BY EMI ARITA
停電が起きたときに懐中電灯を慌てて探したり、防災バッグに入れていた缶詰の賞味期限が切れていたり…。“イザ”というときに「どこにあるかわからない」「使いこなせない」では、せっかくの備えも意味をなさない。日頃から、いつ、どこで、何が起きても対応できる状況を想定した暮らし方を前向きに考えることが、今、求められている。
防災士の三沢真実さんは、キャンパーとしてアウトドア事業に取り組む傍ら、キャンプで培った知恵や道具を生かし、おしゃれで楽しく防災に取り組むコツを発信している。「防災は、備えておかないと困るとわかっていても、つい後回しになりがち。でもキャンプをしたり、住まいをおしゃれにしたり、日々の暮らしを彩るモノやコトで備えができれば、無理なく、無駄なく、楽しく取り組めると思います」と三沢さん。
インテリアを彩るLEDランタンで灯りの備えを
「懐中電灯やランタンはしまい込むのではなく、常日頃から手の届く場所にあることが大切です」。活用したいのがおしゃれなLEDランタン。三沢さんも愛用しているというモリモリの「LED ランタンスピーカー S1」は、インテリアとしても飾れるスマートなデザイン。日頃からリビングや寝室、玄関など住まいの至る所に置いておけば、イザというとき真っ暗な中でもすぐに手に取ることができる。いつもの暮しのなかでも、灯りの演出するムードをぜひ楽しんで。
1台3役で頼れる多機能スマホ充電スタンド
通信機器にとって欠かせないバッテリーや電源機器は「どんなものに充電や給電をしたいかを考えて選ぶことがポイントです」と三沢さん。理想はライフラインともなるスマホやタブレットを3日〜1週間充電できること。一般的なモバイルバッテリーの場合、蓄電不足に陥る可能性もあるが、杉田エースの「デンクル」は普段は小物入れと一体化した充電台、非常時にはモバイルバッテリー、さらに蓄電不足のときは手回し発電機と3役を担う。長引く停電時にも頼りになりそうだ。スマートなルックスはリビング、寝室、玄関などどこにおいてもサマになる。
スタイリッシュでコンパクトなソーラーパネル
バッテリーやUSB充電器は、自分のライフスタイルの中で出番のあるものを選ぶとよい。海や山へレジャーに出かける機会が多いなら、ソーラーパネル「アンカー パワーソーラー フレックス 3 ポート24W」もおすすめだ。3枚のソーラーパネルと3つのUSB-Aポートを搭載し、スマホやタブレットを3台まで同時にチャージ可能。コンパクトに折りたためて、バッグに入れて持ち歩ける。同じくアンカーからモバイルバッテリーを買い足せば、蓄電してこともできる。
大容量の電力を確保するポータブル電源があれば安心
イザというときもパソコンや家電も使えるように備えるならば、大容量のポータブル電源があると安心だ。ジャクリのポータブル電源1500とソーラーパネル100Wがセットになった「ジャクリ ソーラージェネレーター 1500 (100W2枚セット)」は、1534Whの大容量で、2~5人で2〜4日程度の電力を確保することが可能。災害時だけでなく、キャンプなどのレジャーシーンでも活躍してくれる。バッテリーや電源機器は、まずは“イザ”というときに稼働させたいものを精査し、その上で自分の日常生活でも役立つものは何かを考えて選ぶのがポイント。
フードロス削減にも役立つ、美味しくてヘルシーな長期保存食
美味しいものを食べれば元気が出るし、体力も回復する。備蓄用の食料を選ぶ上で大切なのが、食べたいと思うものを選ぶこと。三沢さんもストックしているという長期保存食「IZAMESHI(イザメシ)」は、日々のおかずとしても活用できるメニューが豊富に揃い、美味しく食べやすいのが特徴だ。保存料不使用で添加物も最小限に抑えられた商品もあり、ヘルシーなのもうれしい。
「ほかにも輸入品の缶詰とか、ちょっと贅沢できそうなものを買ってみるのもおすすめです。賞味期限が近くなったら食べてみて、美味しかったらまた買い足す。そうやって、日常的に食べたいと思えるものを備蓄すれば、賞味期限切れによるフードロスも防げて、日々の楽しみにもつながります」。
飲料水はひとりあたり1日3リトッル、それを最低3日分用意することが推奨されているが、三沢さん曰く「すべてが水である必要はないのです」。ジュースやお茶など、好みの飲料を用意してもよい。トマトジュースや豆乳飲料であれば、賞味期限が近づいたらスープなどの調理に使って消費することもできる。水や食料の備蓄は、日常的に楽しむ機会があるものもストックしておこう。
防災用品は納戸の奥ではなく、おしゃれな収納スツールにイン!
「クローゼットや納戸の奥に防災用品をしまい込みがちですが、水や非常用トイレなど災害が起きた時にすぐに使うものは、リビングなどすぐに手に取れる場所にあると安心です」。発泡素材のスツール「ソナエア」は防災用品の収納具という用途を持ちながら、リビングや寝室などインテリアにも馴染むスタイリッシュなデザインが特徴。
イザというときの移動手段「エマージェンシーバイク」
災害時は、交通手段も道路状況もふだんとは異なる。そんなときに役立つのが、ノーパンクタイヤを用いた折りたたみ自転車「エマージェンシーバイク」。スマートなスタイルは日々の通勤や通学にも活躍。コンパクトに折りたたんで持ち出せるのでレジャーシーンでも重宝。大量の荷物の運搬ができるように設計されており、あらゆるシーンで頼れる1台。
日常使いにも重宝するおしゃれなシュラフ
「キャンプ用品には、機能性、デザイン性ともに優れも、災害時にも日常使いにも役立つアイテムがたくさんあります」と三沢さん。ノルディスクのシュラフ「アーモンド」シリーズもそのひとつ。全側面にジッパーが用いられ、広げればブランケットやひざ掛けとして日常使いもしやすい仕立て。アウトドアでも愛用できるデザインと機能を備えたものを、いつものリビングに。