長ネギ1本でできるおいしいスープに、牡蠣を添えれば滋養あふれる食事に。これからの時代、自分の食べるものは自分の手で心地よく調えられるほうがよい。料理はあなたの身のため、そして誰かのためにも。たんぱく質も野菜もたっぷりのスープは、身体と心と日々の暮らしを無理なく楽しく整える。今月は寒い日に身も心もあたたまるスープをご紹介

RECEPI BY TOMOKO NAGAO, PHOTOGRAPHS BY TAKAKO HIROSE, TEXT BY MIKA KITAMURA

画像: 長ねぎの甘みが生きた冬のスープ。調味料は塩と生姜、オリーブオイル。スパイシーな牡蠣を添えれば、贅沢な一品に

長ねぎの甘みが生きた冬のスープ。調味料は塩と生姜、オリーブオイル。スパイシーな牡蠣を添えれば、贅沢な一品に

「長ねぎを丸ごと1本、無駄なく使う」

 長ねぎと牡蠣のおいしい季節に作ってほしいスープ。長ねぎの青い部分も使い、1本丸ごと食べ切りましょう。

 スープをおいしく仕上げるコツは、白い部分と青い部分を時間差で投入すること。長ねぎをぶつ切りにすることで食べ応えのある一品に。

「シンプルな仕立てだから三段活用も」

 牡蠣を添えればメインディッシュに。さらにキヌアなどの雑穀を添えればボリュームのあるひと皿料理に。雑穀はもちきび、押し麦、大麦などお好みで。スープ、主菜、ひと皿料理とTPOに合わせて活用できる。
 
 ターメリック、クミン、コリアンダー。お持ちではないかもしれない。「スパイスは何種類も持つ必要はないのですが、この3種類に赤唐辛子粉を足せば、カレーの基本の味になります。単独でもさまざまな料理に使えるので、この3種は揃えておくと重宝しますよ」

<材料4人分>

長ねぎ 2本 2.5cmのぶつ切り
牡蠣 12個 塩をもみ込み、流水で洗う
ターメリックパウダー 小さじ1/2 
クミンシード 小さじ1/2
コリアンダーパウダー 小さじ1/2
生姜(すりおろし) 小さじ山盛り1
キヌア 約50g お湯に塩少々を加えて13分ほどゆでて水気を切る
オリーブオイル 約大さじ2
ローリエ 2枚
薄力粉 約大さじ2
塩 少々

画像: 長ねぎは、濃い緑の部分を残し、残りを鍋に入れる。ローリエ、塩少々を入れ、ひたひたに水を注ぎ、中火にかける。煮立ったら火を弱めて蓋をし、20~25分煮る

長ねぎは、濃い緑の部分を残し、残りを鍋に入れる。ローリエ、塩少々を入れ、ひたひたに水を注ぎ、中火にかける。煮立ったら火を弱めて蓋をし、20~25分煮る

画像: すり鉢にスパイス類を入れ、クミンが粗く砕けるくらいまでする。牡蠣はキッチンペーパーで水気をしっかりふいて薄力粉をまぶす。小振りなら個数を増やしても

すり鉢にスパイス類を入れ、クミンが粗く砕けるくらいまでする。牡蠣はキッチンペーパーで水気をしっかりふいて薄力粉をまぶす。小振りなら個数を増やしても

画像: 長ねぎがやわらかく煮えたら、残しておいた青い部分と生姜、オリーブオイル小さじ1を入れ、長ねぎがかぶるくらいの水を足す。蓋をして静かに煮込む。途中、水分が減ったら適宜足し、味を見て塩を足す

長ねぎがやわらかく煮えたら、残しておいた青い部分と生姜、オリーブオイル小さじ1を入れ、長ねぎがかぶるくらいの水を足す。蓋をして静かに煮込む。途中、水分が減ったら適宜足し、味を見て塩を足す

画像: フライパンに残りのオリーブオイルを入れて弱火で温め、牡蠣を並べ入れる。中火にして蓋をする。下の面に軽く焼き色がついたら上下を返し、スパイス類を振る。さらに上下を返して全体にからめて火を止める。スパイスは焦げやすいので、仕上げにからめるように仕上げる

フライパンに残りのオリーブオイルを入れて弱火で温め、牡蠣を並べ入れる。中火にして蓋をする。下の面に軽く焼き色がついたら上下を返し、スパイス類を振る。さらに上下を返して全体にからめて火を止める。スパイスは焦げやすいので、仕上げにからめるように仕上げる

画像: 牡蠣とキヌアをそれぞれ器に盛る。スープを器に盛り、キヌアと牡蠣を添える

牡蠣とキヌアをそれぞれ器に盛る。スープを器に盛り、キヌアと牡蠣を添える

「主食とスープさえあれば安心ですね。まずは自分のために作るのが大切なんだと思います」。自分のための料理は、自らの身体と心を支えてくれる。長ねぎ1本あれば、大満足のスープ。冬の寒い日の拠りどころになりそう。

画像: 長尾智子 フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/)も好評。 公式サイトはこちら 公式インスタグラムはこちら

長尾智子
フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/)も好評。
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