近年、デザートの新機軸として進化し続けるかき氷。フレンチのシェフが果敢に挑むハイエンドなかき氷専門店として注目を浴びる、「あずきとこおり」の魅力に迫る

BY MIKA KITAMURA, PHOTOGRAPH BY SHINSUKE SATO

 儚(はかな)く舌の上で溶けていくかき氷。ふわふわ、さくさく、とろーり。メレンゲや焦がしレモン、シブーストのクリーム、トリュフ……。かき氷の世界では無縁だったフレンチスタイルの味が、ふわっふわの氷を彩っている。

 ミシュランガイド二ツ星のレストラン「フロリレージュ」の川手寛康シェフが、同店のシェフ・パティシエの堀尾美穂さんとともに、フランス菓子のパティシエが作るかき氷の店「あずきとこおり」を開いた。おもなメニューはかき氷とフレンチトースト。カウンターの目の前で作ってくれる。

画像: 「あずきとメレンゲ」¥1,870。店のシグニチャー

「あずきとメレンゲ」¥1,870。店のシグニチャー

 もともとフランス菓子(郷土菓子やホームメイドスイーツ以外)は、手を加えた食材を何種類も重ねて仕上げるもの。いわば、味の足し算だ。堀尾シェフのかき氷も、さまざまな味わいと食感を複雑に重ねて味を構築する。

 土台になるのは日光「松月氷室(しょうげつひむろ)」の天然氷。真冬の寒さを利用して、山の湧水をゆっくりゆっくり凍らせる。削れば、天女の羽衣のようにふわりと器に舞い落ち、重なり合う。定番メニュー「あずきとメレンゲ」には、自家製練乳と、メレンゲをパウダー状にして生クリームと合わせたメレンゲクリーム、炊いた小豆、わらび餅をイメージしてシルキーなやわらかさに仕立てたお餅。仕上げにメレンゲをたっぷりのせる。メレンゲのさくさく感、お餅のとろりとした口あたり、小豆のプチッとした食感。風味とテクスチャーの違いで飽きさせることがない。一般的なかき氷とは一線を画している。

画像: 「あずきのフレンチトースト」¥1,650。炊き上げた小豆を生地に練り込んだブリオッシュを卵液に一晩つけて。小豆のクリームと炊いた小豆、イギリス・マルドンの塩が添えられる COURTESY OF AZUKI TO KOURI

「あずきのフレンチトースト」¥1,650。炊き上げた小豆を生地に練り込んだブリオッシュを卵液に一晩つけて。小豆のクリームと炊いた小豆、イギリス・マルドンの塩が添えられる
COURTESY OF AZUKI TO KOURI

画像: 「ブラッドオレンジとアマゾンカカオ」¥1,980。濃縮したオレンジの風味と強烈な印象を残すアマゾンカカオの組み合わせ。季節の味から COURTESY OF AZUKI TO KOURI

「ブラッドオレンジとアマゾンカカオ」¥1,980。濃縮したオレンジの風味と強烈な印象を残すアマゾンカカオの組み合わせ。季節の味から
COURTESY OF AZUKI TO KOURI

 かき氷の魅力とは?と問えば、「自由自在にアレンジできて、可能性は無限大。それに気づいたときには、すでにかき氷にハマっていました」。難しい点は、温度が低いので味と香りが伝わりにくいこと。味の奥ゆきが出にくいから、うま味や香りをしっかりきかせる。お客の前でメレンゲに焼き目をつけて香ばしさを演出したり、風味のインパクトが強いアマゾンカカオを使ったり。レモンは焦がすことで風味を深めている。

 ネットで、ひとり50分の枠を予約できる。「かき氷屋さんはゆっくりできないところが多いから、時間と空間も存分に味わってほしい」。夏はマンゴーや桃、赤紫蘇などが登場すると聞けば、ヘビロテ確実。冷たい贅沢を満喫しよう。

あずきとこおり
住所:東京都渋谷区代々木1-46-2 グランデュオ代々木1F
営業時間:[木・金曜]12:00~17:00、[土・日曜]11:00~19:00、[月曜]11:00~17:00 
定休日:火・水曜
※予約は公式サイトから
公式サイトはこちら

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