「日本ワインは、日本の食卓になによりも合う」と語る料理研究家の平野由希子さんが、季節の料理と日本ワインの世にも幸福なマリアージュを紹介。連載第2回めは「2016 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン」と「桃ブラータ」

BY JUNKO ASAKA, PHOTOGRAPHS BY MANA MIKI

 料理研究家の平野由希子さんが今月紹介してくれたのは、今まさに旬を迎えた「桃」。みずみずしく甘い桃の香りが広がるキッチンで、「日本の桃は、世界一おいしいと思うんです」と笑顔がほころぶ。
「今回は山梨の桃を使ったので、ワインも山梨が誇る甲州ワインをセレクトしました。"日本のおいしいもの"同士のペアリングですね」

画像1: 平野由希子の
日本ワインと料理の幸福な食卓
Vol.2

<今月のワイン|奥野田葡萄酒醸造
「2016 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン」>

「桃とブラータのシンプルな料理はいろいろなワインに合わせられますが、今回選んだ甲州は、とても豊かな可能性を秘めたワイン。作り方によっていろんな味わいが生まれます。初めてこのハナミズキ・ブランを飲んだときは、『こんな甲州ワインがあるんだ!』と新鮮な驚きにうたれました」という平野さん。

 醸造元の「奥野田葡萄酒醸造」は、山梨県甲州市塩山にあるこぢんまりとしたワイナリー。日当たり、水はけのよさに恵まれたブドウ栽培に適した地域で、もともとは地元の農家が収穫したブドウを持ち寄ってワインを作る醸造場として発足。それを1989年に引き継いだのが、当時勝沼のワイナリーで働いていた中村雅量さんだ。1.5ヘクタールの自社農園を中心に、地元で栽培される糖度の高いブドウのみを用いてつくられるワインは、中村さん夫妻の人柄とともに多くのファンを集めている。

「このハナミズキ・ブランは独特のピーチ色も美しいですよね。近頃注目されているオレンジワインに属します。ブドウの果皮や種ごと発酵・熟成させる赤ワインと、果汁からつくる白ワインの中間にあたるのがオレンジワイン。果皮をごく短い時間だけマセラシオン(※色素やタンニンなどの成分を抽出するために種や果皮を漬け込むこと)することで、こんなきれいな淡い桃色になるんです」(平野さん)

画像: 甲州種100%。完熟したブドウをていねいに収穫、マセラシオンによって甲州種本来の味わいを最大限に引き出している。ブドウに付着している野生の酵母で低温発酵させたのち、うまみを含んだ澱(おり)を混ぜることで、やさしくミネラル感豊富な味わいに 2016 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン<750ml> ¥2,000/奥野田葡萄酒醸造 http://web.okunota.com

甲州種100%。完熟したブドウをていねいに収穫、マセラシオンによって甲州種本来の味わいを最大限に引き出している。ブドウに付着している野生の酵母で低温発酵させたのち、うまみを含んだ澱(おり)を混ぜることで、やさしくミネラル感豊富な味わいに
2016 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン<750ml>
¥2,000/奥野田葡萄酒醸造
http://web.okunota.com

「完熟の甲州ブドウから生まれたワインに、完熟の桃。まさに日本の粋といった繊細なペアリングです。鮮度が命のブラータは、以前は購入が難しかったけれど、最近は生産地が広がり、また容器など技術の進歩のおかげで手に入りやすくなりました。桃をカットしてブラータと合わせるだけのシンプルレシピですが、レモンの皮をすりおろしてかけるのはマスト。あとはオリーブオイルと塩、お好みで黒コショウをほんの少しだけふってもいいでしょう。

 ワインも桃もやさしいピーチ色で、見た目にもきれいですよね。料理とワインのペアリングでは、色味を合わせるのもひとつの方法です。白身の魚には白ワイン、赤身の肉には赤ワインというのはよく知られていますが、鶏肉や白いソースの料理にはやはり白ワインが合わせやすい。

色味というのはじつは味にもつながっているんです。赤いものは赤い味がするでしょう? 野菜も、赤いものや深いグリーンのものなら赤ワインがよく合います。あえて違うものを組み合わせる補完のペアリングもありますが、基本は、色味を合わせて同調させるとうまくいきます。まるで男女の相性と同じですね(笑)」

画像2: 平野由希子の
日本ワインと料理の幸福な食卓
Vol.2

<7月のレシピ|桃ブラータ>
材料(2~3人分)
ブラータ1個、桃 2個、オリーブオイル・レモン・塩 適宜

1. 桃を食べやすくカットし、レモン果汁少々をまぶす。
2. 桃を皿に並べ、ブラータをのせてカットし、オリーブオイルを回しかけ、おろしたレモンの皮、塩をふる。

<T JAPAN web限定>
上記のワイン「2016 ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン」を、T JAPAN webをご覧の方のために「いまでや」オンラインストアで特別にお取り置きしました。現在リリースされているヴィンテージは2017年。2016年は1年の熟成を経てよりうまみが増しています。

購入希望の方はこちらから。
※数量限定のため、売り切れの際はご容赦ください。

平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理研究家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。ワイン好きとして知られ、ワインバー「8huit.」のオーナーでもある

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