伝統職人たちの技と矜恃が息づく工房。外部に閉ざされた“ものづくりの聖域”のように思われてきたその空間を、エルメスはクラフトと現代アートの新しい協働の場に変えた

BY MASANOBU MATSUMOTO

画像: 参加作家のルーシー・ピカンデ PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2015 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

参加作家のルーシー・ピカンデ
PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2015 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

 優れたアート作品は、作家のアトリエでのみ生まれるとは限らない。たとえば、作家が特定の場所に一定期間滞在し、制作を行うアーティスト・イン・レジデンス。参加作家は招かれた土地で、現地の人々と交流しながらインスピレーションを獲得し、新しい作品を生み出してきた。エルメス財団も、2010年よりエルメスが誇る工房での滞在型制作プログラム「アーティスト・レジデンシー」を実施している。職人たちの高度な技、シルクやレザー、クリスタルなどの良質な素材に出会ったアーティストは、どんなふうに感性を刺激されるのか?

画像: イオ・ブルガール PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2016 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

イオ・ブルガール
PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2016 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

画像: アナスタシア・ドゥカ PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2017 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

アナスタシア・ドゥカ
PHOTOGRAPH BY TADZIO, 2017 © FONDATION D’ENTREPRISE HERMÈS

 現在開催中の『眠らない手:エルメスのアーティスト・レジデンシー展』は、その成果を伝えるべく、参加作家9名の作品を2回に分けて紹介する。11月15日から始まる第2期に参加するルーシー・ピカンデは、工房でなめしの工程を観察し、“革が生まれ変わる”様子に感銘を受け、レザーの加工技術を駆使した図像を発表。またエルメス・グループのジョンロブの工房に滞在したアナスタシア・ドゥカは、工房内の職人に「好みの靴」をインタビューし、彼らのためのアートな靴を作った。想像力豊かなアーティストとクラフツマンシップに富んだ職人たち。工房の中で生み出された、その多様な対話のかたちを楽しみたい。

『眠らない手:エルメスのアーティスト・レジデンシー展』
会期:2回に分けて作家を紹介
第1期:~11月4日(日)
第2期:11月15日(木)~2019年1月13日(日)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1 8F
開館時間:11:00~20:00 ※日曜は~19:00
休館日:不定休(エルメス銀座店の営業時間に準ずる)
入場無料
電話: 03(3569)3300
公式サイト

 

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