背景に溶け込むように身体や衣服をペインティングし、“見えない男”になる現代アーティスト、リウ・ボーリン。いま『TOKYOGRAPHIE 2018』で展示されている世界最古のシャンパーニュ、ルイナールとのコラボレーション作品について、本人に話を聞いた

BY MASANOBU MATSUMOTO, PHOTOGRAPH BY MAGIC KOBAYASHI

 ルイナールで働く人たちも“見えない男”になり、一緒に作品に登場しているのも、このコラボレーションにおいて大きな意味をなす。ぶどう畑や大量のシャンパーニュの商品写真に紛れたのは、ルイナールの最高醸造責任者でもあるフレデリック・パナイオティスだ。「彼は、年間の日照時間や降雨量などから、ぶどうの糖度や酸度を計算し、醸造する際に変わらぬ味が表現できるように調整していく。まさに職人技ですね。今回の滞在で強く感銘を受けたのは、彼をはじめ、ルイナールで働く人たちの技やパッション。彼らはいつも胸の内にブランドに対する誇りを秘めているのです」

画像: シャルドネ100%で造られるシャンパーニュ「ブラン・ド・ブラン」の商品写真のコラージュ空間のなかに並ぶリウとフレデリック。フレデリックは「この場所や商品は自分にとって大切な存在。その一部になれることは幸せなこと」とコメント © RUINART/LIU BOLIN ほかの写真をみる

シャルドネ100%で造られるシャンパーニュ「ブラン・ド・ブラン」の商品写真のコラージュ空間のなかに並ぶリウとフレデリック。フレデリックは「この場所や商品は自分にとって大切な存在。その一部になれることは幸せなこと」とコメント
© RUINART/LIU BOLIN
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 本展では新作《牡蠣の昼食》も公開になった。これは、昨年パリで開かれたルイナールとのコラボレーション作品のお披露目イベントの場で、リウが制作したものだ。モチーフは、ルイ15世のベルサイユ宮殿での昼食の様子を記した絵画。絵の左側に描かれている貴族たちの何人かは天を見上げ、その目線の先には、宙を舞うコルクがある。シャンパーニュが開けられた瞬間だ。

 この時代のフランスに存在していたシャンパーニュメーカーは2つだけ。貴族たちが嗜んでいるのは、おそらくルイナールのものと推測できる。「この絵でわかること、それは、いつの時代でも、シャンパーニュは人々を高揚させてきたということです」とリウ。最後に、メゾンに滞在している間にも、ご自身も試しましたか? と訪ねると、リウは目を輝かせてこう答えてくれた。「もちろん。もう他のシャンパーニュは飲めませんね」

画像: 今回の『TOKYOGRAPHIE 2018』で世界初公開になった《牡蠣の昼食》。モチーフは、ルイ15世が宮殿のダイニングルームに飾るように作らせた絵画。新鮮な牡蠣とシャンパーニュを楽しむ貴族たちのランチタイムが描かれている © LIU BOLIN ほかの写真をみる

今回の『TOKYOGRAPHIE 2018』で世界初公開になった《牡蠣の昼食》。モチーフは、ルイ15世が宮殿のダイニングルームに飾るように作らせた絵画。新鮮な牡蠣とシャンパーニュを楽しむ貴族たちのランチタイムが描かれている
© LIU BOLIN
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ルイナール フェア
下記の期間中、シャルドネのみから造られたルイナールの「ブラン・ド・ブラン」をバイ ザ グラス、またはバイ ザ ボトルで楽しめる特別フェアを、フレンチレストランKEISUKE MATSUSHIMAほか、都内30箇所で開催。
期間:〜12月9日(日)
会場:KEISUKE MATSUSHIMA
住所:東京都渋谷区神宮前1-4-20パークコート神宮前1F
時間:19:00~
料金:ルイナール「ブラン・ド・ブラン」バイ ザ グラス ¥2,500(税・サービス料別)
ルイナール「ブラン・ド・ブラン」バイ ザ ボトル ¥18,000(税・サービス料別)
TEL. 03(5772)2091

「TOKYOGRAPHIE2018」Liu Bolin × Ruinart
会期:〜12月9日(日)
会場:BLOCK HOUSE
住所:東京都渋谷区神宮前6-12-9
時間:12:00〜19:00(※金〜日曜は20:00まで)
入場料:無料
特設ページ

問い合わせ先
MHD モエ ヘネシー ディアジオ
TEL. 03(5217)9736

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