ホテルジャーナリスト、せきね きょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第29回めは、刺激的で自由! 新発想の都会派ライフスタイルホテル「アンダーズ 東京」

BY KYOKO SEKINE

 2014年6月11日、ホテルファンの待望をかなえて、「アンダーズ 東京」が東京の虎ノ門ヒルズに登場した。近年、ホテルの個性や目的が多様化する中、日本において初めての本格的な“ラグジュアリー ライフスタイルホテル”であり、ブランドとしても初の上陸である。一部のファンのあいだで“ラグジュアリーホテルの未来像が変わる!”と期待されたとおり、これまでの高級ホテルのサービスとは一線を画した、自由で創造的な過ごし方を提案。そのキーコンセプトは、「パーソナルスタイルこそが真のラグジュアリーである」というメッセージだ。

「アンダーズ」には、ヒンディ語で“パーソナルスタイル”の意味がある。ホテル内ではゲストもスタッフも自分らしく、思うように過ごし、暮らすように贅沢に施設を満喫してほしいという願いが、この名に込められている。パーソナルなリクエストも可能な限りかなえてもらえるホテル。非日常ではなく、ゲストの“ライフスタイル”の一環として、快適な日常を過ごせるホテルでありたい――という思いである。

画像: ホテルの入る虎ノ門ヒルズの外観。 近辺に高層ビルが少ないため一段と目立つ、威風堂々たる構えだ

ホテルの入る虎ノ門ヒルズの外観。
近辺に高層ビルが少ないため一段と目立つ、威風堂々たる構えだ

 ホテルは地上52階建て、247mの高さをもつ「虎ノ門ヒルズ」の47階~52階を占めている。もともと「虎ノ門ヒルズ」は官民連携による都市再生モデル事業としての位置づけであることから、アンダーズ 東京も他のホテルとは成り立ちが少々違う。

 まず、一般のホテルのようなチェックイン、チェックアウトの概念をなくし、カウンタースタイルでの事務的な手続きは行わない。アンダーズ 東京での滞在は、リビングルームのような広々とした「アンダーズ ラウンジ」で、ゆったりとアンダーズ ホストに到着を歓迎されることに始まる。この瞬間、ゲストは緊張感から解き放たれ、肩の力も抜けていく。フルサービスの提供はもちろんだが、「ラグジュアリーホテルは堅苦しくてリラックスしにくい」という従来のイメージが、すっかりそぎ落とされているのがいい。

画像: こだわりの宝庫、ロビースペース。 壁に飾られている芸術的な組子細工は、ほかに類を見ない最大級のアート作品。左側がアンダーズ ラウンジ、奥にはメインダイニング「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」

こだわりの宝庫、ロビースペース。
壁に飾られている芸術的な組子細工は、ほかに類を見ない最大級のアート作品。左側がアンダーズ ラウンジ、奥にはメインダイニング「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」

 さらに、コンシエルジュともバトラーとも異なる、新たなタイトルのサービススタッフ「アンダーズ ホスト」がゲストに手厚いケアを提供している。マニュアルにとらわれず、個々のゲストのニーズに対応し、多様なキャリアをもつスタッフだからこそ提供できるパーソナルなサービスを、というこだわりのシステムだ。

画像: 「アンダーズ ラージ キング」<65㎡>の寝室。 丸の内側の部屋でスカイツリーの眺望も楽しめる。ゆとりのバスルームには五右衛門風呂をイメージした円形のバスタブが設置されている

「アンダーズ ラージ キング」<65㎡>の寝室。
丸の内側の部屋でスカイツリーの眺望も楽しめる。ゆとりのバスルームには五右衛門風呂をイメージした円形のバスタブが設置されている

 こうしてエントランスから「アンダーズ ラウンジ」へ、そして客室へと至るわずかな時間を滞在のプロローグとして捉え、洗練された空間に憩う滞在が始まる。客室には最新鋭の設備が整えられ、とがり過ぎないスタイリッシュさ。高層階から見る景色も、まさに大都会東京のホテルならでは。24時間オープンの宿泊者専用「アンダーズ ラウンジ」は、すべてのゲストに自宅のようにくつろいで欲しいという思いを体現したこだわりのスペースだ。ソフトドリンクやスナックがいつでも用意され、イブニングタイムにはアルコールやカナッペなども楽しめる。

画像: 「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で楽しめる、シェフこだわりのスノーエイジング 北海道産シャトーブリアン F1400g(2名様用)¥18,000 PHOTOGRAPHS: COURTESY OF ANDAZ TOKYO

「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で楽しめる、シェフこだわりのスノーエイジング 北海道産シャトーブリアン F1400g(2名様用)¥18,000
PHOTOGRAPHS: COURTESY OF ANDAZ TOKYO

 また、37階の1,350㎡を占める「AO スパ&クラブ」では、丁寧にカスタマイズされたサービスが待っている。シンプルでモダンなスパ空間で、心ゆくまで癒される体験をぜひおすすめしたい。

 ラウンジ、レストラン、37階から46階を占める虎ノ門ヒルズレジデンスの共用部分など、館内のデザインは、「日本家屋」をイメージした作風で世界的に人気の高いデザイナー、トニー・チー氏が担当。館内のほかの部分は、「現代における日本の文化創造」というコンセプトのもとで広範にデザインを発表する緒方慎一郎氏が、「伝統」を軸に和洋の融合する個性的な空間を造り上げた。

 随所に置かれたアートワークも、二名のデザイナーたちがそれぞれのエリアのストーリーに合わせて選んだ現代美術作家たちの力作が揃う。特にラウンジの壁を飾る印象的な“組子細工”は小高重光氏による傑作であり、崇高なまでに美しい。ホテルでの過ごし方は人により千差万別だが、美術品やアートワークを見にホテルへ……という目的も、ここ「アンダーズ 東京」ならではの楽しみである。

アンダーズ 東京(ANDAZ TOKYO)

住所:東京都港区虎ノ門1-23-4
電話: 03(6830)1234
客室:全164室
料金:¥58,000~(1泊1室2名までの室料。サービス料・消費税別)
  ※日によって料金が異なるため、要問合わせ
公式サイト

せきね きょうこ

ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

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