BY YUMIKO TAKAYAMA, PHOTOGRAPHS BY KAN KANBAYASHI
フェリナータ(ひよこ豆の薄いパン)、ピエモンテ風玉ねぎのオーブン焼き、トスカーナ風ウサギのフリット...... メニューに並ぶのはイタリアの郷土料理。「派手さはないけど素朴で滋味深い料理ばかりです」と瀧本貴士スーシェフが話すように、見た目は潔いぐらいシンプルだ。しかし食材のよさ、新鮮さに加えて、火入れや塩味の決め方、味わいと食感のバランスなどすべてが絶妙で、「おいしい!」と思わず笑みがこぼれてしまう。ウイキョウのグラタン仕立てのオーブン焼きや鮎のそば粉フリットなど、旬の食材を使った黒板の日替わりメニューもそそられるものばかり。
料理のほかに絶対に食べてほしいのが、ペルー産のクリオロ種のカカオを使ったデザート。たとえばカカオジェラートは、カカオときび糖、水が原料のベースだが、カカオがもつフルーツの酸味や豊かな複雑味、ピュアな余韻に驚かされる。空間のセンスのよさも魅力の、常連になりたい一軒だ。
NATIVO(ナティーボ)
住所:東京都世田谷区上馬1-17-8
営業時間:18:00〜24:00(22:30 LO)
定休日:日曜・月曜不定休
電話:03(6450)8539
※要予約
公式サイト