BY AKIKO INAMO, PHOTOGRAPHS BY AYUMU YOSHIDA
「戦前、八雲で熊彫を始めた根本は、戦後は函館で彫刻家として活躍します。この熊は高さ7cmと小さいけれど根本らしい造形美で、完成度も抜群」

根本勲作/銘《土龍》・昭和23年以降
「北海道の木彫り熊といえば、鮭をくわえたものを思い浮かべる方が多いと思いますが、戦前の八雲においては、鮭を背負っている熊が一般的。北海道の形をした台座が面白い!」

作者不詳/昭和初期
「八雲を代表する熊彫作家。昭和初期から彫り始め、戦後は一時中断のあと、再び芸術性の高い作品を生み出します。美しい木目と、蜂の巣のような形が印象的な一体」

柴崎重行作/銘《志》・昭和57年
「スイスの熊を忠実に模倣していた、八雲最初期の熊。数年前に謎のガラクタ屋で、300円で売られていたのを50円値切って購入。あのときの興奮は、今も忘れられません」

作者不詳/昭和初期