TEXT&PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO
京都に来る友人の多くは、ランチやディナーに京懐石の店や割烹を予約していることが多く、モーニングは意外と和食以外をリクエストされる率高し。そこで、今月は、「せっかく京都に来たのだから一食たりとも無駄にしたくない」という食いしん坊におすすめの朝食を紹介します。
清水五条の「汽[ki:]」のレバノン料理
2021年のオープン以来、地元人にも国内外からのツーリストにも人気のレバノン料理店「汽[ki:]」。
オーナー長野浩丈さんは、パリや東京、大阪のレストランで腕をふるってきたフレンチ料理歴25年のシェフであり、「これからは限られた方しか来られないレストランではなく、年齢や宗教、思想などの垣根なく楽しめる多様性のある店がしたい」と、レバノン料理に転身。
「カジュアルだけど、ジャンクじゃない健康的なファストフードダイニングを目指しています」と、朝と昼のみの営業で、どちらも選べるメインに副菜をたっぷり付けたワンプレートで提供している。
キッチン内には薪焼きや炭焼きができる蓋つきのファイヤーピットを設置し、ランチのメインはファイヤーピットで焼いたチキンやビーフ、季節野菜を選ぶことができ、モーニングのメインでは、ランチ営業後の残り火で低温調理したスモークチキンを選ぶことができる。
卵を使わずに大豆とオリーブオイルでコクを出したアイオリソースをはじめ、メイン以外は動物性の食材不使用で、メインにひよこ豆のコロッケ・ファラフェルを選べば、ヴィーガン対応も。
さすが元フレンチのシェフだけあって、メインはもちろん、副菜一つひとつもビシッと味が決まっていて、さらに混ぜて食べるとおいしさの相乗効果を発揮。
プレートには、ピタパンがセットされているので、ピタパンに大豆のアイオリソースとフムスを塗り、具材をたっぷり入れてピタパンサンドにしていただくのがおすすめ。
料理に使用する野菜のほとんどが自身の畑で収穫したもので、朝3時に起きて畑へ行き、収穫した野菜をすぐに朝食に使用することも多いそう。
店は、長野さんの祖母が住んでいた古民家をミニマルモダンに改装。オープンキッチンの奥には天窓から光が差し込む気持ちのいい空間が広がっていて、知らない人同士が一緒に大テーブルを囲み、食事を楽しむ様子も和やかだ。
汽[ki:]
住所:京都市下京区都市町149
営業時間:8:00~9:45(L.O)、11:00~14:45(L.O.)、持ち帰りは9:00~15:00
定休日:水曜
TEL. 075(585)4224
※2023年6月から、朝食のみTable Checkで予約可能