BY EMI ARITA
ル・コルビュジエの「LC14 TABOURET NANTES REZÉ(タブレ ナント ルゼ)」

「LC14 TABOURET NANTES REZÉ」¥200,200/カッシーナ
COURTESY OF CASSINA IXC.
20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエが、1952年、終の棲家となったカップ・マルタンの「カバノン(休憩小屋)」用にデザインした「LC14 TABOURET(タブレ)」。一見、ただの木箱のようにも見えるが、人体の寸法と黄金比から定めた建造物の基準寸法の数列「モデュロール」を用いて設計されているのが特徴。縦置きにしても、横置きにしても、楽に腰掛けられる絶妙な高さになっている。
そんな「LC14 TABOURET」のバリエーションのひとつが、こちらの「LC14 TABOURET NANTES REZÉ(タブレ ナント ルゼ)」。1955年に設計を手がけた、フランスのナント・ルゼにある集合住宅「ユニテ・ダビタシオン」の子供部屋用にデザインしたモデルで、ペールブルーとブラウンのバイカラーは、インテリアのアクセントにもぴったり!それぞれの面に持ち手となる穴も開いており、持ち運びも楽々。スツール、サイドテーブル、ディスプレイ、踏み台……と、一家に一台あれば、その時々に必要なツールとして、マルチに活躍してくれるはずだ。

COURTESY OF CASSINA IXC.
カッシーナ・イクスシー 青山本店
TEL. 03-5474-9001
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渡辺 力の「リキスツール」

「リキスツール」¥4,730~/メトロクス
COURTESY OF METROCS
昭和期に活躍し、日本のモダンデザインの礎を築いたデザイナー渡辺 力。「リキスツール」は自身が主宰したデザイン事務所“Qデザイナーズ”が考案した、組み立て式の段ボール製スツール。1965年に開かれた婦人画報社の展覧会の企画のひとつとしてデザインされたもので、綿密に計算された組立構造により堅牢性を強化。発売当時は「4つのスツールで象の体重を支えられる」と話題を呼んだ。
接着剤は不要で、山折り・谷折り・はめ込み作業だけで簡単に組み立てられる。分解も容易なため、使わないときは折り畳んで収納したり、古くなったらリサイクルすることも可能。サイズは高さ33cmの「ロー」と42cmの「ハイ」の2種。カラーは単色のナチュラル、ホワイトもあるが、インテリアにアクセントを添えるなら、赤、青、黄、白の4色を組み合わせたマルチカラーがおすすめ。サイズ違いで複数並べても可愛い。

PHOTOGRAPH BY MASAAKI INOUE, STYLING BY YUMI NAKATA, COOPERATION BY JIYU GAKUEN SEIKATSU KOUGEI LABORATORY
メトロクス
TEL. 03-5777-5866
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フランク・ゲーリーの「ウィグル スツール」
「ウィグル スツール」¥85,800/ヴィトラ
COURTESY OF VITRA
革新的で独創的な建築デザインで知られるカナダ出身の建築家フランク・ゲーリー。曲線や不規則な形状を特徴とし、代表作「ウォルト・ディズニー・コンサートホール」や、「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」などは、現代建築のアイコンとして知られている。
建築のみならず、家具においても、独創性あふれる作品を発表。「ウイグル スツール」もそんな作品のひとつ。1972年にデザインされた段ボール素材を使用した家具シリーズ「イージー・エッジズ」のスツールで、くねくねとカーブしたユニークなフォルムは、ひと目見たら忘れらないほどの存在感!側面を硬質な板材で補強しているため、耐久性も申し分なし。同シリーズの「ウイグル サイドチェア」とのセット使いもおすすめ。

COURTESY OF VITRA
ヴィトラ
TEL. 0120-924-725
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マリオ・ボッタの「クレッシードラ」

「クレッシードラ」¥201,300/リーヴァ(アルフレックス)
COURTESY OF ARFLEX
アイコニックなフォルムが目を惹く「クレッシードラ」は、1本の丸太から切り出した無垢材のスツール。東京・外苑前の「ワタリウム美術館」の設計を手がけたスイスの建築家、マリオ・ボッタが2006年にデザインしたもので、素材のシダー材は、イタリアの自然災害で倒れた木や、保護林で発生する間伐材を使用。環境負荷の少ない木材を使用したサステナブルなスツールは、天然木ならではの個体差による風合いが魅力。無塗装仕上げのため、清々しいシダーの香りも楽しめる。
部屋の湿度や温度の変化によって、ひび割れが大きくなったり、新たなひび割れが生じるのもまた一興。こうした経年変化を楽しみながら、永く愛用できるようメンテナンスキットも付属。ささくれを整えたり、黒ずみを研磨したり……手入れをするたびに愛着も増していくことだろう。座面が平らなため、サイドテーブルやディスプレイとしても使いやすい。

COURTESY OF ARFLEX
アルフレックスジャパン
TEL. 0120-33-1951
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マルティーノ・ガンパーの「アーノルドサーカス スツール」

「アーノルドサーカス スツール」¥26,400/マルティーノ・ガンパー(センプレ)
PHOTOGRAPH BY ANGUS MILL
「アーノルドサーカススツール」は、イタリア出身のデザイナー、マルティーノ・ガンパーが、2006年にロンドンのアーノルドサーカス広場の再生プロジェクトのために、屋外用のスツールとしてデザインしたプラスチック製のスツール。8つの角があるユニークなフォルムは、広場の象徴である八角形の屋根をイメージしたもので、今も同イベント公式のスツールとして愛用されている。
カラーバリエーションが豊富で、あらゆるスタイルのインテリアで楽しめるのも魅力。素材には100%リサイクル可能なポリエチレンプラスチックを採用し、地球環境にも配慮。軽量でスタッキングが可能なため、屋内外問わず活躍。ひっくり返せば、収納用のバスケットやゴミ箱にも!アート作品のようでありながら、マルチに活躍してくれる、まさに万能スツールと言えるだろう。

COURTESY OF SEMPRE
センプレ
TEL. 03-6407-9081
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