ホテルジャーナリスト、せきね きょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第49回めは、銀座にほど近い都心に誕生した「THE BLOSSOM HIBIYA」

BY KYOKO SEKINE

 東京・日比谷は銀座に隣接し、多くの外資系ホテルや日本の一流ホテルが立ち並ぶ地区である。住所は新橋だが実際は日比谷の一角ともいえる場所に、2019年8月20日、「THE BLOSSOM HIBIYA(ザ ブラッサム 日比谷)」が新規オープンした。

画像: ホテルが入るのは、日比谷、内幸町に挟まれた、新橋1丁目という東京のビジネスエリアにそびえるスマートな高層ビル

ホテルが入るのは、日比谷、内幸町に挟まれた、新橋1丁目という東京のビジネスエリアにそびえるスマートな高層ビル

 JR九州グループが展開するホテルとしては、都内では新宿に次ぐ2軒目のホテルとなる。1軒目の新宿は同グループの東京初進出であり、賑わう副都心という立地だった。商業と文化、観光でも中心をなす、JR新宿駅南口から徒歩3分という絶好のロケーションに「JR九州ホテル ブラッサム新宿」がある。そして2軒目となる日比谷は賑やかな新宿とは趣を変え、ビジネスマンや大人の女性、より高級感を求めるエグゼクティブたちも闊歩する落ち着いたエリアである。「THE BLOSSOM HIBIYA」は、その好環境の中で“宿泊主体型ホテル”の高級版としてスタートを切った。

 ビルの1階からエレベーターで18階のロビーに到着すると、広々としたロビーラウンジでは、大きなガラス窓に迫りくる大都会東京のパノラマに思わず足が止まったほど。同フロアには、メインダイニングと日本酒バーエリアもある。

画像1: せきね きょうこ 連載
新・東京ホテル物語<Vol.49>
「THE BLOSSOM HIBIYA」
画像: 18階に位置するロビーの昼と夜。印象がすっかり変わる2つのパノラミックな情景はとてもダイナミック。品川、六本木、汐留、東京タワーなどの景色が、昼も夜も楽しめる。THE BLOSSOMブランドは、ホテルの建つ土地の歴史や文化を反映したデザインが施されている

18階に位置するロビーの昼と夜。印象がすっかり変わる2つのパノラミックな情景はとてもダイナミック。品川、六本木、汐留、東京タワーなどの景色が、昼も夜も楽しめる。THE BLOSSOMブランドは、ホテルの建つ土地の歴史や文化を反映したデザインが施されている

 まず、“ブラッサム”というホテル名について総支配人の原口恒人氏に尋ねてみると、「様々な意味を含んでいます」と語る。HPを飾る言葉には、「見たこともない花、癒しの花、時を彩る花、感動する花、咲き続ける花……(略)」とある。なるほど、ここではビルの中にひとつひとつの花が咲き、そこにホテルのコンセプトが隠されているのである。また、原口氏は「洗練されたサービスを意識しながらも、九州のホテルらしい温かさが欲しい、それは少々泥臭くてもいいと思う。マニュアル通りのサービスはダメでしょう。基本的には、当社ホテル20年の歴史の中で積み重ねた経験や、臨機応変にお客さまに対応することの大切さを忘れないことです」と、このホテルが目指すサービスの神髄を話してくれた。

画像: スタンダードダブル<22㎡> 全80室。大きなベッド<160×200㎝>で定員2名だが、一人旅やビジネスでの単身利用に好評

スタンダードダブル<22㎡>
全80室。大きなベッド<160×200㎝>で定員2名だが、一人旅やビジネスでの単身利用に好評

 部屋数は全255室、19階から最上階の27階に客室が造られている。カテゴリーは5種類ある。スタンダードで22㎡から、最大のプレミアムルームでは53㎡から61㎡の広さの部屋が揃う。いずれの客室も和紙遣いや、和のデザインが随所に施され、こだわりはやはり“九州”にありそうである。

画像: 25~27階の角部屋に設けられたプレミアムツイン<61㎡>。全6室。角部屋のため窓からの眺望もダイナミック。寝室とリビングルームに分かれ機能的な設備が満載

25~27階の角部屋に設けられたプレミアムツイン<61㎡>。全6室。角部屋のため窓からの眺望もダイナミック。寝室とリビングルームに分かれ機能的な設備が満載

 たとえば、メインダイニングの「十十六(そとろく)」では、よりクリアに“九州”が花開き、九州の厳選食材を採り入れた和洋ブッフェが提供される。特に朝食ブッフェは好評で、九州産蕎麦粉を使った自家製そばや、蕎麦に添えられるよう、常時5種類以上の揚げたて天ぷらも用意される。野菜や果物などを使うこだわりのパン、その場で造る卵料理など、自慢の朝食がライブキッチンから提供される。また夜は24:00まで、ダイニングに併設された日本酒Barが賑わっている。美味しい水処、米処である九州産の地酒を筆頭に、日本全国の厳選された酒蔵の銘酒、シャンパンやワインまでが並んでいる。

画像: 朝食のイメージ。写真は和洋のアイテムを取り揃えた様子だが、食いしん坊はこうしてたっぷりの朝食が楽しめる

朝食のイメージ。写真は和洋のアイテムを取り揃えた様子だが、食いしん坊はこうしてたっぷりの朝食が楽しめる

画像: 朝食ブッフェではサラダバーが人気。ハーブを使った「グリーンゴッデスドレッシング」(“緑の魔女”と呼ばれる米国生まれのドレッシング)がお勧め。また九州蕎麦粉使用の自家製そばや、カボチャやベリー入りのパンなども揃う PHOTOGRAPHS: COURTESY OF THE BLOSSOM HIBIYA

朝食ブッフェではサラダバーが人気。ハーブを使った「グリーンゴッデスドレッシング」(“緑の魔女”と呼ばれる米国生まれのドレッシング)がお勧め。また九州蕎麦粉使用の自家製そばや、カボチャやベリー入りのパンなども揃う
PHOTOGRAPHS: COURTESY OF THE BLOSSOM HIBIYA

 お気づきだろうか。「JR九州ホテルズ」の親会社は、日本一の豪華列車、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」を運営する「JR九州(九州旅客鉄道株式会社)」であり、そのサービスはラグジュアリーホテルに負けないと評判だ。「THE BLOSSOM HIBIYA」は、ホテル名の頭に「THE」を伴い、1ワードではあるが、同社が持つ数々のホテルブランドの中で最上クラスの格付けという。因みに都内1件目となる新宿には、ホテル名に「THE」は無い。この一文字の重みを背負う日比谷のホテルには、今後の大きな飛躍が期待される。

THE BLOSSOM HIBIYA(ザ ブラッサム 日比谷)
住所:東京都港区新橋1-1-13
電話:03(3591)8702
客室数:全255室
料金:¥19,000~(1泊1室2名の室料。消費税込・宿泊税別)
公式サイト

せきね きょうこ
ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

 

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