幽玄の世界を、自宅のリビングで。人気声優・細谷佳正が朗読し、能楽師・柏山聡子が舞う、注目の能楽公演『夜能』が、4月24日(金) 有料ライブ配信される

BY FUMIKO YAMAKI

画像: 能『祇王』 COURTESY OF HOSHOKAI

能『祇王』
COURTESY OF HOSHOKAI

 全国に非常事態宣言が発出され、ほとんどの劇場やライブ会場が閉鎖を余儀なくされているなか、伝統芸能の世界でも若手の演者たちが中心となって、工夫をこらしたオンライン企画を数多く発信し始めている。その中でも異色の取り組みが、能楽の宝生会による『夜能(やのう)』のライブ配信だ。

「能」は世阿弥によって大成されてから約650年の歴史を誇る日本の伝統芸能だが、現代を生きる私たちが触れる機会は少ない。難解で眠そうな内容、半日がかりの公演など、初心者を尻込みさせるには十分なハードルだ。『夜能』はもともと、そんなイメージを払拭しようと、34歳の宝生流家元・宝生和英(ほうしょう かずふさ)氏がスタートさせた企画。
「能は癒しの芸能です。会社帰りに気軽に能楽堂に立ち寄って、仕事の疲れをリセットしてほしい」との思いから生まれた。文字通り、夜のスタートで上演時間も短め。初めての人でも挑戦しやすく、これまでの公演も反響が大きかったという。

 なにより特徴的なのが、能の上演前に、人気声優が同じ演目を現代語で“朗読”するという仕掛けだ。今回参加するのは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』オルガ・イツカ役などで知られる細谷佳正氏。「能と声優が同じ空間でひとつのものを作り出すのは経験したことがない。楽しみにしています」と語る。観客は、アニメとは趣の違う細谷氏の“語りの芸”を堪能できるのはもちろん、この朗読により、後から上演される能の詞章への理解をぐんと深めることができる。眠く退屈だとばかりと思っていた能の物語が、鮮明な輪郭をもって目の前に立ち現れる感覚。これこそが『夜能』ならではの体験だ。異色だが、決して奇を衒った企画ではない、むしろ周到に練られたコラボレーションであることに驚かされる。

 今回の演目『祇王(ぎおう)』は、平 清盛に愛された二人の舞姫の物語。装束も能面も華やかで美しく、誰もがイメージする「能」そのものだ。細谷氏の朗読と、能楽師・柏山聡子氏の演能が、私たちを幽玄の世界へと導いて、ひととき現実を忘れさせてくれるだろう。

 有料ライブ配信にあたり、能楽師の動きの細部まで見られる映像や、臨場感ある音響にもこだわるという。宝生和英氏も参加するフリートークや、Twitterでの質問受付など視聴者参加型のコーナーも予定されている。この機に、「能」という新たな世界への扉を開いてみるのはいかがだろうか。

特別公演『夜能 夜語りの会』
配信日時:2020年4月24日(金)19:00~ ※ 18:30~接続可能
視聴チケット料金:¥3,000
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