BY YUKIKO HIRANO
春におすすめのレシピ
【1】グリーンアスパラガスのレシピ×マインクラング グリューナー・ヴェルトリーナー 2021
緑のまぶしい季節。艶やかな緑色のグリーンアスパラガスが旬を迎える。通年目にする野菜だけれど、なんと言っても国産の採れたては抜群のおいしさだ。佐賀、長崎などの九州産に始まり、長野、栃木と北上し、生産量第一位の北海道の路地ものは5月がシーズンだ。「グリーンアスパラガスに合うワインと言えば、まず挙がるのがグリューナー・ヴェルトリーナーですね。『緑のワイン』とも言われる爽やかさが特徴。野菜全般、そして和食に合うので、この連載では欠かせない品種のワインです。緑の野菜にはこのワインがあれば間違いないと言ってもいいくらい。もともとアスパラガスとは相性が良いのですが、さらにひと手間を加えて、食べるとワインが飲みたくなるようなレシピをご紹介しますね」(平野さん)
■レシピ1:アスパラガスの昆布締め
ゆでたアスパラガスを昆布に挟んでひと晩置くだけ。昆布の味がアスパラガスにじんわりと染み、爽やかなのに、濃い旨味の余韻。ワインを合わせてみると、ミネラルが重なり、おいしさの相乗効果が生まれる。
<材料 作りやすい分量>
グリーンアスパラガス2〜3束、昆布10㎝×25㎝ 2枚、塩
<作り方>
1 アスパラガスは根元の硬いところは切り落とす。下の方の硬い皮をピーラーでむく。はかま(茎にある三角の部分)を取り除く。
2 沸騰した湯に塩を入れ、アスパラガスの根元を20〜30秒つけてから全体を湯に入れ、1〜2分ゆでる。冷水にとり、水気を拭く。
3 昆布は濡れぶきんで拭いておく。
4 昆布でアスパラガスをはさみ、密着するように皿などの重石を乗せて一晩おく。食べやすい大きさに切る。
■レシピ2:アスパラとほたるいかの春巻き
春巻きの中で火を通したアスパラガスは香り、甘味が閉じ込められ、その味の濃さに驚くこと請け合い。旬のほたるいかを取り合わせた春巻きは、初夏の最強つまみだ。
<材料 6本分>
グリーンアスパラガス6本、ほたるいか12尾、春巻きの皮6枚、小麦粉・水 各大さじ1、揚げ油適量
<作り方>
1 アスパラガスは根元の硬い部分を切り落とし、下の方の硬い皮をピーラーでむき、1㎝幅の斜め切りにする。ほたるいかは目をとる。水溶き小麦粉の材料を混ぜる。
2 春巻きの皮の手前中央にアスパラガス1本分とほたるいか2尾を置いて両端を折り畳み、くるくると巻く。巻き終わりを水溶き小麦粉で留める。同様に5本作る。
3 フライパンに揚げ油を大さじ3〜4入れ、中温(160℃)に熱し、2を入れて約2分、からりとするまで揚げる。取り出して油をきり、器に盛る。塩適宜を添える。
おすすめのお酒:マインクラング グリューナー・ヴェルトリーナー 2021
【2】そら豆のレシピ×ヴィトフスカ スケルリ 2019
さやが空を向いて上に伸びることからその名がつけられたそら豆。初夏の代名詞とも言える豆だ。「関東では5月から6月が旬とされているのですが、温暖な鹿児島産は早いものでは年末から出回ります。鹿児島の生産量は全国一位なので、早い時期から目にすることが多いですね。最近は、そら豆のレシピを紹介する時期を少し前倒しにすることにしました」(平野さん)
そら豆のおつまみといえば、塩ゆでだが、ここ数年はさやのまま丸ごと焼くのも定番とも言えるほど人気に。さて、今回はどんなアプローチで?「野菜の食べ方も進化していきますね。そら豆はさやが大きく、捨てるところが多いので、どうにかしたい気持ちにもなります。今回は、さやのわたを食べるレシピも考えてみました。そして、ビールもいいのですが、ヴィトフスカという魅力的なぶどうで醸したワインを合わせて、そら豆の新たな魅力を引き出してみたいと思います」(平野さん)
■レシピ1:そら豆の衣焼き からすみがけ
チーズ入りの衣をからめてさっくり揚げ焼きに。ほっくりとしたそら豆は、かき揚げにも負けないおいしさだが、作りやすさは比較にならないほど簡単。
印象的な牛柄の緑ラベル。マインクラングはオーストリアでいち早くビオディナミ農法を取り入れてきたワイナリー。農家所有の牛を堆肥にした糞を調合した天然肥料を畑に利用。牛はマインクラングの有機農法の象徴でもあることからモチーフに使われている。「ライムのような酸味にハーブの香り、程よいミネラル感と苦味がとてもバランスがいい。甲州ワインに通じる要素も多いですね。和食や日々の食事に合う、毎日飲んでもいいような軽やかさも魅力です」(平野さん)
<材料 2人分>
そら豆6さや、[パルミジャーノチーズ、薄力粉、水 各大さじ2]、オリーブオイル大さじ2〜3、からすみパウダー適量
<作り方>
1 そら豆はさやから出し、5秒程度湯通しをして、薄皮をむく。*薄皮は少々むきづらいが、湯通しをするとむきやすくなる。
2 ボウルにすりおろしたパルミジャーノチーズ、薄力粉、水を加えてさっくりと混ぜる。
3 フライパンにオリーブオイルを熱し、2の衣をくぐらせたそら豆を並べ、弱めの中火で表面にうっすらと焼き色がつくくらいまで両面焼く。
4 器に盛り、からすみパウダーを全体にふる。
■レシピ2:そら豆のスパイス焼き
香ばしくスパイス焼きしたそら豆は薄皮ごといただく。クミンとガラムマサラの香りをまとったそら豆は極上のワインつまみに。
<材料 2人分>
そら豆6さや、オリーブオイル大さじ1、塩小さじ1/3、クミンシード小さじ1、ガラムマサラ小さじ1/2
<作り方>
1 そら豆はさやから出す。さやはフライパンに並べて、皮に焼き色がつくまで強火で焼く。
2 別のフライパンにオリーブオイルを入れて熱し、そら豆を並べて焼く。中火〜弱火で焼き色がついたら返し、5〜6分かけて焼き色がつくまで焼く。
3 塩、クミンシード、ガラムマサラを加えて炒め合わせる。
4 さやの上に3を乗せる。
おすすめのお酒:ヴィトフスカ スケルリ 2019
イタリア、フリウリの土着品種ヴィトフスカ。多くの生産者が果皮とともに長期間マセラシオンして醸す。ヴィトフスカに特化した醸造家もいる品種だ。「そら豆ですから、ビールでもいいし、さまざまな白ワインと合わせることもできます。今回は大好きなヴィトフスカをそら豆のパートナーに選びました。果実味、甘味は控えめで、オレンジではあるけれど、強くはありません。ミネラル感が強いけれど、しなやか。スパイスやからすみを使ったそら豆料理の味わいを引き上げてくれるようなワインです。そして、何よりワイン自体が素晴らしくおいしい。そら豆でヴィトフスカ。これはなかなか贅沢ですね」(平野さん)
【3】新玉ねぎのレシピ×日本酒 奥羽自慢 吾有事(わがうじ)
新玉ねぎのシーズンだ。色白でみずみずしく、生でもおいしい味わいで人気が高い。一般的な玉ねぎは乾燥させることで保存性を高め、一年中食べることができるが、新玉ねぎを味わえるのは春の収穫後すぐに限られる。「まずはやっぱり生で食べましょうか。定番のオニオンスライスにパルミジャーノチーズをたっぷりのせ、オリーブオイルを回しかけました。新玉ねぎの魅力は辛味と甘味。その辛味は合わせるお酒を選ぶのですが、これを生かしたいと考えました。今回合わせたのは吾有事(わがうじ)という若き作り手が手がける山形の酒。軽快だけれど、小気味よい酸味と確かな旨味があります。お互いに味を引き立てつつ、玉ねぎの味わいが口の中でスッと溶けて消えていくのが心地よく、後を引きます」(平野さん)
■レシピ1:新玉ねぎとパルミジャーノチーズのサラダ
定番のオニオンスライスにひと工夫で粋な酒の肴に。血液をサラサラにしてくれる成分の硫化アリルは熱に弱いので、生で食べるのが栄養面からもおすすめだ。
<材料 2人分>
新玉ねぎ1個、クレソン1束、かつお節ひとつかみ、パルミジャーノチーズ、オリーブオイル、醤油各適量
<作り方>
1 玉ねぎは薄切りにし、水に5分さらした後、水気をよく切る。クレソンをざく切りして混ぜる。
2 器に1の半量を盛り、削り節をのせる。ピーラーなどでチーズを削って散らし、これをもう一度繰り返す。オリーブオイル、醤油を回しかける。
■レシピ2:新玉ねぎの鍋ロースト
新玉ねぎは加熱した甘さも魅力。平野流は玉ねぎの断面にキャラメリゼを加えることがポイント。じっくり火の通った甘さと香ばしさをご堪能あれ。
<材料2人分>
新玉ねぎ2個、ローリエ4枚、バター大さじ1、塩、黒こしょう
<作り方>
1 新玉ねぎは横半分に切る。
2 厚手の鍋にバターを熱し、切り口を下にして中弱火で焼く。焼き色がこんがりとついたら返して、塩少々をふり、ローリエを乗せ弱火で20分ふたをして加熱する。
3 火を止めてそのまま10分おき、余熱でさらに火を通す。
■おすすめのお酒:日本酒 奥羽自慢 吾有事 わがうじ 純米大吟醸 さんみ
山形県鶴岡に構える蔵。「吾有事」の新銘柄を立ち上げて、酒造りを一新。キリッとした酸味とまろやかさのバランスを感じる日本酒だ。「さんみという名前ですが、強い酸味ではなく、食べ物に合わせるのにちょうどいい、心地のよい酸味。玉ねぎだけでなく、野菜料理やフレンチなど、合う料理の幅が広いですね。日本酒の世界はどんどん変わってきているので、料理の合わせ方も広がり、楽しくて仕方ありません」(平野さん)
【4】ふきのとうのレシピ×オーストリアのワイン
山菜の中でも特に早く出回るのがふきのとう。冬の寒さを乗り越えて芽吹く生命力を持ち、春がやってきたことを告げてくれる。特有の強いえぐみや苦味があるが、この味わいこそが酒の肴として、魅力を放つ。「山菜のほろ苦さはポリフェノール。山菜の天ぷらとワインは定番と言っていいほど、よく合う組み合わせです。中でも私のおすすめはオーストリアのグリューナ・ヴェルトリーナー。野菜料理、和食に合う代表的なワインですが、今回のワインは複雑なほろ苦味と旨味を持っています。一緒に口に含んでみると、ビターなオレンジマーマレードを思わせるような風味が膨らみ、口の中に心地よい余韻が流れます。『春の皿には苦味を盛れ』と言いますが、その苦味をより魅力的にしてくれるのがワインです」(平野さん)
■レシピ1:ふきのとうとハマグリのアヒージョ
オイルで煮るだけのシンプルレシピ。ハマグリがぷっくりとして開いた頃にふきのとうにも火が通り、食べごろに。早春の日本だからこそ味わえるアヒージョだ。
<材料 2人分>
ふきのとう小6個、ハマグリ6〜8個、オリーブオイル100ml、にんにく1/2かけ、赤唐辛子1本、塩少々、バゲット薄切り適量
<作り方>
1 ふきのとうは黒くなっているところがあれば取り除く。大きいものは半分に切る。はまぐりは塩水につけて砂抜きをし後、水気を拭いておく。
2 にんにくは薄切りにして、芽を竹串などで取る。赤唐辛子は半分に切る。
3 オリーブオイルに2を入れて弱火でゆっくりと加熱をする。
4 香りが出てきたら、1を加えて弱火で時々返しながら煮る。
5 はまぐりの口が開いたら、味を見て塩で調味する。バゲットなどを添える。
■レシピ1:ふきのとうの醤油漬け
さっとゆでて、醤油とみりんに漬けるだけ。甘過ぎず、ふきのとうの風味がそのまま味わえる。これさえあれば酒が進むが、調味料としても万能。
<材料 作りやすい分量>
ふきのとう80g、醤油大さじ4、みりん大さじ2
<作り方>
1 みりんを加熱してアルコールを飛ばす。醤油を加えて、保存容器に入れて粗熱をとる。
2 ふきのとうは黒くなっているところがあれば取り除く。湯を沸騰させて、塩少々を加えて、ふきのとうを入れてや約1分ゆでて冷水にとる。
3 水気を拭き、ざく切りにする。絞ってしっかりと水気を切る。
4 1に3を加えて漬ける。3〜4時間以上漬けてからが食べ頃。
■おすすめのお酒:ヨハネス・ツィリンガー/ヌーメン グリューナー・ヴェルトリーナー 2018
オーストリアを代表する品種、グリューナー・ヴェルトリーナーはレモンや白こしょうの風味のするすっきりタイプのワインだが、500Lのアンフォラで20ヶ月熟成させることで、黄色い果実、果皮の苦味を感じる複雑な味わいに。「強いオレンジワインではなく、繊細でいて、心地よいタンニンを持っています。ハーブやレモンの風味で合わせるのではなく、苦味や複雑味の調和で選びました。口に含むと、さまざまな要素が口の中で溶け合い、広がっていきます。グリューナー・ヴェルトリーナーの新たな魅力に出会えるワインです」(平野さん)
【5】 熟成じゃがいものレシピ × アルザスのクラフトビール
最近目にすることが増えてきた熟成じゃがいも。「熟成の期間は数か月から2年ものなどさまざま。春は新じゃがの季節ですが、越冬して甘くなった熟成じゃがいもの季節でもあります。品質や貯蔵技術の向上によって農業も変わってきているんだなと感じます」(平野さん)
■レシピ1:熟成じゃがいものアンチョビ焼き
アンチョビの絶妙な塩味とにんにくの香りが漂い、お酒のおつまみとしてはもちろん、スナックや軽食としても手が止まらない美味しさ。じゃがいもはどんな品種でもOKだが、2〜3種類取り合わせるのがおすすめ。ここでは、はるか、北あかり、アンデスレッドを使用。
<材料2〜3人分>
じゃがいも600g、にんにく1かけ、アンチョビ3枚、オリーブオイル大さじ2、イタリアンパセリ3〜4茎、ワインビネガー大さじ1、塩、黒こしょう
<作り方>
1 じゃがいもはたわしでよく洗い、皮付きのまま切る。小さいものは半割りに、大きいものは4等分に切る。にんにく、アンチョビ、パセリは粗みじん切りにする。
2 ボウルにオリーブオイル、にんにく、アンチョビ、塩少々を加え混ぜる。そこにじゃがいもを加えて和える。
3 耐熱皿に2のじゃがいもを並べて200度のオーブンで約40分全体に焼く。途中で取り出して上下を返す。
4 こんがりとした焼き色がついたらワインビネガーを回しかけ、パセリを加え混ぜ、2〜3分焼く。仕上げに塩少々をふり、黒こしょうを挽く。
■レシピ2:ベックオフ
玉ねぎの甘みと羊&豚肉の旨味、白ワインがじんわり浸みこんだ、いつもの肉じゃがとは一味違う洒落た煮込み料理。長時間火を通すので、じゃがいもは煮崩れしにくくねっとりとした食べ応えのあるメークインがおすすめ。
<材料4人分>
じゃがいも(メークイン)600g (大4個)、玉ねぎ1個、にんじん1本、にんにく1かけ、豚バラ固まり肉300g、ラムチョップ4本(300g)、白ワイン200ml、水200ml、ローリエ1枚、タイム2〜3枝 塩、こしょう
<作り方>
1 豚肉は4等分にし、塩小さじ1、こしょうをしておく。ラムチョップにも塩小さじ1、こしょうをする。ひと晩置く。
2 じゃがいもは2㎝幅、玉ねぎは半分に切り、さらに1㎝幅に、にんじんは1㎝幅の輪切りにする。にんにくは芽をとってつぶす。
3 鍋に玉ねぎ、じゃがいも、にんじんの半量、にんにくを入れ、その上に豚肉とラムチョップをのせる。残りの野菜、ローリエ、タイムをのせる。
4 白ワインを注ぎ、中火にかけ、煮立ったら水を加える。
5 ふたをして180度のオーブンで1時間半煮込む。直火で煮る場合には1時間10分〜1時間半煮る。
■おすすめのお酒:アルザスのクラフトビール
「今回はアルザスのクラフトビールを。アルザスのワインなどももちろん合いますが、こっくりとして塩気が効いた熱々のじゃがいも料理にビールは最高ですね」と平野さん。フランス東部、ライン川をはさんでドイツとの国境にあるアルザス地方は、フランスのビール産業の中心地。フランスで飲まれているビールはその約7割がアルザス産だそう。「爽やかで風味のあるクラフトビールならば、喉ごしがよくすっきりするだけでなく、じゃがいも料理がより引き立つように感じます。最近はオーガニックの原材料を使用しているものも増えてきています」
【6】うすい豆のレシピ × ロワールの白ワイン
うすい豆は「うすいえんどう」とも呼ばれ、グリーンピースを品種改良してできたもの。春から初夏にかけてが旬で、和歌山県の特産品として関西地方を中心によく食べられている。「中部、関東地方などでもうすいえんどうの人気は高まってきているようです。春の短い間しかいただけない贅沢な食材ですね。グリーンピースでも同様に作れますが、豆は産地によって味わいがそれぞれ。豆そのものの旨味を生かしたレシピで、存分に味わってみてください」(平野さん)
■レシピ1:焼きうすい豆
皮つきのまま、網や魚焼きグリルでそのまま焼くだけという手軽さも嬉しい一品。まずは何もつけずに、豆の甘味とホクホク感を味わって。さらに塩を添えるとより甘味が増し、ペコリーノチーズを合わせると手が止まらない贅沢なおつまみに。
<材料>
うすい豆、塩、ペコリーノチーズ 各適量
<作り方>
1 魚焼きグリル、焼き網、オーブントースターなどで、うすい豆をさやに焼き色がつくまで焼く。
2 塩、ペコリーノチーズを添えていただく。
■レシピ2:うすい豆のリゾット
うすい豆のさやを茹でて出汁をとり、その出汁を使って炊くリゾット。固形スープなどを使わず、やさしい味わいがしみわたる。パンチェッタの塩分が絶妙に効いて、つい何杯でも食べてしまいそう!
<材料2〜3人分>
米1合、パンチェッタまたはベーコン60g、うすい豆(さやから取り出して)120g、玉ねぎ50g、白ワイン大さじ3、オリーブ油大さじ2、バター大さじ1〜2、パルミジャーノチーズ大さじ4、塩、こしょう
A [ローリエ 1枚、タイム2〜3枝、玉ねぎの皮1個分]
<作り方>
1 うすい豆はさやから取り出す。水4カップにうすい豆のさや、Aを入れて中火にかける。10分煮て出汁をとり、塩を加える。
2 パンチェッタは1cm幅、玉ねぎはみじん切りにする。
3 1の出汁でうすい豆の1/3量を2分ゆでて取り出す。出汁適量を加えてハンドブレンダーにかけるか、フォークなどで潰しておく。
4 鍋にオリーブ油を入れて熱し、玉ねぎ、パンチェッタを加えて炒める。玉ねぎがしんなりとしてきたら米を加えてすき通るまで炒め、白ワインを加え煮立てる。
5 うすい豆、3の出汁の2/3を加えて12〜13分煮る。残りのスープを2〜3回に分けて加え、粘りが出ないように時々かきまぜる。アルデンテに炊き上がったら、スープを加えるのを止め、3のピュレを加え、仕上げにバターとパルミジャーノチーズを加え混ぜ、塩、こしょうで調味する。
※3の工程は省略することもできる。その場合は全量のうすい豆を5に加えて作る。
■おすすめのお酒:ロワールの白ワイン
「繊細な風味のうすい豆には、ナチュラルなロワールのソーヴィニヨンブランを。野菜の料理には自然派のワインが染み込んでいくように、細胞レベルでおいしさを感じます。今回セレクトした作り手はノエラ・モランタン。ピュアで透明感のある味わいが、うすい豆のおいしさをふわっと包んでくれるようです」(平野さん)
【7】ホワイトアスパラガスのレシピ × オーストリアのヴァイスブルグンダー
最近は日本でも栽培量が増えて佐賀などから北海道まで広く生産され、生のホワイトアスパラガスが手軽に入手できるようになってきた。今回は、ちょっと特別なフランス産を取り寄せて使用。「フランス産は味の濃さが圧倒的です。もちろん日本産のものもとても美味しいので、季節のごちそうとしてぜひ楽しんでみてください」(平野さん)
■レシピ1:ホワイトアスパラガスのからすみ目玉焼きのせ
ゆでたアスパラガスに、たっぷりのバターで焼いた目玉焼きをのせ、からすみをたっぷりかけていただく簡単ながらとっても贅沢なひと皿。まずは驚くほどのジューシーさに感動し、その後に苦味と甘みがじんわりと広がっていく。卵の黄身とからすみが絡みあい、なんとも言えない複雑な美味しさがクセになりそう。
<材料2人分>
ホワイトアスパラガス4〜6本、卵2個、バター大さじ3、からすみパウダー大さじ4、塩
<作り方>
1 ホワイトアスパラは根元の硬いところを切り落とし、穂先の下から皮を厚めにむく。
2 フライパンに水、1の根元と皮、水1リットルに対して1%の塩を加えて火にかける。沸騰したらアスパラガスを加えてゆでる。太さによるが8~10分が目安。すぐに食べない場合は、そのままゆで汁に浸したままにして保存する。
3 フライパンにバターを入れて熱し、溶けたところで卵を割り入れる。バターを白身のところにかけながら焼く。
4 ゆでたアスパラガスを皿に並べ、3をバターごとのせ、からすみパウダーをふる。
■レシピ2:ホワイトアスパラガスの塩釜焼き
小麦粉に塩を加えた生地でアスパラガスを包んで、オーブンで蒸し焼きに。その香りは格別で、さらにアスパラガス本来の美味しさも凝縮されている。苦味の後にほんのりとした甘みが続き、繊維までもが美味しく感じられるほど!
<材料2〜3人分>
ホワイトアスパラガス6本、薄力粉150g、塩20g、水80〜90cc
<作り方>
1 ボウルに薄力粉、塩を入れ、水を加えて練る。混ざったら、台の上でこねてひとまとめにする。ボウルに戻し、乾かないようにして30分ほど休ませておく。
2 ホワイトアスパラガスは根元の硬いところを切り落とし、穂先の下から皮を厚めにむく。
3 1の生地を長方形にのばす。
4 アスパラガスを生地の左右どちらかの片側に乗せ、生地を半分に折りたたむようにしてアスパラガスの上にかぶせ、空気を抜きながら生地を閉じる。オーブンシートを敷いた天板に置く。
5 200度に予熱したオーブンで20分焼く。アスパラガスが太い場合は少し長めに焼く。
6 生地が焼けたら周りから包丁を入れて生地を外し、アスパラガスを取り出す。
■おすすめのお酒:オーストリアのヴァイスブルグンダー
「ヴァイスブルグンダー」とは、「ピノブラン」(白ワイン用ぶどうの品種)のこと。「ホワイトアスパラガスの独特の風味を引き立てる、優しい酸味と心地よい苦味を持つ白ワインを合わせました。今回セレクトしたのは、オーストリアの若い女性2人組が作り手の『レナーシスタ』。複雑なアスパラガスの味わいに寄り添ってくれる、自然派のワインです」(平野さん)
【8】菜の花のレシピ×缶ワイン
今回は春のお弁当やランチにふさわしい菜の花のレシピ。そして、そこに合わせるのは、なんと缶に入ったナチュラルワイン! アーティスティックなラベルが目を引くこちらの高品質な缶ワインが、最近話題を集めているという。菜の花のレシピも缶入りのナチュラルワインを合わせることで、いつも以上に軽やかに、春らしさをいっそう強く感じられそうだ。「アルコール飲料のために開発された缶なので、ガラスボトルのワインと味の違いがないそうです。Djuce (ディージュース)というスウェーデンのブランドなのですが、中身はヨーロッパの自然派ワイン。今回選んだのは私も普段からよく飲んでいるつくり手、マインクラングのもの。缶ワインのレベルがここまできたのかと驚く味ですよ」(平野さん)
レシピ1:菜の花のスペイン風オムレツ
オリーブオイルで炒めた菜の花と甘い新玉ねぎをたっぷり入れた春のオムレツ。小さめのフライパンでつくり、分厚く仕上げるのがおいしさの秘訣。
<材料 3〜4人分>
菜の花150g、新玉ねぎ1/2個、卵6個、オリーブオイル大さじ2〜3、塩・こしょう各適宜
<作り方>
1 菜の花は花の部分と軸を切り分け、3センチ長さに切る。玉ねぎは薄切りにする。
2 卵は溶きほぐして塩小さじ1/2、こしょう少々を加えておく。
3 フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、玉ねぎを加えてしんなりしたら、菜の花の軸、蕾の部分を順に入れて、塩少々をふって炒める。色鮮やかになったら、2に加え混ぜる。
4 フライパンに残りのオリーブオイルを加えて熱し、3を加えて中強火にし、大きくかき混ぜて、半熟状に火を通す。ふたをして弱火で5分焼く。
5 表面が固まったら、皿に滑らせるようにしてのせる。フライパンをかぶせてひっくり返す。さらに3〜4分、ふたをせずに弱火で焼く。
レシピ2:菜の花ごはんのおにぎり
鮮やかな緑色が目にもうれしい、春の息吹を感じるおにぎり。菜の花のほろ苦さが後をひく。
<材料 2人分>
ごはん茶碗3杯分、菜の花100g、塩適宜
<作り方>
1 菜の花は花の部分と軸を切り分け、塩を加えた湯で、軸、花の部分の順に入れてゆでる。冷水にとって1センチ幅に切り、水気をしっかり絞り、塩少々をふる。
2 温かいご飯に1を混ぜ、おにぎりを握る。
【お酒セレクト:Djuce Meinklang Kontext 2021(ディージュース マインクラング・コンテクスト 2021)】
スウェーデンで2021年に誕生したDjuce(ディージュース)は、ヨーロッパ各地の上質な⾃然派ワインを地球環境に優しいアルミ⽸で提供するワインブランド。ガラスボトルを循環性の高いアルミ缶に変えることで、CO2排出量を大幅に削減できるという研究結果が出ているそう。「Djuceの缶のデザインは様々な現代アーティストによるもの。人々の缶に対する固定概念をアートの力で変えていくという取り組みだそうです。手軽に持ち運べるし、ワインの飲み方も変わりそう。今年の春は缶ワインを持って外へ出かけてみたいですね」(平野さん)
問い合わせ先/メイベルインターナショナル株式会社 TEL.050-5240-5412
【9】たらの芽のレシピ×ロゼワイン
春の光がきらめくようになる頃。店先には山菜が並び始める。たらの芽が山菜の王様と呼ばれるのは、その食味の良さからだ。繊細な苦味と香り、ほっくりとした食感はシンプルに料理するだけで、存在感のある春のごちそうとなる。「やっぱり揚げ物は外せないですね。誰でも失敗なくカリッと揚がる衣のレシピでご紹介します。たらの芽はアクの強くない山菜なので、ワインを合わせるのなら、繊細なタンニンのものがいい。ニュージーランドのナチュラルなロゼワインを選びました。ワイン業界の有名人、藤巻一臣さんとNZの醸造家アレックス・クレイグヘッドによる新ブランド。びっくりするワイン名ですが、ピュアで美しい味わいのワインです」(平野さん)。
■レシピ1:たらの芽のフリット
さくっと軽い食感の衣に包まれたたらの芽はほっくりと香り豊か。塩とワインでいただく春の味。
<材料 2人分>
たらの芽8個、薄力粉大さじ2、オリーブオイル大さじ1、水30〜40ml、揚げ油適量
<作り方>
1 たらの芽の根元のはかまと言われる茶色い部分を手でむく。
2 ボウルに薄力粉とオリーブオイルを加え混ぜてから、水を加えてさらに混ぜる。
3 たらの芽を衣のボウルの中に入れて衣をまとわせる。薄くなるように余分な衣は落とす。
4 油を170〜180度に熱し、3を加えて揚げる。1分半程度が目安。塩を添えていただく。
■レシピ2:たらの芽とアンチョビベーコンのスパゲッティ
苦味、塩味、燻製香をひと皿で味わうことができるパスタ。たらの芽とオリーブオイルの相性は抜群。
<材料 2人分>
たらの芽6〜8個、スパゲッティ160g、アンチョビ4枚(粗みじん切り)、ベーコン2枚(1センチ幅に切る)、にんにく2片(みじん切り)、赤唐辛子2本(半分に切って種をとる)、オリーブオイル大さじ2、塩適量
<作り方>
1 たらの芽のはかまを取り、大きいものは縦半分に切る。スパゲッティは塩適量を加えた湯でゆでる。
2フライパンにオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れて熱し、香りが立ってきたら、ベーコン、たらの芽を加えて炒める。2分ほど炒めてたらの芽に火が通ったら、アンチョビを加えてさらに炒める。
3 ゆで上がったスパゲッティを加え、オリーブオイル、ゆで汁適量、塩で味を調える。
【今月のお酒セレクト:OJISAN ROSE 2022】
【10】ふきのレシピ×オレンジワイン
若葉色の美しいふき。根元の赤いグラデーションも美しいが、火を通すと透明感のある淡い緑に一瞬にして色が変わる。鮮烈な風味と水々しさを持つ山菜は食卓に春の息吹を運んでくれる。「ふきは下処理が面倒という印象があると思いますが、流通しているほとんどは栽培もの。アクもそう強くありません。さっとゆでてサラダにしたり、下ゆでをせずに炒めてみましょうか」(平野さん)。
煮物など和風料理のイメージが強いが、調理法を変え、そこに合わせるのはオレンジワインだ。これまで抱いていたふき料理のイメージが払拭されるようなペアリングをどうぞご堪能あれ。
■レシピ1:ふきのサラダ
みずみずしくゆであげたふきはオリーブオイルでシンプルにそのものを味わうレシピ。しゃきっとした歯ざわりと香りを真っ直ぐに受け止めてみよう。
<材料 2人分>
ふき100g A[オリーブオイル大さじ2、ワインヴィネガー小さじ2、塩小さじ1/3、こしょう少々] パルミジャーノチーズ適量
<作り方>
1 ふきはフライパンに入る長さに切る。大さじ1程度の塩を振りかけて、板ずりをする。湯を沸かし、塩のついたまま入れてゆでる。3〜4分ゆでたら冷水にとり、端から筋をとる。
2 水気をよく拭き、5ミリ厚さの斜め切りにする。
3 Aで和えて、パルミジャーノチーズをおろして散らす。
レシピ2:ふきと牛肉のバター醤油炒め
下ゆでなしで炒めてこっくり味に仕上げたふきにオレンジワイン。鮮烈で複雑な味の調和はそれぞれのおいしさを高め合う最高の相性だ。
<材料 2人分>
ふき200g、牛肉切り落とし肉 150g、A[酒、みりん、醤油 各大さじ1]、バター大さじ1、木の芽適量
<作り方>
1 ふきは塩で板ずりをした後、筋をとり、3センチ長さに切る。
2 フライパンにバターを熱し、牛肉を入れて炒め、色が変ったらふきを入れて炒める。ふきが透き通ってきたらAを加えてさらに炒める。
3 器に盛り、木の芽を散らす。
【今月のお酒セレクト:Merab Matiashvili's Amber 2017】
ジョージアのオレンジワイン。時間をかけて醸したオレンジワインは琥珀色をしている。「個性の強いものも少なくないのですが、このワインは素朴さと洗練を持ち合わせているきれいな味のワインです。オレンジワインは色々なタイプがありますが、ふきの香りに強さに負けないようなオレンジワインを選びました。ふきとオレンジワイン、私にとっては定番となりました」(平野さん)
夏におすすめのレシピ
ワインの名は時を経て、二人の醸造家がOJISANになったことから、つけられた。藤巻さんはイタリアンレストランのゼネラルマネージャーを経て、50代に差し掛かった頃に醸造家に転身、世界中でワインを手がける。90%のメルローにピノ・グリ、ゲヴェルツトラミネールを加えた非凡なロゼワインだ。「心地よく、きめの細かな味わいは食材にすっと染み込むよう。こういうワインを合わせると、料理のおいしさも伸びやかに感じられます。エスニック料理などに合わせるのもいいですね」(平野さん)。
【1】みょうがのレシピ×日本の赤ワイン
日本の夏。なくてはならない夏の薬味が、みょうがだ。みょうがは日本だけで食される数少ない食材のひとつ。「他のものでは代用が効かない食材ですね。昔、フランスに住んでいた時に食べられなくて辛かったのが、みょうがでした。盛夏には大ぶりになり値段も安くなります。今回は薬味としてだけでなく、みょうがが主役の料理もご紹介しますね。もちろん、みょうがの風味を生かすようなお酒とともに」(平野さん)。
■レシピ1:カツオのみょうがソース
みじん切りにしたたっぷりのみょうがに合わせるのは、バルサミコ酢や黒オリーブ。豊かな香りのソースをカツオにかけて、少し冷やしたマスカットベリーAを。みょうがと赤ワインのアロマが口いっぱいに広がる幸せをどうぞ。
<材料 2人分>
カツオ1/2さく、みょうが3本、生姜1かけ、黒オリーブ6個、青ねぎ3本
A [オリーブオイル大さじ1、バルサミコ酢大さじ1と1/2、醤油大さじ1]
塩、黒こしょう
<作り方>
1 カツオは食べやすく切り、皿に並べる。
2 みょうが、生姜、オリーブ、はみじん切りにする。青ねぎは小口切りにして、[A]を混ぜ合わせたものに加え混ぜ、1にかける。
■レシピ2:みょうがの味噌チーズ焼き
こんがり焼いた熱々のはちみつ味噌がみょうがに染み込んだ、大人の夏のおつまみ。味噌とマスカットベリーAの相性は抜群で、鉄板の組み合わせだ。
<材料 2人分>
みょうが3個、味噌大さじ1、はちみつ小さじ2、溶けるタイプのナチュラルチーズ適量
<作り方>
1 味噌とはちみつを混ぜ合わせる。
2 みょうがを半割りにして、1を塗り、チーズをのせて、オーブントースターでこんがりとするまで焼く。
【お酒セレクト:神田葡萄園 ルージュ2022】
岩手県陸前高田に位置する神田葡萄園。創業1905年の葡萄園は東日本大震災で甚大な被害を受けたが、ワイン作りを再開。リアス式の海岸に面しているテロワールを生かしたワインを産している。ぶどうはマスカットベリーAを主体にヤマソーヴィニヨン・ツヴァイゲルトをブレンドしている。「このワインを飲んだ時、すぐにイメージした食材がカツオでした。潮風に吹かれたぶどうがそんな味を作り出します。日本の食材に合うワインを生産する、これからが楽しみな葡萄園です」(平野さん)
【2】きゅうりのレシピ×芋焼酎
じっとりとした日本の暑い夏。夏真っ盛りには、水分たっぷりのきゅうりをパリンッと食べたくなる。昭和のきゅうりは両端に苦味があったが、現在では改良が進み、皮は薄く歯切れも風味も良くなった。品種も一般的な白イボきゅうり、四葉きゅうり、四川きゅうり、イボなしのフリーダム、加賀太きゅうりなど様々なものが手に入る。「大のきゅうり好きなので、夏は毎日1本食べています。ちょっと酸っぱくなったきゅうりのぬか漬けにオリーブオイルを回しかけたものでシャンパーニュを飲むのは私の定番。夏のお酒できゅうりつまみ、暑さを忘れる時間ですね。今回はミントのような爽やかさを持った芋焼酎に合わせてみましょうか」(平野さん)
■レシピ1:きゅうりと豚肉の酢醤油炒め
きゅうりのパリッとした歯ごたえに、ピリリと花椒を効かせた豚肉の酢醤油炒めで焼酎をぐびっと。
<材料 2〜3人分>
きゅうり2本、豚バラ薄切り肉(厚めのもの)200g、にんにく1かけ、唐辛子1本、花椒小さじ1 A [酒、醤油各小さじ1] B [酢大さじ2、砂糖小さじ2、醤油大さじ1、ごま油少々]
<作り方>
1 きゅうりは瓶やめん棒などで叩いてから、ざく切りにする。豚バラ肉は食べやすく切り、[A] をもみ込み、下味をつけておく。
2 フライパンにごま油、つぶしたにんにく、赤唐辛子、花椒を入れて熱す。香りが出てきたら、豚バラ肉を加えて、こんがりとした焼き色がつくまで炒める。
3 きゅうりを加えて炒め、油が馴染んだら、[B] を加え、調味料がほぼなくなるまで炒める。
■レシピ2:きゅうり寿司
みょうがや青じそなど夏の薬味とともに、きゅうりをたっぷり加えたちらし寿司。しゃきしゃきの歯ごたえが涼を呼ぶ!
<材料 2合分>
米2合、きゅう2本、みょうが3本、青じそ10枚、しらす50g、A [米酢大さじ3、砂糖大さじ1、塩小さじ1]
<作り方>
1 米はかために炊く。[A] は混ぜ合わせておく。
2 米が炊き上がったら飯台、または大きなボウルなどに移し、熱いうちに[A] を加え混ぜ、うちわであおいで冷ます。
3 きゅうりは薄切りにし、塩小さじ1/2をふって10分置き、水気を絞る。みょうがは薄切り、大葉は千切りにする。
4 酢飯に3、しらすを加え混ぜる。
【お酒セレクト:国分酒造 芋焼酎クールミントグリーン】
涼しげなペンギンラベルの焼酎は米麹と“鹿児島香り酵母1号"を使って減圧蒸留して作られた新しいスタイルの焼酎。「口に含むとミントのような爽やかな甘さを感じます。芋焼酎の香りが苦手な方にも、芋焼酎好きの方にも、どちらにもおすすめしたいですね。口当たりよくついつい飲み過ぎてしまうのが難点ですが。夏野菜たっぷりのフレンチにも合いそうです」(平野さん)
【3】新生姜のレシピ×日本のクラフトジン
■レシピ1:新生姜のピクルス
みょうがと共に漬けた甘さ控えめのピクルスは、さっぱりとした初夏の味。漬け込むと薄紅色に全体が変わっていく様もまた美しい。
<材料 作りやすい分量>
新生姜300g、みょうが3本 A [白ワインヴィネガー1/2カップ、水1カップ、砂糖大さじ2〜3、塩小さじ2/3、ローリエ1枚]
<作り方>
1 [A]の調味液をひと煮立ちさせ、粗熱がとっておく。
2 新生姜はたわしで皮を洗い、半分は薄切り、半分は小さめの固まりのまま使う。みょうがは縦半分に切る。湯を沸かし、10秒程度さっとゆで、ざるにあけ、冷ます。
3 1に2を入れて漬け込む。翌日くらいから食べられる。
■レシピ2:新生姜と豆もやしのナムル
シンプルな塩味のナムルにたっぷりと新生姜を加えたレシピ。しゃきしゃきの食感と新生姜の鮮烈な香りが爽やかで、飽きのこないおいしさ。
<材料 作りやすい分量>
新生姜50g、豆もやし1袋 A [ごま油大さじ1、すりごま大さじ2、塩小さじ1/2]
<作り方>
1 新生姜はたわしで皮をこすって洗い、繊維に沿って千切りにする。
2 鍋に豆もやしとひたひたになるくらいの水、塩を入れて、蓋をして火にかける。沸騰したら弱火にして3分ゆで、ざるにあげて水気を切る。
3 1、2を[A]で和える。
【お酒セレクト:司牡丹酒造 マキノジン】
高知県佐川町出身の世界的植物学者、牧野富太郎博士にちなんだ「マキノジン」。司牡丹酒造の一角は、かつて博士の生家があった場所。この地を「マキノ蒸留所」と名付け、高知県産のグアバや柑橘などを使用してジンを製造。「日本のボタニカル素材を使ったジンは飲み疲れせず、食中酒に最適な味わいです。土佐料理など和食にも合うでしょうし、夏の間じゅう飲んでしまいそうです」(平野さん)
【4】トマトのレシピ × 辛口のランブルスコ
一年を通して手に入るトマトは、もともとはアンデス地方が原産で高温多湿の気候には向いていないとされていたが、現在は品種改良が進み、どの季節でも美味しいものが出回っている。加熱することと、オリーブオイルを合わせることで、トマトに含まれる抗酸化作用をもつリコピンの吸収率が、生で食べるよりもグンと高まる。
■レシピ1:作り置きができる万能の「焼きトマト」
トマトを焼くことで、水分が飛んで旨味と甘みが凝縮され、しかもリコピンの吸収率もアップ。作り置きしておけば、このあと紹介する「トマト&ブラータ」「トマトのブルスケッタ」もすぐに仕上げることができる。また、リゾットや、焼いた肉や魚のソースにも応用できる。
<材料>
トマト、フルーツトマトなど 適量
<作り方>
1 トマトはヘタを切り、半割りにして、150度のオーブンで50〜1時間焼く。
2 冷蔵庫で冷たくしておく。
■レシピ2:トマト&ブラータ
「焼きトマト」にブラータチーズを盛り合わせて調味料をかけるだけ。プルンとしたフルーツのような口あたりのトマトと濃厚なブラータが溶け合った、夏らしさいっぱいのみずみずしいアンティパスト。
<材料2〜3人分>
焼きトマト3個分、ブラータ1個
A[オリーブオイル大さじ1、バルサミコ酢大さじ1、塩・こしょう各少々]
<作り方>
1 皿にトマトを並べ、ブラータと盛り合わせる。
2 Aを混ぜ合わせたものを回しかける。
焼きトマトの旨味をバジルが引き立て、さらにパンに塗ったニンニクの香りが広がって奥深い味わいに。パンはカリッと焼くのが美味しく仕上げるコツ。そこにトマトの汁とオリーブオイルが染みわたり、“カリカリ”と“ジンワリ”の食感の組み合わせを楽しんで。
<材料2人分>
レシピ1の焼きトマト2個分、オリーブオイル大さじ2、塩・こしょう各少々、バジル適量、パン(バゲットなど)4枚分、ニンニク適宜
<作り方>
1 焼きトマトをざく切りにしてオリーブオイル、塩、こしょうで和えておく。
2 パンはトースターでカリッと焼き、熱いうちにニンニクの切り口をしっかりとこすりつける。
3 1にバジルをちぎって加え、2の上に汁ごとたっぷりとのせる。
■おすすめのお酒:辛口のランブルスコ
ランブルスコはイタリアのエミリア・ロマーニャ州で作られているスパークリングワイン。「真っ赤なトマト料理とランブルスコは、ハッピーな組み合わせですね。甘口タイプが多いのですが、トマト料理には辛口がおすすめ。写真の『コイ ディ フラヴィオ レスターニ』のランブルスコは、樹齢50年を超えるブドウから作られたもの。きめ細かく豊かな味わいは、濃厚なトマトやバルサミコの味を引き立ててくれます」(平野さん)
【5】水茄子のレシピ × ZAGO procecco on the less(ザーゴ プロセッコ オン ザ レス)
世界中で1,000種類以上あると言われる茄子だが、たっぷりとした水分をたたえ、果物を思わせる甘味のある水茄子は、世界に誇れる茄子の王様だ。「水茄子と言えば、まず思い浮かぶのは糠漬け。水茄子を手で引き割きながらお酒を飲むのは、夏ならではの愉しみです。そしてぜひ試してもらいたいのが揚げ物。揚げ茄子の美味しさは日本人なら誰もが知るところですが、水茄子で作ってみれば別次元の料理に。カリカリの衣に包まれたとろとろの身からは、茄子の汁が滴り落ちる。熱々をほおばり、火傷しそうになりながら、冷たいプロセッコで口の中を冷やす──これぞ、夏の至福のひとときです」(平野さん)
■レシピ1:水茄子のフリット
ひとくち噛んだときにジュワッと汁があふれるように、大ぶりに4等分に切るのがコツ。揚げたてのところに生ハムをのせて、脂が溶けてきたところをがぶりとやる。むいた皮は素揚げにし、セージも一緒にフリットに。水茄子1個でプロセッコが1本空いてしまいそう。
<材料2人分>
水茄子1個、薄力粉大さじ2、オリーブオイル大さじ1、水30〜40ml、セージ2枝、生ハム適量、揚げ油適量
<作り方>
1 水茄子はへたを切り落とし、4等分にし、皮をむく。
2 ボウルに薄力粉とオリーブオイルを加え混ぜてから、水を加えてさらに混ぜる。
3 油を140〜150度に熱し、茄子の皮を入れて素揚げする。3〜4分かけてカリッとするまで揚げる。揚げ油を170度にあげ、水茄子、セージを衣にくぐらせて揚げる。衣が少し色づくくらいを目安に3〜5分かけて揚げる。
4 生ハムと共に盛り合わせ、茄子に生ハムをのせていただく。
■レシピ2:水茄子のマスタード和え
生の水茄子は、梨のような清涼感のあるほんのりとした甘さが味わえる。手で割いたら、やさしく塩揉みしてディジョンマスタードで和えれば、酸味の効いた辛子和えに。たっぷりのみょうがと青じそで、夏らしい香りとシャキッとした歯ごたえも加えよう。
<材料2人分>
水茄子1個、塩少々、ディジョンマスタード大さじ1、オリーブオイル大さじ1、醤油小さじ1、みょうが1個、青じそ5枚
<作り方>
1 水茄子のヘタを切り落とし、包丁で切り目を入れて、食べやすい大きさに手で割く。みょうがは小口切り、青じそは千切りにする。
2 水茄子を塩でもやさしく揉む。少し置いてしんなりとさせる。絞りすぎないように軽く水気を絞る。
3 ディジョンマスタード、オリーブオイル、醤油で水茄子を和え、みょうが、青じそを加え混ぜ、器に盛る。
■おすすめのお酒:ZAGO procecco on the less(ザーゴ プロセッコ オン ザ レス)
プロシュートのお供としてもおなじみのプロセッコ。価格が手頃なのはいいが、品質はピンキリだ。「シャンパーニュ好きの私にとっては正直、触手の動かない泡なのですが、ZAGOは信頼を置いているプロセッコです。800年代の伝統的製法で自然酵母を使い、瓶内二次発酵。“オン ザ レス”とは澱引きをしていないという意味。発酵を継続させることにより、リンゴや梨のような豊かな風味が漂います。果物のような水茄子に合わせるのが、今年の夏のお気に入り」(平野さん)
【6】青パパイヤのレシピ × レヴァンテ・スピリッツ ジネプライオ ジン
青パパイヤといえば、すぐに思い浮かぶのはタイのサラダ「ソムタム」で、エスニック料理用の輸入食材というイメージがあるが、近年、国産青パパイヤが増えているのはご存知だろうか。「青パパイヤは消化・代謝をアップして免疫力を高める酵素の含有量が野菜と果物の中で最も多く、『酵素の王様』とも呼ばれているスーパーフード。無農薬栽培が可能で、高いところに実がつくので獣害に晒される危険も少ない。そんな要因が重なり青パパイヤ栽培に乗り出す農家は各地で増え、日本の田園風景の中にパパイヤ畑が出現しているのだそう。そんな光景は、変わりゆく農業の象徴のよう。こうした背景をもつ作物は、消費者として応援をしていきたいですね。新しい野菜や果物は食卓に浸透するのがなかなか難しいけれど、青パパイヤは生でよし、煮ても炒めてもいい。エスニック料理でビールもいいけれど、今回はクラフトジンを合わせることで、青パパイヤの魅力に迫ります」(平野さん)
■レシピ1:青パパイヤときゅうり、ハムのサラダ
青パパイヤのサラダに合わせるのは、コリアンダーやオレンジピールが香るトスカーナ産のスペシャルなオーガニックジン。「マヨネーズやタルタルソースにジンを加えるのは私のお気に入りの手法。今回は、あえてサラダはシンプルに作り、ジンが調味料の代わりとなるようなペアリングです」(平野さん)。一見ありふれた料理に見えるけれど、予想を裏切ることを約束しよう。これぞ、大人の野菜と酒の楽しみ方だ。
<材料2〜3人分>
青パパイヤ1/2個、きゅうり1本、ロースハム3枚、マヨネーズ、ディジョンマスタード 各大さじ1
<作り方>
1 青パパイヤは皮をむき、種を取り除き、スライサーで千切りにし、水に10分さらす。きゅうり、ハムも千切りにする。
2 1をマヨネーズ、ディジョンマスタードで和える。
■レシピ2:青パパイヤと豚肉のナンプラー炒め
弾力のある歯応えが魅力の青パパイヤを、相性のいい豚肉とナンプラーで炒めものに。生姜を効かせた味わいはご飯にもビールにも合うが、ジンとの組み合わせは最強。「ジンが口中をさっぱりさせてくれるとともに、ジンのもつボタニカルな風味が料理に奥行きを与えてくれます。一口食べては、ジンをくいっと飲み、エンドレスのループが始まります」(平野さん)
<材料2〜3人分>
青パパイヤ1/2個、豚バラ薄切り肉150g、長ねぎ1/2本、生姜1かけ、赤唐辛子1本、ごま油大さじ1、塩、こしょう各少々 A<ナンプラー大さじ1、酒大さじ1、砂糖小さじ1>
<作り方>
1 青パパイヤは皮をむき、種を取り除き、厚さ5ミリ程度のいちょう切りにする。長ねぎは斜め1㎝幅、生姜は千切り、唐辛子は種を取って半分に切る。豚バラ肉は食べやすい大きさに切り、塩、こしょうをふる。
2 フライパンにごま油、生姜、唐辛子を入れて熱し、豚肉を炒める。色が変わったら、青パパイヤ、長ねぎを入れて炒め、パパイヤが透き通ってきたら、<A>の調味料を入れて炒める
■おすすめのお酒:レヴァンテ・スピリッツ ジネプライオ ジン
世界的に続くジンブーム。このトスカーナ産のジンは、なんとアンフォラで6ヶ月熟成させている。「アンフォラとは、古代ローマ時代からワインの醸造・貯蔵に使われてきたテラコッタ製の壷のこと。これで熟成させることで、よりエレガントな仕上がりになっています。トスカーナ産の7種の植物(ジュニパー、コリアンダー、アンジェリカルート、スイートオレンジピール、カレープラント、レモンピール、ドッグローズの花弁)でつくられた100%オーガニックのお酒で、シトラスの余韻のある風味が特徴的です」(平野さん)
【7】スナップえんどうのレシピ×ペットナット(スパークリングワイン)
肉厚の食感と甘さがあとを引き、ゆでるだけでおいしいスナップえんどう。グリーンピースをさやごと食べられるように改良された人気の野菜だ。「おつまみには歯ごたえは大事な要素。パリッとしたスナップえんどうの食感に合わせて、軽やかな泡を。お酒が進むようにディップを添えたり、アンチョビでソテーしました。初夏の日に肩の力をふっと抜いて楽しみたい、昼酒にぴったりな組み合わせです」(平野さん)。
レシピ1:ゆでスナップえんどう&2種ディップ
豆腐でつくるヴィーガンマヨネーズと、ごま味噌ディップ。しっかりしたマヨ味と、こっくり味の2種類だけれど、どちらも罪悪感なしのヘルシーレシピ。たっぷりつけて味わいたい。
<材料 2人分>
スナップえんどう適量
木綿豆腐 1/2丁(150g)、A[オリーブオイル大さじ2、米酢大さじ1、白みそ大さじ1/2、砂糖小さじ1/2、塩小さじ1/2、こしょう少々、ディジョンマスタード小さじ1]
B[味噌大さじ3、すりごま大さじ2、ごま油大さじ1、生姜のすりおろし小さじ1、はちみつ小さじ2]
<作り方>
1 スナップえんどうは両側の筋を取り、塩を加えた湯で1分半ゆでる。冷水にとって冷まし、水気をよく切る。切り口を下にしてふるようにして、中に入っている水分を切り、表面の水気を拭く。
2 豆腐は120gになるのを目安にしっかりと重しをして水切りする。ボウルに入れて泡立て器でなめらかに混ぜ、A を加えてさらに混ぜる。
3 Bの材料を混ぜる。
4 スナップえんどうに2、3を添える。
レシピ2:スナップえんどうのアンチョビソテー
下ゆでなしの直炒め。にんにくとアンチョビをしっかり効かせて仕上げる。シンプルに野菜そのものを味わえる、飽きのこないおいしさ。
<材料 2人分>
スナップえんどう200g、にんにく1かけ、アンチョビ3枚、オリーブオイル大さじ1、こしょう少々
<作り方>
1 スナップえんどうは両側の筋を取る。にんにくは半分に切って、芽をとって潰し、アンチョビは粗みじん切りにする。
2 フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて熱し、香りが出てきたらスナップえんどうを入れて中火で炒める。
3 スナップえんどうの色が鮮やかになったら、アンチョビ、こしょうを加えて炒め合わせる。
【今月のお酒セレクト:ボデガ・ヴィニフィカテ アモロ・ペットナット 2021】
【8】パプリカ×ナチュラルなペットナット
スペイン・アンダルシアの海沿いでつくられたナチュラルなペットナット(ナチュラルなスパークリングワイン)は、パロミノ種でつくられたほんのりとオレンジがかった色調の白ワイン。「なんとも心地のいい泡。一口飲むと『ああ、おいしい』と言葉が出ちゃう。ミネラル感と洋梨のような果実の風味は健やかな野菜のおつまみにぴったり。野菜以外には魚介のフリットなどと合わせたいですね。あっという間に1本空いてしまいそうです」(平野さん)。
肉厚でカラフルなパプリカ。ピーマンもパプリカも、ともにナス科トウガラシ属に分類される野菜だが、未熟果のピーマンに対して、パプリカは完熟してから収穫される。「ピーマンは苦味がおいしいのですが、パプリカは甘味。それを最大限に生かすような加熱方法をしてみましょうか。じっくり焼いたり、トマトと一緒に煮込みます。そのおいしさを味わうためには赤ワインも欠かせませんね。赤いパプリカ料理と赤ワインの組み合わせはエネルギーをもらえるような気がします」(平野さん)
レシピ1:パプリカのマリネ
オーブンでじっくり焼いたパプリカからは、甘い汁が滴り落ちる。とろりとした果肉を受け止めるのは、柔らかな旨味のカベルネ・フラン。
<材料 2~3人分>
パプリカ(赤)2個、オリーブ油・バルサミコ酢各大さじ1、塩・こしょう各少々、バジル適宜
<作り方>
1 パプリカは220度のオーブンで20〜30分、皮に焦げ色がつくまで焼く。
2 ボウルに入れてふたをして5〜10分蒸らす。ボウルにざるをのせ、その上に半分に切ったパプリカをのせて皮、種をとり除く。ボウルにたまる焼き汁は取っておく。
3 食べやすく切り、オリーブ油、バルサミコ酢、2の汁を混ぜ合わせたものをかけ、バジルを散らす。
レシピ2:ピペラド
バスク風地方のパプリカとトマトの煮込み。卵を加えて柔らかいスクランブル風に仕上げ、生ハムを添える。卵なしでそのまま食べたり、鶏肉を加えたりとアレンジは自在。
<材料 2~3人分>
パプリカ(赤・オレンジなど合わせて)1個分、トマト水煮缶1/2缶、玉ねぎ1/4個、にんにく1/2かけ、エスプレット(バスク風唐辛子)または赤とうがらし1本、卵2個、塩・こしょう各適量、オリーブ油大さじ1、生ハム適量
<作り方>
1 パプリカは半分の長さにし、7ミリ程度の幅に切る。玉ねぎは薄切り、にんにくは半分に切り、芽をとってつぶす。
2 鍋にオリーブ油とにんにくを入れて熱し、薄く色づいてきたら、パプリカを入れてしんなりとするまで炒める。トマト水煮、塩を加えて、ふたをして15分煮る。エスプレットを加えて、調味する(エスプレットを使わない場合には、にんにくを熱する時に赤唐辛子を加える)。
3 卵は溶きほぐして、塩、こしょうを軽くする。2に加えて弱火でかき混ぜ、とろりとしたところで火を止める。生ハムを添える。
【今月のお酒セレクト:ドゥ・ヴァン・オー・リアン カオス 2019】
平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。
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