6作目となる『The Beguiled(原題)』を発表したばかりのソフィアの創造性に迫る

BY AKEMI NAKAMURA

 彼女の母親エレノア・コッポラも才能のある監督だが、最近初監督作『ボンジュール、アン』(日本公開7月7日)を完成させている。

「母の世代の女性が頑張ってくれたおかげで、今の私たちの職場があると思って感謝しているわ。実は、母は昔から日本が大好きで、私は母を通して日本のよさを知り、私も日本を好きになったのよ。そのおかげで、小さい頃から日本に行ったりもしたから、私の日本に対する特別な思いは、母から受け継いだのだと思う。そのほかにも、母は現代アートが好きだったから、私たちをいつも美術館に連れていってくれた。母はアヴァンギャルドなスタイルが好きなの。母からは、ひとつのことに固執する必要はなくて、さまざまなことに挑戦してみていい、ということを教わったと思う。もちろん、映画製作に関しては映画のセットにいたことで父から学んだことがすごく多かったわけだけど。アートや、いかにしてアーティストになるのか、という点に関しては、母から学んだことが多かった」

 ソフィアの母は絵を描くのが好きで、いつもアートの道具が身の回りにあったそうだ。

「母が私たちに、常にクリエイティブでいることを教えてくれた。私には、今娘がふたり(6歳と10歳)いるのだけど、ふたりとも絵を描いたり、クリエイティブなことをしているとすごくハッピーなのよ。私もクリエイティブなことはどんどんしてもらいたいと思っているの」

 自分が母になってからは、監督として母親的な気持ちになることが増えたという。「母として、出演している女優たちを守らなくちゃという気持ちが強くなったの。これまでもそうだったけど、でも、これまで以上に母親的な感情が強くなったと思う」

 NYで4月に開催されたトライベッカ映画祭では、『ゴッドファーザー』の45周年記念イベントが行われた。それを心待ちにしていたソフィアだが、「夫のバンド、フェニックスのアルバムが発売になるのも楽しみ。そして母が今年80歳になるの。母の誕生日を記念して、家族全員で日本に行こうと思っているのよ」。コッポラ家は当分忙しくなりそうだ。

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