その豊かな栄養素で「食べる点滴」「食べる輸血」「奇跡の野菜」とも称されるビーツ。日々を楽しく生きぬくためのスープを提案するこの連載、今回はボルシチを再構築したスープをご紹介。ほのかに土の香りを含むビーツの風味と美しい色合いがいきいき冴える、滋養あふれる一皿。ビーツを用いた2種のサラダもどうぞ

RECEPI BY TOMOKO NAGAO, PHOTOGRAPHS BY TAKAKO HIROSE, TEXT BY MIKA KITAMURA

画像: ミネラル、ビタミン、ポリフェノールと栄養素が豊富なビーツ。鮮やかな色合いに心躍るスープは、いつもの食卓に彩りを添え、おもてなしのテーブルでは歓声が上がるはず

ミネラル、ビタミン、ポリフェノールと栄養素が豊富なビーツ。鮮やかな色合いに心躍るスープは、いつもの食卓に彩りを添え、おもてなしのテーブルでは歓声が上がるはず

ビーツのポタージュに、牛ひき肉をトッピング。心身が活性化する一皿

 鮮やかなルビー色のビーツのポタージュ。栄養価が高く、カリウム、鉄、葉酸などのミネラルやビタミン、ポリフェノールが豊富で、高血圧など予防、血行促進、貧血予防など、「奇跡の野菜」「食べる輸血」とも言われるほどの効能がある。やさしい甘みが口に広がり、土の香りがかすかに漂う。赤かぶと見た目が似ているが、ほうれん草と同じヒユ科アカザ亜目フダンソウ属の野菜で、甜菜糖の原料になる甜菜の仲間。ビーツは、ウクライナ発祥といわれ、ロシアや東欧の伝統的な料理であるボルシチでお馴染みの野菜でもある。

「このスープはそのボルシチを再構成したもの。美しい色合いを生かすよう、ビーツはポタージュに。牛肉は挽き肉を使い、野菜と一緒に炒めてトッピングします。姿と食感を変えるだけで、気分が一新されるでしょう? 牛肉でボリュームアップされ、一日のどこで食べてもおいしいスープです」と長尾智子さん。

「ビーツは大きめのもの1個、もしくは小さめを2〜3個、『ゆでる』もしくは『ロースト』で下ごしらえしておけば、スープやサラダがあっという間に出来上がります。ビーツを扱うとき、手が赤く染まるので、気になるようなら調理用ビニール手袋をして皮をむき、刻むまでをすませるのもおすすめです」。

<材料4〜5人分>

ビーツ 中1個(約300g)
じゃがいも(男爵)2個/皮をむき、小さめの角切り
玉ねぎ 中1/2個/皮をむき、小さめの角切り
にんじん 中1/2本/皮をむき、小さめの角切り
トマトピュレ 約100g
オリーブオイル 小さじ1
牛ひき肉のトッピング
 ・牛ひき肉(もも)約250g
 ・マッシュルーム 4〜5個/粗みじん切り
 ・パセリ 大きめ1本/粗みじん切り
 ・赤ワインビネガー 大さじ3
 ・ウスターソース 大さじ3
 ・植物油(米油、太白ごま油など)小さじ2
塩、こしょう 各適量
ヨーグルト 約200ml
バゲットなど好みのパン 適宜

画像: ビーツはアルミホイルに包んで180度のオーブンで1〜1時間半焼く。もしくはたっぷりのお湯を沸かし、同時間ゆでる。串を刺してみてスッと通ればOK。皮をむき、半分を1cm角に切る。半分は残しておく。

ビーツはアルミホイルに包んで180度のオーブンで1〜1時間半焼く。もしくはたっぷりのお湯を沸かし、同時間ゆでる。串を刺してみてスッと通ればOK。皮をむき、半分を1cm角に切る。半分は残しておく。

画像: 鍋にじゃがいも、玉ねぎ、にんじんを入れ、水(材料外)をひたひたに注ぐ。塩少々とオリーブオイルを加えて中火にかける。煮立ってきたら火を弱めて蓋をし、材料が柔らかく煮えるまで15分ほど蒸し煮にし、ビーツとトマトピュレを加える。常にひたひたの状態になるよう水を足しながら、蓋をして10分ほど弱火で煮る。

鍋にじゃがいも、玉ねぎ、にんじんを入れ、水(材料外)をひたひたに注ぐ。塩少々とオリーブオイルを加えて中火にかける。煮立ってきたら火を弱めて蓋をし、材料が柔らかく煮えるまで15分ほど蒸し煮にし、ビーツとトマトピュレを加える。常にひたひたの状態になるよう水を足しながら、蓋をして10分ほど弱火で煮る。

画像: 牛ひき肉、マッシュルームをフライパンに入れる。油をまわしかけ、塩を振って混ぜながら中火で炒め合わせる。火がよく通って肉の脂が出てきたら火を弱め、赤ワインビネガーとウスターソースを加えて混ぜながら軽く煮る。味を見て足りなければ塩を加え、パセリを加えてざっと混ぜ合わせ、火を止める。

牛ひき肉、マッシュルームをフライパンに入れる。油をまわしかけ、塩を振って混ぜながら中火で炒め合わせる。火がよく通って肉の脂が出てきたら火を弱め、赤ワインビネガーとウスターソースを加えて混ぜながら軽く煮る。味を見て足りなければ塩を加え、パセリを加えてざっと混ぜ合わせ、火を止める。

画像: ビーツのスープをミキサーもしくはフードプロセッサーでなめらかなピュレにする。ピュレは冷蔵で約2週間、冷凍なら約1ヶ月保存可能。ピュレを鍋に戻して弱火にかける。水約200ml(材料外)を加えて混ぜ、ポタージュ状に仕上げる。味を見て、足りなければ塩をする。

ビーツのスープをミキサーもしくはフードプロセッサーでなめらかなピュレにする。ピュレは冷蔵で約2週間、冷凍なら約1ヶ月保存可能。ピュレを鍋に戻して弱火にかける。水約200ml(材料外)を加えて混ぜ、ポタージュ状に仕上げる。味を見て、足りなければ塩をする。

画像: ひき肉のトッピングを軽く温め、器に盛る。ヨーグルトに塩をひとつまみ加えて器に盛る。 器にポタージュを盛り、牛肉のトッピングをのせる。好みでヨーグルトもどうぞ。

ひき肉のトッピングを軽く温め、器に盛る。ヨーグルトに塩をひとつまみ加えて器に盛る。
器にポタージュを盛り、牛肉のトッピングをのせる。好みでヨーグルトもどうぞ。

残したビーツをサラダに仕立てる

 スライスもしくは1cm角に切り、サラダに。どちらも同じ材料を使い、切り方や盛り付けを変えただけ。火入れしたビーツはスライスもしくは角切りにして白ワインビネガー(米酢でも)で和えれば、冷蔵庫で約3週間保存可能。

画像: スライスしたビーツにオリーブオイル、ヨーグルトを回しかけ、塩をふり、黒胡椒を挽きかけたサラダ。

スライスしたビーツにオリーブオイル、ヨーグルトを回しかけ、塩をふり、黒胡椒を挽きかけたサラダ。

画像: オリーブオイルとヨーグルト、塩を混ぜ合わせ、1cm角に切ったビーツを和え、黒胡椒を挽きかけたサラダ。

オリーブオイルとヨーグルト、塩を混ぜ合わせ、1cm角に切ったビーツを和え、黒胡椒を挽きかけたサラダ。

画像: 長尾智子 フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/) も好評。 公式サイトはこちら 公式インスタグラムはこちら

長尾智子
フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/) も好評。
公式サイトはこちら
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