TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO
御所南「Maison de Murakami」

カカオやナッツ、胡麻、青のりなど、多彩な素材を使った「メゾン・ド・ビスキュイ プティ」¥3,888
京都最古の洋菓子店「京都村上開新堂」が6月5日、店の隣に新店舗をオープンした。
「京都村上開新堂」と言えば、クッキーやロシアケーキなど、明治の創業時から変わらない昔懐かしい洋菓子で知られているが、新店舗「Maison de Murakami(メゾン ド ムラカミ)」は、味や見た目、パッケージも、モダンで自由だ。

「メゾン・デュ・ブール」プレーン、ピスタチオ、フランボワーズ各1個入り¥1,188
「京都村上開新堂では、変わらない味を求めてきてくださいます。そのため、新商品を出したいと思っていても出せないもどかしさがありました」と、4代目村上彰一さん。
クッキー缶も「京都村上開新堂」製は粉のおいしさを味わう素朴で飽きのこない味わいだが、「Maison de Murakami」製は、発酵バターを使ったり、スパイスやチーズを取り入れるなど、複雑でリッチな味わいが楽しめる。さらに、「京都村上開新堂」のクッキー缶は予約販売のみの数ヶ月待ちの商品だが、「Maison de Murakami」のクッキー缶は予約不可の数量限定品に。開店時間を狙えば購入ができる。

「京都村上開新堂」のクッキーの端材を使ったタルト生地は風味良く、さっくり。お酒にも合う「チーズタルト ブルーチーズ」¥389
「京都村上開新堂」にはなかった冷蔵ショーケースも登場。バターサンドやチーズタルト、ビスキュイでクリームをサンドしたブッシェが並んでいる。

左が製造場だった木造の建物を建て替えた新店舗
COURTESY OF Maison de Murakami
2つの建物もコントラストがくっきり。「京都村上開新堂」は昭和初期に建てられたレトロな木造漆喰の洋館なのに対して「Maison de Murakami」は、白い壁と石材、ガラスが織りなすスタイリッシュな雰囲気に。「京都村上開新堂と同じく、100年後にも経年変化を楽しめる建物にしたい」と、実は天然木材や天然石のタイル、漆喰の壁が贅沢に使用されている。

カウンターや床にも天然石のタイルを使用。漆喰の白壁も美しい
隣同士の建物がカウンター内で繋がっている造りも必見。「京都村上開新堂」から見ると未来を、「Maison de Murakami」から見ると過去を覗くような不思議な感覚に陥る。

「村上開新堂」の店内から見た「Maison de Murakami」
伝統を大切に守ってきた老舗と長い歴史と現代の感性から生まれた新店。2軒をはしごすることで、どちらの菓子もより一層特別に味わい深く感じられる。
「Maison de Murakami(メゾン ド ムラカミ)」
住所:京都府京都市中京区常盤木町61
営業時間:12:00〜17:00
定休日:日曜、祝日、第3月曜
TEL. 075-335-9125
公式インスタグラムはこちら

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント
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