京都生まれ、京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!そんなアマジュンこと天野準子の絶品満腹口福アドレス。今月は「通いたくなる和食店」を紹介。第2弾は「米処 いなもと」へ

TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

五条「米処 いなもと」

画像: カウンターと調理台はほぼフラット。巻きたて熱々のだし巻き卵からは湯気が立ち上り、ライブ感たっぷり

カウンターと調理台はほぼフラット。巻きたて熱々のだし巻き卵からは湯気が立ち上り、ライブ感たっぷり

 店名に“米処”とあるが、食堂や定食屋ではない。米好きの店主・稲本龍也さんが営む、注文を受けてから土鍋で炊く銀シャリが自慢の和食店だ。

画像: 外の皮はパリパリと香ばしく、中の牡蠣は超レア。「牡蠣の春巻き」1本¥1,500(写真は半分)

外の皮はパリパリと香ばしく、中の牡蠣は超レア。「牡蠣の春巻き」1本¥1,500(写真は半分)

 黒板メニューには、お造りや揚げ物、炭火焼き、季節の一品がズラリと並ぶ。料亭御用達の錦市場「丸弥太」から仕入れる鮮魚をはじめ、確かな素材を奇をてらわず、実直ていねいな調理で仕上げていく。

画像: 炭火焼きは魚以外にも、ステーキやハンバーグなど、肉料理も日替わりで登場。「ハンバーグ」¥1,300

炭火焼きは魚以外にも、ステーキやハンバーグなど、肉料理も日替わりで登場。「ハンバーグ」¥1,300

 ごはんに合うものはお酒にも合うわけで、ごはんが登場するまでにお酒が進む。「鰻は白焼きにしてもらって日本酒と楽しむか、タレ焼きにしてもらってごはんと食べるのもいいな・・・」と、銀シャリをどのタイミングで注文して炊き始めてもらうか、毎回、悩ましい。

画像: 京都の老舗米屋「八代目儀兵衛」のブレンド米を注文を受けてから土鍋で炊きあげる

京都の老舗米屋「八代目儀兵衛」のブレンド米を注文を受けてから土鍋で炊きあげる

 土鍋ごはんは、「ぐじごはん」や「しらすと畑菜ごはん」など、季節の炊き込みご飯もあるが、私は「銀シャリ」一択。「銀シャリ」には、自家製明太子やぬか漬け、牛時雨煮など、日替わりで4〜7種類のごはんのお供が添えられていて、おかわりせずにはいられない。

画像: 土鍋ごはん¥2,500(ごはんのお供付き。人数や量によって値段は異なる)。クエの炭火焼き・生姜ソース¥2,000

土鍋ごはん¥2,500(ごはんのお供付き。人数や量によって値段は異なる)。クエの炭火焼き・生姜ソース¥2,000

 黒板メニューには金額の記載がなく、人数に合わせて量を調整してもらえ、ごはんもの以外はシェアせず、一人一皿で提供されるのも割烹的。金額の記載がないとドキドキしてしまうが、毎回、たっぷり飲んでお腹がはち切れるぐらい食べて13,000円ほどだ。
 2025年3月からは朝食営業もスタート。「自分が食べたいと思う朝食がなくて始めました」と、稲本さん。予約時間に合わせて炊き上げる土鍋ご飯や焼き魚、出汁巻、味噌汁など、シンプルながら手をかけた和朝食を楽しめる(¥4,000、要予約)。

画像: 路地の入り口。2023年10月の開店時、看板がないことに気づき、慌てて店名を書き込んだという小さなライトが目印。

路地の入り口。2023年10月の開店時、看板がないことに気づき、慌てて店名を書き込んだという小さなライトが目印。

 地下鉄五条駅から徒歩7分。西洞院通から入る路地の奥。目印は油性ペンで店名が書かれた小さなライトのみなので、見落とさないようにご注意を。

「米処 いなもと」
住所:京都市下京区八幡町534-1
営業時間:17:00〜22:00LO、2025年3月より朝食がスタート7:00〜9:00入店
定休日:不定休
TEL. 080-4031-0178
公式インスタグラムはこちら

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

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