TEL. 06-7632-1450
公式サイトはこちら
@DIOR
@annesophiepic
原宿に新オープン
「Prés de L’AS(プレ ドゥ ラス)」のシーズナルランチ
「L’AS」は、食いしん坊たちにとって懐かしさもあるカジュアルフレンチの名店だ。リーズナブルで居心地が良く、個人的には2012年に南青山にできたころ、海外からの友人と通った思い出もある。その「L’AS」のモダンフレンチのエッセンスを受け継いだ新業態「Prés de L’AS(プレ ドゥ ラス)」が、今年4月に原宿クエストにオープン。スペシャリテのフォアグラのクリスピーサンドも健在。コースやアラカルトで楽しめ、窓の外に見える明治神宮の緑や夜景にも気分が上がる。

季節に合わせたモクテルなどもおすすめ。写真はフルーツスパークリングカクテル(ノンアルコール、¥1,000)。スペシャリテのフォアグラのクリスピーサンドは、この日はオレンジジャムがアクセントだった。美味。コースにオプションで追加できる(+¥1,100)

ランチのコースは二つあり、平日限定シーズナルコースは¥3,800。この日いただいたアボカドと甘えびのカクテルは、レモン風味のアボカドピュレーソースに、味変でココナッツミルクを足して

ホワイトアスパラガスのケースで運ばれる、ホワイトアスパラガスとホタテのタルティーヌ

メインに選んだのは、ズワイガニを使ったフレンチトースト。カニ味噌と卵黄、グラナパダーノチーズのソース。多幸感にあふれる一品!

デザートワゴンのディスプレイも圧巻。どれにしようか迷う幸せ

この日は3人だったので、ドバイチョコレート、ピスタチオのケーキ、アプリコットのケーキ、ラズベリーのケーキとグリオットのマカロン、カヌレをピック。シェアできるのも楽しい

ピンクの大理石のテーブルも素敵!

ランチタイムは、青山の明治神宮の緑を眼下に、気持ちのいい時間を過ごせる。個室もある
Prés de L’AS(プレ ドゥ ラス)
住所:東京都渋谷区神宮前1−13−14 原宿クエスト6F
時間:11:00〜15:00、17:00〜22:00
公式サイトはこちら
「銀座 松﨑煎餅 本店(MATSUZAKI SHOTEN)」の
格子詰め合わせ
1804年創業の松﨑煎餅が、5月に移転オープン、お披露目会に招いていただいた。海外の方へのお土産にも喜ばれる、格子&黒格子は、びっくりするほど風味が良くお気に入りの逸品だ。新茶の季節には期間限定で抹茶とぎんざ空也・空いろの粒あんを使った「大江戸松﨑 翆格子」も登場、と目が離せない。また、店内奥には「MATSUZAKI SHOTEN」としてサロンスペースもあり、今後煎餅餅への絵付けや、8代目松﨑宗平が主催する「寄合処」と称するイベントも考えているそうなので、SNSをチェックしておきたい。東銀座を盛りあげていこうという8代目の熱意が伝わり、訪れるたびに新しい発見がありそうでワクワクする。

大江戸松﨑 格子と黒格子がセットになった「大江戸松﨑 格子詰合せ(12枚入り)」(¥1,620)。格子は落花生、黒格子はカカオニブ入りで、お酒にも合う

左写真は定番の四季折々の手書きの絵柄やメッセージが楽しい瓦煎餅「大江戸松﨑 三味胴」(1枚¥152〜)、小麦の煎餅のほかにも、素材にこだわった草加せんべいやあられ、おかきも揃う。右の写真は松﨑さんちの柿の種(¥432)、手前は松崎さんちの薄あられ -白- (¥540)

この日特別にサロンスペースで披露された、黒格子と格子を使った、料理家ユニット 505 Apartmentによるフィンガーフード。お酒との相性を再確認できたし、なにより絶品だった

歌舞伎座の横、以前と同じ木挽町通りのワンブロック先に移転した。モダンで買い物しやすい店内の奥にサロンスペースがある
銀座 松﨑煎餅 本店
住所: 東京都中央区銀座3-14-15
時間:10:00〜19:00
公式サイトはこちら
桂まり
雑誌「SPUR」「eclat」などで、フード&トラベル、インタビュー記事を担当するライター。趣味は世界各国で料理教室に行くこと。温泉保養士。Instagramはこちら
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