アーティスト 河原シンスケと占術研究家 水晶玉子。 ともにうさぎ好きのふたりが、うさぎ愛について 語り合った。知られざるうさぎの魅力とは…

BY KAKO CHABATAKE, PHOTOGRAPHS BY YASUYUKI TAKAGI

画像: 河原のアトリエには、世界各国で出会った、新旧さまざまなうさぎたちがつどっている

河原のアトリエには、世界各国で出会った、新旧さまざまなうさぎたちがつどっている

水晶 私は旅行に行った先で必ずうさぎグッズを探すんですけど、南半球の国以外、本当にほとんどの国にうさぎグッズがありますね。

河原 玉子さんは、今、たくさんうさぎを飼っているそうですが、何がきっかけだったんですか?

水晶 家で占いの原稿を書く仕事が多くなったので何かペットを飼いたいと思って、でも犬を毎日散歩に連れていくのは無理だし、猫にはバカにされそうだし(笑)。その頃、風水を習っていた台湾の先生の家にカメがいて、カメ可愛い、カメを買おうと思って行ったペットショップで、その横にいたうさぎの可愛さに心を射ぬかれてしまって。

河原 やっぱりうさぎはカメとコンビなんですね(笑)。

水晶 飼ってみると、うさぎは意外なくらい感情豊かでコミュニケーションもとれるんです。怒ると、後ろ足で床を叩いてすごく大きな音を出すし、掃除してほしいときはエサ皿をトイレの上に裏返して置いたりする。本気で動くと瞬間移動した?と思うくらい素早いし、どうやって交尾したのかわからないのに赤ちゃん、産んじゃうし......。

河原 えっ? 処女懐胎?

水晶 本当に不思議なんです。うさぎは食物連鎖の最底辺にいる動物ということもあって「神に近い」なんて思ったりもしますが、うさぎに限らず、人間が動物に心惹かれるのは動物の中に「自然の力」とそこに通じる「神性」を感じるからかもしれませんね。

河原 そう。人間も動物なのに、それを忘れかけているところがあるから。ケニアでマサイの人に会ったとき、文明の中にいる自分たちって進歩しているようで退化しているのかもしれないってすごく思った。マサイの人のように速く走れないし、目も遠くまで見えない。サバンナに置き去りにされたらライオンに食われて死ぬしかない。小さなうさぎでさえ穴掘って逃げるとか動物としての知恵と技を持ってるのに。人間は便利な環境に甘やかされて、おごっている面があるよね。だから僕は「自分は動物だ」と思っていて、それを忘れないようにしている。ラグジュアリーなホテルも好きだけど、いつでも床に寝られるようにはしておきたいなって。そうじゃないと世界を狭めるし、僕はどこへ行く、何をするって自分でも予測なしで動いていたいから。遊牧民みたいに。

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