“チーム・ポケモン”スタッフと。 PHOTOGRAPH BY SATOKO IMAZU

石原は三重県の鳥羽市生まれ。漁師だった父親から幼少期に囲碁や将棋を教わったことがきっかけで、盤上遊戯に没頭。ごっこ遊びをしながら独自のルールを考案したり、2人用のゲームを4人で遊んだらどうなるかなど、より楽しくなる遊び方を創造し夢中になっていた少年時代の記憶が、ゲーム好きな自身の原点なのだという。大学では総合造形を選択し現代アートを志すが、コンピュータ・グラフィックを経て、コンピュータ・ゲームの楽しさに開眼。元来のゲーム好きが高じてコンピュータ・ゲームを開発・プロデュースをする仕事に関わっていく中で、ゲームの企画を手がける「クリーチャーズ」を創業。ポケモンの開発に携わり、のちにポケモン社を設立・社長となってからも、自身の原点である「遊びとしての楽しさ」を追求する姿勢はずっと同じなのだとも語る。

「例えば、ポケモンはキャラクターありきだと思われがちですけれど、僕から見ればポケモンは『ゲーム』です。ゲームからすべてが始まっていて、僕にとってポケモンは、遊びの可能性を広げてくれる最も大きな素材であり、道具なのです。ですから、ポケモンをキャラクタービジネスの素材と思ったことはないですね。『ポケモン GO 』もゲームの中での遊びを現実世界でやったらどういうことがおきるだろうということからスタートしていますし、現実世界とゲームの仮想世界をポケモンによって豊かにしよう、そしてそれらに関してのアイディアやサービスのあり方を考えるということは一貫しています。遊びのバリエーションをどこまで拡大できるのかという興味を元に、様々なサービスの生み出し方を研究する。ポケモンを世に送り出して以降、僕はそういうことを20年間続けてきたのかなぁと思っています」