10月にダイヤモンドヘッドタワーが開業した「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ」。新たなワイキキのランドマークを現地からリポート

BY YUMI YAMAGUCHI, PHOTOGRAPHS BY YUKO IIDA

 だが、人気の背景には、日本人に快適な設備やサービスが整っていることも大きい。バスルームにはTOTOのウォッシュレット、ESPAが運営するスパのセラピストは全員日本人で、繊細な施術のテクニックは折り紙付き。日本語を話すスタッフは全部で約25人。日本語だけでもほぼ問題なく過ごせる体制だ。さらに話題を集めているのが、東京・四谷から満を持してハワイに移転した江戸前寿司の巨匠、中澤圭二氏の「すし匠」だ。予約の取れない店として、ハワイのフードシーンを席巻しているのは言うまでもない。10席のみのカウンターだが、1~2人であれば直前でも予約が取れる場合があるというので、トライしてみてほしい。

画像: ハワイの風を感じながら食事ができるダイヤモンドヘッドタワーの「プールグリル」

ハワイの風を感じながら食事ができるダイヤモンドヘッドタワーの「プールグリル」

画像: オールデイダイニング「ザ・マーケット」の朝食。ハワイアンスタイルのエッグベネディクト。このほか、ハワイ初出店の「ディーン&デルーカ」も

オールデイダイニング「ザ・マーケット」の朝食。ハワイアンスタイルのエッグベネディクト。このほか、ハワイ初出店の「ディーン&デルーカ」も

 ハワイは風がいい。南太平洋、東南アジアなど、あちこちの熱帯リゾートを渡り歩いてきたけれど、肌にまとわりつく湿気のない、爽やかな貿易風は、ハワイならではのものだ。その風が、ダイヤモンドヘッドタワーのプールサイドを吹き抜けていく。2つのタワーの合間が、山から海へ抜ける風の通り道になっているらしい。2つのタワーそれぞれにインフィニティプールがある。海とビル群を見下ろす眺めは都会的で、客室のインテリアも全体に押さえた色調で上品。レジデンスだけあって、長く滞在しても飽きないテイストにしているのだろう。

 ハワイの雰囲気をことさら演出してはいないけれど、顔を合わせるたびに「アロハ」と声をかけてくれるスタッフの笑顔もうれしい。そのホスピタリティには、アロハスピリットが息づいている。 ダグラス・チャング氏は、ハワイのラグジュアリーホテルの総支配人としては珍しく、ハワイ先住民の血を引く。ハワイのホスピタリティ業界で長い経験を持つベテランだ。10年前、マウイ島、リッツ・カールトン・カパルアベイの総支配人としてリッツ・カールトンに入る以前は、マウイ島の伝説的リゾート「ハナ・マウイ(現・トラバーサ・ハナ)」の総支配人だった。その彼が久々に、原点ともいえるワイキキに戻ってきた。

画像: 総支配人のダグラス・チャング。じつはフラダンスの名手でもある

総支配人のダグラス・チャング。じつはフラダンスの名手でもある

「昔、ワイキキはよく来たけれど、久しく足が遠のいていたというラグジュアリートラベラーの方々は多いと思います。私自身もそうでした。ここでキャリアをスタートさせた後、長くワイキキを離れていました。戻ってきて最初は戸惑いましたが、すぐに新しいワイキキに魅了されました。今こそ『Come back to Waikiki!』と皆さまに申し上げたいですね」

 最終日、サンセットクルーズで沖から見たワイキキは美しかった。夕陽を浴びて、ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチの2つのタワーが輝いていた。海と空の流動性を表現したという波形のデザインは、ビル群の中にあって、ひときわモダンで目を引く。新しいワイキキのランドマークだとあらためて実感したのだった。

画像: ダイヤモンドヘッドタワーのインフィニティプール

ダイヤモンドヘッドタワーのインフィニティプール

ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ
(The Ritz-Carlton Residences Wikiki Beach)

住所:383 Kalaimoku Street, Waikiki Beach, Honolulu, Oahu, HI 96815USA
電話:010-1-808-922-8111
客室:レジデンス全552室
(エヴァタワー307室・ダイヤモンドタワー245室。うち330室がホテル宿泊可)
料金:$525~(1泊1室2名の室料。消費税・宿泊税別)
※宿泊は2泊以上から受付
公式サイト

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