日本橋浜町にあるT-HOUSE New Balanceでは、2月18日から28日まで、建築家でスキーマ建築計画代表の長坂常によるインスタレー ション “まかない家具展” を開催する

BY KANA ENDO

画像: 長坂が手掛けたT-HOUSE New Balance

長坂が手掛けたT-HOUSE New Balance

 T-HOUSE New Balance は、カルチャーの発信を行うギャラリーの要素と、ニューバランスの最新のコンセプトやプロダクトの展示・販売を行う施設。もとは、川越にあった築122年の蔵を移築し再建するプロジェクトだったが、耐火性能に懸念があり、そのまま移築することはできなかった。そこで新しい建築で覆った中に、蔵の軸組を組み直し、什器として使用するなど新たな機能をもたせて活用した。日本古来の文化である「茶室」のもつ清らかさ、平穏さ、調和からインスパイアされており、現代建築と伝統建築が融合した空間となっている。

 その T-HOUSE New Balanceで、BLUE BOTTLE COFFEE、桑原商店、そしてこの T-HOUSE
New Balanceを手掛けた建築家でスキーマ建築計画代表の長坂常によるインスタレー ション 『まかない家具展』が開催される。「まかない家具」とは、長坂常が T-HOUSE New Balance の施工中、大工が現場にあった貫を使い、掃除用具置き場を作っているのを見たことから始まる。「大工などが現場の工事中に必要になる家具を、自分であり合わせの材料で手間をかけずに作ることがある。よく知られているのは、相欠(あいがき)で作られたベニヤの作業台などで、人に見せるために作られていないので、あくまで機能的でとても素っ気ない。その素っ気なさが良い。我々はそれらを総称して〈まかない家具〉と名付けた」(長坂常)

画像: T-HOUSE New Balanceを建築する際に作られた「まかない家具」

T-HOUSE New Balanceを建築する際に作られた「まかない家具」

 本展は「まかない家具」の生まれた場所である T-HOUSE New Balance を、2 月 6 日から 17日の間、通常営業を休み、スキーマ建築計画のミラノでの展示のための什器を制作する現場にした。その過程のなかで必要になる「まかない家具」を再び制作し、そのまま展示するインスタレーションとなっている。

画像: 今回のまかない家具は、吉祥寺にあった物件を解体した際に回収された素材を用いて制作された

今回のまかない家具は、吉祥寺にあった物件を解体した際に回収された素材を用いて制作された

画像: 本展の開催に先駆け、2/11~ 12の2日間はまかない家具の制作過程を一般公開した PHOTOGRAPHS: COURTESY OF T-HOUSE NEW BALANCE

本展の開催に先駆け、2/11~ 12の2日間はまかない家具の制作過程を一般公開した

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF T-HOUSE NEW BALANCE

T-HOUSE New Balance invites Jo Nagasaka Schemata Architects “まかない家具展”
会期 : 2023年2月18日(土)~ 2月28日(火)
会場 : T-HOUSE New Balance
住所 : 東京都中央区日本橋浜町 3-9-2
電話番号 : 03-6231-1991
営業時間 : 月・火 11:00 - 14:00、15:00 - 19:00、金・土・日 11:00 - 19:00
定休日 : 水・木

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