RECEPI BY TOMOKO NAGAO, PHOTOGRAPHS BY TAKAKO HIROSE, TEXT BY MIKA KITAMURA

ふわふわ蒸し卵が主役
「韓国料理店でいただいた『ケランチム』。ふっくらとふくらんだ蒸し卵料理です。韓国では小さな土鍋で作るようですが、もっと気楽に作れたらと、小さなフライパンで試してみたら、ふわふわのスフレのような卵焼きになりました。”蒸し焼き”と呼ぶほうがいいかもしれません。具材を入れてもいいし、何も入れなくてもおいしいですよ」と長尾さん。
直径15cmほどの小さめのフライパンを使い、蓋の代わりにサイズの合うボウルをかぶせて蒸し焼きにする。卵がふくらむので、蓋にするものはドーム型がおすすめ。ボウルが熱くなるので、ぬれぶきんなどを使い、直接触らないように注意して。土鍋で作ってもいい。
今回は、この蒸し卵をスープにのせて。鶏手羽中をじっくり煮込んだスープは、塩と胡椒だけを加えたシンプルなもの。たっぷりの細ねぎを加えると、やさしい風味がふわりと立ち昇る。
だしをとった手羽中は、香りよく焼いてスープと一緒に食卓へ。もちろん、朝や昼にスープだけ、手羽中は夜のおつまみにしてもいい。骨付きの鶏肉はだしになるうえ、おいしいひと皿にもなる。「手羽中の代わりに、鶏もも肉や手羽元でもいいでしょう。骨が付いているほうが、だしが出ます」
天候が不安定になる季節の変わり目。ふわふわの卵と鶏の旨みを味わう温かなスープで、体をいたわりたい。
<材料約4人分>
・蒸し卵
卵 大3個
塩、こしょう 各少々
水 120ml
ごま油 少々
・スープ
鶏手羽中 約12本
細ねぎ 3〜4本/小口切り
醤油 小さじ1
生姜の搾り汁 小さじ1
黒酢 小さじ2
炒りごま 小さじ1強
片栗粉 小さじ1弱
米油など植物油 少々
【作り方】

鶏手羽中は塩を軽く振って4〜5分置き、塩気をキッチンペーパーでふき取る。鍋に水1.2ℓ(分量外)を入れ、鶏肉を加えて中火にかける。煮立ったら、火を少し弱め、あくを丁寧にすくう。軽く煮立つくらいの火加減で20分ほど煮込む。醤油と生姜の搾り汁を加え、あくが残っていたら取り除き、火を止める。鶏手羽中をバットなどに移す。

ボウルに卵を割り入れ、塩を加えてしっかり溶きほぐす。水を加えて、さらによく混ぜておく。フライパンにごま油を塗って強めの中火にかける。温まったら卵を流し入れる。周りが固まってきたら、木べらでフライパンからはがすようにして混ぜる。柔らかに固まってきたらサイズが合うボウルをかぶせて弱火で焼く。

5〜6分焼いて卵がふくらんで固まったら火を止める。ボウルには手で直接触らないように注意。動かすときはぬれぶきんなどを必ず使ってください。

蒸し卵を木べらなどででフライパンからはがすようにして器に移し、こしょうを挽きかける。スープに細ねぎを入れて温める。

卵をスプーンですくって器に盛り、スープを注ぎ入れる。
だしをとった手羽中を香ばしく焼く
「だしをとった手羽中も、もちろんおいしく食べましょう」。スープと一緒にいただくなら、蒸し卵を作る前に手羽中を焼いておく。
フライパンに油を温めて手羽中を並べ、じっくり焼く。ここでは、動かさないのがコツ。上下を返し、軽く焼き色がついたら炒りごまを振り、片栗粉を全体に振ってまぶす。片栗粉が馴染んだら、黒酢をからめ、さらに焼き色がついたところで火を止める。
蒸し卵を作ったら、スープを軽く温め直して器に盛る。もう少しボリュームが欲しいときは、雑穀入りのご飯を添えて。




長尾智子
フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/) も好評。
公式サイトはこちら
公式インスタグラムはこちら
▼あわせて読みたいおすすめ記事







