英国の現代アーティスト、リンダー スターリングによる日本初の個展が、銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催。半世紀にわたる創作を通し、女性像とイメージの在り方を問い直す

BY T JAPAN

画像: What I Do To Please You I Do,1981-2008 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

What I Do To Please You I Do,1981-2008 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

 シャネル・ネクサス・ホールでは、英国を代表する現代アーティスト、リンダー スターリングによる日本初の個展「LINDER: GODDESS OF THE MIND」を、2026年6月25日から8月16日まで開催する。本展は、KYOTOGRAPHIE 2026のプログラムとして京都文化博物館別館での展示を経て巡回するもので、出品作の一部を再構成しながら、その創作の軌跡を包括的に紹介する回顧展となる。

 1970年代の英国パンクシーンから登場したリンダーは、写真やフォトモンタージュを用いた独自の表現で注目を集めてきた。既存のイメージを切り取り、組み替えることで、欲望や身体、そして女性像をめぐる視覚文化の構造に鋭く切り込むその作品は、半世紀以上にわたり高い評価を受けている。発表当時の衝撃を保ちつつ、今日においてもなお強い現代性を帯びている点も見逃せない。

画像: She/She,1981 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

She/She,1981 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

 本展では、初期のシリーズ「Pretty Girls」(1977年)に見られるようなグラビア誌の再文脈化から、「The Principle of Totality」(2012年)のように反復と介入によって視線のあり方を問い直す作品まで、時代ごとの代表作を通してその展開をたどる。イメージを可変的な素材として扱うリンダーの手法は、ハンナ ヘッヒやマン レイといったダダやシュルレアリスムの系譜にも連なりながら、ユーモアや軽やかさを伴って既存の価値観を揺さぶる。

画像: Untitled,1979 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

Untitled,1979 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

画像: Oedipus, 2021 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

Oedipus, 2021 Courtesy of the artist and Modern Art © Linder

 1954年リバプール生まれのリンダーは、現在ロンドンを拠点に活動。2025年にはロンドンのヘイワード ギャラリーで大規模回顧展を開催するなど、国際的に再評価が高まっている。作品はテート モダンやヴィクトリア&アルバート博物館、MoMAなど主要美術館に収蔵され、フェミニズムの視点から英国美術史において独自の地位を築いてきた存在だ。

 シャネル・ネクサス・ホールがアーティストと緊密に協働して実現した本展は、そのキャリアを俯瞰する初の機会であると同時に、過去と現在を往還しながらイメージの力を問い直す場となる。銀座の中心で展開される本展は、現代における視覚表現のあり方を改めて考える契機となるだろう。

画像: リンダー スターリング(Linder Sterling) 1954年リバプール生まれ。現在はロンドンを拠点に活動。2025年2月にはロンドンのヘイワード ギャラリーで大規模回顧展「Linder: Danger Came Smiling」を開催。2013年にはパリ市立近代美術館で個展「Linder: Femme/Objet」が開催され、その後ケストナー ゲゼルシャフト(ハノーファー)へ巡回した。作品は、パリ市立近代美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)、アーツ カウンシル コレクション(ロンドン)、DESTE現代美術財団(アテネ)、アイルランド現代美術館(ダブリン)、MoMA(ニューヨーク)、テート モダン(ロンドン)などのコレクションに収蔵されている。 Photo by Gabby Laurent

リンダー スターリング(Linder Sterling) 1954年リバプール生まれ。現在はロンドンを拠点に活動。2025年2月にはロンドンのヘイワード ギャラリーで大規模回顧展「Linder: Danger Came Smiling」を開催。2013年にはパリ市立近代美術館で個展「Linder: Femme/Objet」が開催され、その後ケストナー ゲゼルシャフト(ハノーファー)へ巡回した。作品は、パリ市立近代美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)、アーツ カウンシル コレクション(ロンドン)、DESTE現代美術財団(アテネ)、アイルランド現代美術館(ダブリン)、MoMA(ニューヨーク)、テート モダン(ロンドン)などのコレクションに収蔵されている。

Photo by Gabby Laurent

『LINDER: GODDESS OF THE MIND』
会期:2026年6月25(木)~ 8月16日(日)
開館時間:11:00ー19:00 (最終入場18:30)※イベント開催時は変更あり。詳細は下記公式サイト参照
入場無料・予約不要
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F

会期中は関連イベントを実施。詳細は公式サイトにて。
公式サイトはこちら

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