プライベートな時間がまだ文字どおりプライベートで、スナップ写真が真の親密さを意味していた、あの頃。メアリー・ラッセルはヨーロッパ上流階級の人々と パーティに興じ、彼らの姿をカメラに収めていた

BY MARIAN MCEVOY, PHOTOGRAPHS BY MARY RUSSEL, TRANSLATED BY ASAHI INTERACTIVE INC.

画像3: 60~70年代に活躍した
写真家メアリー・ラッセルが
撮影した蒼々たる有名人たちとは

アンディ・ウォーホルと仲間たち、1965年

「アンディ・ウォーホルがパリでの2 回目の個展に、自分のスタジオ『ファクトリー』の仲間たちと訪れたときの写真よ。私のオフィス『グラマー』の隣にあるブルゴーニュ・ホテルで大騒ぎのパーティ。彼らはベッドの上やバスルームの中でポーズをとった。この一行は60年代の半ばから末にかけてよくパリに来ていたわ。アンディは銀髪のかつらがトレードマークだったけど、この写真ではつけていないわね。彼はフランスではまだあまり有名ではなく、でも名を知られ始めていた。肖像画を依頼してくれるお金持ちを常に探していたわ。イーディ・セジウィックのような取り巻きと毎晩、ル・セットやカステル、レジーネといったナイトクラブへ繰り出すの。そこにはフランスの貴族、モデル、ハンサムなジゴロといった、美しい人々ばかりが出入りしていたわ」

画像4: 60~70年代に活躍した
写真家メアリー・ラッセルが
撮影した蒼々たる有名人たちとは

ピーター・ビアードモントークにて、1975年

「良家出身のおなかを空かせたヒッピー風青年だった頃から、ピーターのことは知っていたわ。この写真を撮ったのは彼の自宅。ケニアでモデルのイマンを見いだしたばかりの頃ね。ピーターとはちょっとだけいい雰囲気になったけど、パリのナイトクラブ“カステル”で一夜だけダンスしておしまい。それ以上彼の気を引くほどの富も名声も、私は持ち合わせていなかったのよ」

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