BY MARIAN MCEVOY, PHOTOGRAPHS BY MARY RUSSEL, TRANSLATED BY ASAHI INTERACTIVE INC.

セルジュ・ゲンスブールのピアノに向かうジェーン・バーキン、パリ・ベルノイユ通りの自宅で、1970年代
「この頃のジェーン・バーキンは、旬の女性としてフランスじゅうから熱い視線を集めていた。彼女の高くはかなげな声と独特の英国なまりがフランス人を魅了したの。夫のピアノに向かった彼女が着ているのは、当時誰もが一着は持っていたアニエスベーのジャンプスーツ。足もとには彼女がどこへでも持ち歩き、トレードマークとなっていたかごが置いてある。その後、エルメスの高級バッグに彼女の名前がつけられるなんて、本人も予想していなかったと思う」

イヴ・サンローランとピエール・ベルジェが暮らしたパリのアパートの庭にて。くつろぐふたりとフランソワ&ベティ・カトルー、1960年代
「60年代、イヴとピエールが日曜日ごとにヴォーバン広場のアパルトマンの庭で親しい人々と昼食会を開いていたのは有名な話。誰もが招待されたいと願ったけれど、招かれたのはほんのひと握りの人々だった。ベティの旧姓はサン。インテリア・デザイナー志望のフランソワ・カトルーと結婚したの。彼女とはずっと温かい親交が続いているわ」