RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

蒸したて、熱々を手で割って、アンチョビバターをたっぷりのせて召し上がれ!
蒸し立て、ほくほく。アンチョビ入りバターで無限の誘惑
「料理と言えないような、こんなシンプルな味も大好きです」と有元さん。じゃがいもをふかし、塩を振っただけで、バターをのせただけでもおいしい。バターにアンチョビを入れたら、立派なご馳走だ。
「バターは必ず室温に戻しましょう。アンチョビ・フィレはなるべく新しいものを使うことがコツです」。みなさん、冷蔵庫に使いかけのアンチョビを放置していませんか? 缶詰は長期常温保存可能だが、瓶詰めは買ってきたらなるべく早く使うこと。「瓶でも缶詰でも開けたらすぐに使い切ってくださいね。放っておくと黒くなってきて味が落ちます」。
今回は鍋に蒸し網をのせて蒸したが、蒸籠でも、蒸し器でもOK。「ゆでるより蒸したほうが、調理時間が短いですし、ほくほくに仕上がります。これにアンチョビ入りのバターをのせれば、いくらでも食べられてしまう。キケンなひと皿ですね(笑)」。

<材料(2~4人分)>
じゃがいも 中4〜5個
バター 150g 室温に戻しておく
アンチョビフィレ 7〜8枚
にんにく(すりおろし)少々
<作り方>

1 じゃがいもはたわしなどでよく洗う。蒸し器を用意し、お湯を沸かし、じゃがいもを蒸す。

2 バターはヘラなどでよく練る。

3 アンチョビは細かく切ってから叩く。

4 2のバターと3のアンチョビ、にんにくを合わせてよく混ぜ合わせる。

5 1のじゃがいもに竹串を刺してスッと通ったら蒸し上がり。大きさや状態によるが、蒸し時間は30分前後。器に盛り、4のアンチョビバターを小さな器に盛って添える。

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
公式サイトはこちら
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