「日本ワインは、日本の食卓になによりも合う」と語る料理研究家の平野由希子さんが、季節の料理と日本ワインの世にも幸福なマリアージュを紹介。連載第1回めは「セイズファーム メルロ 2016」と「鮎のリエット」

BY JUNKO ASAKA, PHOTOGRAPHS BY MANA MIKI

「ここ数年で、日本ワインがめざましくおいしくなってきた」という料理研究家の平野由希子さん。「昔はヨーロッパのワインをお手本に、日本ワインもなんとかそれに近づこうとしていましたよね。でも、今、日本のワインがこんなにおいしくなった理由のひとつは、ヨーロッパの模倣をやめたこともあると思うんです。日本の気候風土に合ったブドウで、日本の食に合うワインをつくりたい――と、作り手たちが考えるようになったのは大きな変化だと思います」

画像: 料理研究家 平野由希子さん

料理研究家 平野由希子さん 

 ソムリエの資格をもち、フランス農事功労賞シュヴァリエも受勲されたほどワインを愛する平野さん。もともとはフランスを中心とした欧州ワインを飲んでいたのが、2000年代中盤から徐々にヴァン・ナチュール(自然派ワイン)へと移行。やがてそこに日本ワインが加わったという。

「この連載では、日本のおいしいワインをぜひ多くの方に知っていただきたいと思います。日本ワインは、外で気どって飲むというよりは、ゆったり“家飲み”するのに最適なものが多いので、おうちで簡単に作れる、四季折々の食材を使った料理との組み合わせをご紹介します。ただ、生産量が少なくて手に入りにくい場合も多いので、これをあくまでご参考に、同じ品種や味の傾向の近いワインで試してみていただければうれしいです」

<今月のワイン|セイズファーム「メルロ 2016」>
 
 連載第1回めにとりあげたのは、富山県氷見市「セイズファーム」のメルロー。2011年にオープンした「セイズファーム」はその名のとおり、ブドウだけでなく野菜やイチジク、イチゴなどの果物の栽培、ヤギの飼育なども手がける農場。レストランや宿泊施設も備えた、近年人気のデスティネーションだ。もともとは魚問屋だったこともあり、目の前の氷見の海で獲れた魚介やファームの野菜など、新鮮な富山の食材をふんだんに使った料理も評判を呼んでいる。

「セイズファームはメルローやシャルドネ、ソーヴィニヨンブランなどヨーロッパ品種のブドウを栽培されていますが、北陸の風と石灰分、海沿いならではのミネラル豊富な土壌がワインにミネラル感を与えているので、魚に合うワインが得意。魚介には白ワイン、が定説ですが、今回は鮎のリエットにここのメルローをあわせてみました」

画像: 区画別に管理されたブドウ畑で、樹齢10年の区画から収穫。富山県氷見の風土で育まれたメルローは、セイズファームを代表するエレガントな赤ワイン。完熟した果実の奥深さ、ほどよい酸味や複雑味のなかにやわらかさを感じる セイズファーム メルロ 2016<750ml> ¥3,600/セイズファーム www.saysfarm.com

区画別に管理されたブドウ畑で、樹齢10年の区画から収穫。富山県氷見の風土で育まれたメルローは、セイズファームを代表するエレガントな赤ワイン。完熟した果実の奥深さ、ほどよい酸味や複雑味のなかにやわらかさを感じる
セイズファーム メルロ 2016<750ml>
¥3,600/セイズファーム
www.saysfarm.com 

「鮎は6月から7月に解禁される、夏の風物詩。内臓ごといただくほろ苦さが持ち味です。白ワインだと生臭さを感じてしまうことがたまにありますが、鮎のほろ苦さとメルローの繊細なタンニンの組み合わせは意外と好相性。塩焼きした鮎に加えたオリーブオイルとバターが、赤ワインと魚をうまくつないでくれます。

 このメルローでなくても、日本の赤ワインらしい強すぎないタンニンや複雑味、ほどよい酸味のある赤ならおすすめです。鮎と赤ワインはかなり難易度の高いペアリング。ソムリエ試験だったらきっと落第(笑)ですが、火を通したカキやサンマ、ウニなどにはあえて赤ワインを合わせるなど、少しひねって教科書的ではないペアリングをしてみると、また新しい味の発見があると思いますよ」

画像1: 平野由希子の
日本ワインと料理の幸福な食卓
Vol.1

<今月のレシピ鮎のリエット>
材料(作りやすい分量)
鮎 4尾、玉ねぎ 1/2個、にんにく 1かけ、白ワイン 50ml、バター 40g、オリーブオイル・塩・黒こしょう 適宜

1. 鮎は多めの塩で洗い、ぬめりウロコを取る。水気を拭き、フライパンにオリーブオイルを熱し、両面こんがりと焼く。頭、尾、ヒレ、中骨を取り除く。わたは取らずにそのまま使う。バターは常温にして柔らかくしておく。
2. 鍋にオリーブオイル大さじ1とにんにく、玉ねぎの薄切りを炒め、しんなりとしたら鮎を加えて炒める。
3. 白ワインを加えて煮立てる。水1カップ、ローリエ、塩小さじ2/3を加えて30分煮る。
4. ふたを取り、水分がほぼなくなるまで煮詰める。
5. フードプロセッサーにかけてなめらかにし、オリーブオイル大さじ3、塩で調味する。塩味はしっかりめにするといい。粗熱がとれたら、バターを加えて混ぜる。
6. ゙器に盛り、オリーブオイル適量、黒こしょうを挽く。パンを添えて。

※実山椒を載せても美味。実山椒は旬の時期にさっと塩ゆでして冷凍しておくと通年つかえて便利

応募は終了いたしました

<T JAPAN web限定>
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・お一人様ご応募は1回、ご購入は1本までとさせていただきます。
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平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理研究家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。ワイン好きとして知られ、ワインバー「8huit.」のオーナーでもある

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