多くのワインファンに愛される「ペンフォールズ」のシニアワインメーカーが”2022 コレクション”PRのために来日。創業時から守られてきた、「ペンフォールズ」ならではの果実味豊かでチャーミングな味わいの秘密を語ってくれた

BY KIMIKO ANZAI, PORTRAIT BY TAMEKI OSHIRO

画像: 「ペンフォールズ」ワイナリーに併設されたレストランのテラスからは、手入れが行き届いたブドウ畑が見える。ここでゆったりとワインと食事を楽しむこともできる。オーストラリアのワイン観光のデスティネーションでもある

「ペンフォールズ」ワイナリーに併設されたレストランのテラスからは、手入れが行き届いたブドウ畑が見える。ここでゆったりとワインと食事を楽しむこともできる。オーストラリアのワイン観光のデスティネーションでもある

 ワインの“ニューワールド”の中でも、年々進化を遂げているのがオーストラリアだ。芳醇な味わいのシラーズ(シラー)が有名だが、近年では繊細なスタイルのシャルドネや、香り豊かで”アロマティック品種”と呼ばれるリースリングやヴィオニエなどのワインも続々誕生、多彩な魅力を発信している。

 そのバラエティ豊かなオーストラリアワインを長きに渡って牽引してきたのが、1844年創業の「ペンフォールズ」だ。イギリスから移住した医師クリストファー・ローソン・ペンフォールド博士が妻のメアリーとともに、南オーストラリアのマギルで医療用の酒精強化ワインを造ったのが始まり。この酒精強化ワインが人気を呼んでワイナリーは発展し、以降、質の高いテーブルワインを数多くリリースするように。特に1959年に誕生した「ビンシリーズ」は果実味豊かで奥深い味わいが一躍人気となり、多くの人々に愛されてきた。

画像: 創業時のワイナリーを彷彿させる書斎。フォトスタンドの人物がクリストファー・ローソン・ペンフォールド博士。「ペンフォールズ」の歴史はここから始まった

創業時のワイナリーを彷彿させる書斎。フォトスタンドの人物がクリストファー・ローソン・ペンフォールド博士。「ペンフォールズ」の歴史はここから始まった

「ビンシリーズ」を一口飲んでわかるのがバランスのよいブレンドの妙味だ。実はこれが、 ワイナリーが長く守ってきた「ぺンフォールズらしさ」だという。今、オーストラリアでは、フランスのように単一畑や単一品種のワインを造る生産者が増えているが、「ペンフォールズ」が創業以来大切にしているのは、”マルチリージョン(複数の生産地)”、”マルチヴァラエタル(複数の品種)”というワイン造りの哲学だ。これは、ワイナリーが位置する南オーストラリア州をはじめとする様々な地域や畑から収穫した、複数品種のブドウをブレンドする考え方のこと。

 南オーストラリア州の面積は想像以上に広く、テロワールも千差万別。同じ品種のブドウでも果実味や酸味の個性が異なることから、ヴィンテージに左右されることなく、バランスに優れた上質な味わいのワインを生み出すことを目的している。シニアワインメーカー、ステファニー・ダットンはこう語る。

「”マルチリージョン”、”マルチヴァラエタル”は、南オーストラリア州の個性を表現するアプローチと言ってよいでしょう。ですが、この考えでワインを造るのは、ハイレベルのブレンド技術が要求され、なかなかに難しいのです(笑)。『ペンフォールズ』は創業時に酒精強化ワインを造っていましたが、必要とされたのがハイレベルなブレンド技術でした。ですから、私たちにとって”マルチリージョン”、”マルチヴァラエタル”は歴史の味の礎でもあるのです」。

画像: ステファニー・ダットン 「ペンフォールズ」シニアワインメーカー。2007年入社、2010年より赤ワイン醸造チームに加わり、「ペンフォールズ」のスタイルを体現してきた。2017年より現職。今回が初来日で、ひとりでの東京散歩を楽しんだ。「日本のワインファンは、”静かなトレンドセッター”というイメージ。私たちが知らない間に素敵な流行を生み出しているように思えます」

ステファニー・ダットン
「ペンフォールズ」シニアワインメーカー。2007年入社、2010年より赤ワイン醸造チームに加わり、「ペンフォールズ」のスタイルを体現してきた。2017年より現職。今回が初来日で、ひとりでの東京散歩を楽しんだ。「日本のワインファンは、”静かなトレンドセッター”というイメージ。私たちが知らない間に素敵な流行を生み出しているように思えます」

 また、「ペンフォールズ」が大切にしているのが契約農家との信頼関係だ。100年以上取引をしているブドウ農家も多く、ワイナリーの栽培家たちが契約農家と手を取り合って”理想のブドウ”を育てているという。加えて、樽の使い方でどのように風味をつけるか熟考することで、ワイナリーのスタイルを守っている。

 その集大成ともいえるワインが1951年に誕生した「グランジ」だ。選りすぐりのシラーズとカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした同社の最高級ワインは、1960年代に長期熟成の魅力を発揮した1955年ヴィンテージがアメリカの権威あるワイン専門誌『ワインスペクテイター』の「20世紀における最も偉大なワイン12本」に選出され、一気に注目を浴びた。そして今なお、”ワイン愛好家垂涎の1本”として輝きを放っており、今回リリースされた2018年ヴィンテージは、世界の名立たるワイン評論家5名から100点というパーフェクトスコアを獲得している。

画像: 「グランジ 2018」。シラーズ主体にカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンド。黒い果実やシダなど、香水のアンバーノートのように芳しい。イチゴジャムのような甘やかな余韻を持ち、限りなく優雅な味。仔羊のローストやステーキと。伝説のワインメーカー、マックス・シューバートによって誕生。750ml ¥132,000

「グランジ 2018」。シラーズ主体にカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンド。黒い果実やシダなど、香水のアンバーノートのように芳しい。イチゴジャムのような甘やかな余韻を持ち、限りなく優雅な味。仔羊のローストやステーキと。伝説のワインメーカー、マックス・シューバートによって誕生。750ml ¥132,000

 また、”白のグランジ”の異名を取るのが「ビン144 ヤッターナ シャルドネ」だ。リリース時、瞬く間にオーストラリアの名だたるコンペティションの賞を総なめにしたという逸話を持つ。バニラの香りと華やかな果実味、落ち着いたミネラル感か魅惑的だ。先住民のアボリジニの言葉で「一歩一歩」の意味を持つワインの名からは、ワイナリーの哲学への誇りと郷土に対する敬意が感じられる。

画像: 「ビン144 ヤッターナ シャルドネ 2020」シャルドネ100%。酸味が美しいタスマニアとアデレード・ヒルズのシャルドネを使用し、フレンチオークで発酵・熟成。ヘーゼルナッツやバターのニュアンス。穏やかな酸味と繊細な果実味。魚介類とよく合う。750ml ¥27,500

「ビン144 ヤッターナ シャルドネ 2020」シャルドネ100%。酸味が美しいタスマニアとアデレード・ヒルズのシャルドネを使用し、フレンチオークで発酵・熟成。ヘーゼルナッツやバターのニュアンス。穏やかな酸味と繊細な果実味。魚介類とよく合う。750ml ¥27,500

 とはいえ、「ペンフォールズ」の魅力は高級ワインだけではない。日々の料理に合わせたくなる”フードフレンドリー”なワインが揃うのもブランドの大きな魅力だ。

 その代表とも言うべきワインが「ビン 28 シラーズ」。バロッサ・ヴァレーやマクラーレン・ヴェイルなど、4つの上質な畑のシラーズで造られ、オーストラリアならではの芳醇でまろやかなシラーズの魅力を堪能できる1本だ。「ペンフォールズらしさ」もしっかりと感じ取られる。「シラーズはオーストラリアを代表する品種です。総じて芳醇な味わいに仕上がりますが、私たちはさらにまろやかで華やかな”最上の味”を目指したいと思っています」とダットンは語る。

画像: 「ビン 28 シラーズ 2020」。シラーズ100%。1959年に造られた「ビン」シリーズの中で、最も歴史あるワイン。カシスやプラムの香りとシナモンやチョコレートのニュアンス。チェリーのような酸味もチャーミング。すき焼きや鴨の治部煮などに。750ml ¥6,600 PHOTOGRAPHS: COURTESY OF PENFOLDS

「ビン 28 シラーズ 2020」。シラーズ100%。1959年に造られた「ビン」シリーズの中で、最も歴史あるワイン。カシスやプラムの香りとシナモンやチョコレートのニュアンス。チェリーのような酸味もチャーミング。すき焼きや鴨の治部煮などに。750ml ¥6,600
PHOTOGRAPHS: COURTESY OF PENFOLDS

 オーストラリアならではのブドウの魅力を最大限に生かしつつ、エレガントさまでも表現して世界にオーストラリアワインの魅力と実力を発信してきた「ペンフォールズ」。そこには、新しい世界に挑戦し続けるフロンティア・スピリットまでも感じられる。「ペンフォールズ」の美しきワインたちは、オーストラリアワインを知る”扉”となってくれるに違いない。

※今回紹介したヴィンテージは随時入荷予定です。

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日本リカー株式会社
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