2020年に向け大きく変貌を遂げようとする日本。ひとつのエポックメイキングとなるこの近い未来に向かって、クリエイターたちは何を目指すのか? 革新的な試みに挑む男たちが描く、新しいビジョン

BY JUN ISHIDA, PHOTOGRAPHS BY YASUTOMO EBISU, STYLED BY TAICHI SUMURA

画像: コート ¥370,000、ニット ¥75,000、シャツ¥75,000 ヴァレンティノ インフォメーションデスク(ヴァレンティノ) TEL. 03(6384)3512

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真鍋大度 /DAITO MANABE
メディアアーティスト

 2016年8月、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック閉会式における、2020年東京大会のパフォーマンス。ダンサーたちの動きに合わせて光を放つ立方体や、AR技術を用いた映像表現に、世界中が驚嘆した。この演出の中心を担ったのが、最先端テクノロジーとアートを融合させた作品の数々で知られるライゾマティクス・リサーチだ。

「僕らの強みは最新のツールを使うだけでなく、プログラミングから、ドローンなどハードウェア自体の設計、光のパターンのデザインまで、すべてを手がけていることです」
 そう語るのは、同社を石橋素と共同主宰する真鍋大度。今や日本におけるメディアアートの代名詞的存在となった彼だが、この分野での日本の現状に危機感を抱いているという。
「テレビの影響が大きく、派手でわかりやすいものと、本当に優れたものとの区別がつきにくくなっている。技術で世の中が便利になる半面、個人情報や生体データが収集される状況にもアートで警鐘を鳴らしたいですね」

 きたるべき2020年。真鍋はどんなビジョンを抱いているのだろう。「若い世代に、高いレベルを目指す機会を与えたい。世界のアーティストが滞在制作し、その作品に誰もが触れられるような場所を実現できたらと思います」

真鍋大度
1976年東京都生まれ。2006年「Rhizomatiks」設立。2015年より同社のクリエイション&テクノロジー開発チーム「Rhizomatiks Research」を共同主宰。

HAIR BY KATSUYA KAMO(KAMO HEAD), TEXT BY KEITA FUKASAWA

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