BY REIKO KUBO

シム・ウンギョン演じる女性脚本家と、堤真一演じる宿の主人とのワンシーン
©2025『旅と日々』製作委員会
『きみの鳥はうたえる』(2018)、『夜明けのすべて』(2024)などが絶賛され、今や日本映画の最前線に立つ三宅唱監督。そしてシュールな作風で人気を誇り、アングレーム国際漫画祭で特別栄誉賞を受賞するなど国際的評価も高まる、つげ義春。このほど、二つの才能が溶け合う映画『旅と日々』がロカルノ国際映画祭で金豹賞に輝いた。映画化に際し、つげ作品の中から三宅が選んだ原作は「海辺の叙景」と「ほんやら洞のべんさん」。男性漫画家の主人公を、シム・ウンギョン(『新聞記者』(2019)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞)扮する女性脚本家に替え、堤真一が演じる山間の宿の主人との出会いを描く。劇中、河合優実と髙田万作も、海辺でひとときをともにする男女役で印象的な肌ざわりを残す。
 

河合優実、髙田万作の演技も印象を残す。ほか佐野史郎らが共演
©2025『旅と日々』製作委員会
煌めく夏の海、大雨の海原、一面の雪景色、白い吐息……。モノクロで展開するつげの世界観がカラーで眼前に広がる中、言葉の檻(おり)から抜け出した旅の風景にはそこはかとない寂寥感とユーモアが漂う。登場人物の背中をそっと押すささやかな邂逅(かいこう)は、スクリーンを見つめる者に小さな灯りを灯す。

©2025『旅と日々』製作委員会
『旅と日々』
11月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー
配給:ビターズ・エンド
公式サイトはこちら
【30秒予告】三宅唱監督最新作『旅と日々』11月7日(金)全国ロードショー!
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