シャツというアイテムの可能性を無限に広げる「モノグラフィー」に注目!

BY HATTIE CRISELL,PHOTOGRAPHS BY QUENTIN DE BEIRY,TRANSLATED BY CHIHARU ITAGAKI

画像: セリーヌ出身のオード・カステージャが昨年立ち上げた、シャツに特化したブランド「モノグラフィ」

セリーヌ出身のオード・カステージャが昨年立ち上げた、シャツに特化したブランド「モノグラフィ」

「一種類のアイテムしか扱わないブランドを手がけるなら、奥深く感じられるアイテムを選ぶことが大事だと思う」と語るのは、フランス出身のデザイナー、オード・カステージャ。彼女が立ち上げた新進ブランド「モノグラフィ」の全アイテムに共通するコンセプトは、「シャツ」であること。生地をカットして肩をのぞかせたもの、ビブフロントをデザインの主役にしたもの、前合わせがボディの端に寄っているもの、たくさんのカフが連なって袖から伸びているシュールなものなど、すべてがシャツとそのバリエーションだ。シャツのもつ可能性について、オードは「オプションがありすぎて、無限なんじゃないかと思うほどです」と言う。

 オードがファッションブランドを立ち上げようと考え始めたのは、セリーヌのマーケティング部門で働いていたころだった。セリーヌは彼女にとって「よい学びの場」だったが、彼女はその職を辞し、正式にパリのファッション専門学校、エスモードに通い始める。そして2016年末、モノグラフィをスタート。2シーズンめとなる2017-'18年秋冬コレクションは、6月頭から米国の高級デパート、バーニーズニューヨークでの取り扱いが始まっている。

画像1: 2017-‘18年秋冬コレクションより

2017-‘18年秋冬コレクションより

「多くの女性にとってそうであるように、シャツは私のワードローブに欠かせないアイテム。昔からシャツが好きで集めていたんです」と言うオード。しかし、シャツを自身のブランドのメインアイテムにしたことで、彼女はもっと高いレベルでシャツのエキスパートとなった。「あらゆるディテールについて考え抜くんです。どんな要素も適当に決めるわけにはいきません。カフの長さ、襟のサイズ、ボタン、生地のチョイス――透け感がありすぎる生地は好きではありません。作りのしっかりした、厚手の生地が好ましいですね」

画像2: 2017-‘18年秋冬コレクションより

2017-‘18年秋冬コレクションより

 モノグラフィのアイテムは、今のところすべてイタリア製のコットン・ポプリンを使用し、ポルトガルの工場で生産されている。アーデムやヴィクトリア ベッカム、ジャックムスなど、名だたる顧客を抱えた工場だ。19アイテムある秋冬コレクションの中でデザイナーのイチオシは、白地にピンストライプが入り、べっ甲風ボタンがダブル使いされたもの。シャツとブレザーが融合したようなこのアイテムの「クラシカルな面と実験的な面の両方を兼ね備えているところがお気に入り」とオード。このほか、シャープなアコーディオンプリーツが袖や腰回りにあしらわれたシャツや、フロントとバックが様々なストラップでつながっているオーバーオール風のシャツも。カラーパレットは白、紺、黒、それに幅の広いピンストライプ柄。これは現代画家のアグネス・マーティンによる、穏やかで反復的な作品にインスパイアされたものだという。

画像3: 2017-‘18年秋冬コレクションより

2017-‘18年秋冬コレクションより

画像4: 2017-‘18年秋冬コレクションより

2017-‘18年秋冬コレクションより

 一方で、シャツ以外のアイテムを扱うことについては、オードは慎重な姿勢を崩さない。彼女いわく、一種類のアイテムだけに特化していることがモノグラフィの強みのひとつだから。2018年春夏コレクションでは、ラインナップにドレスが加わる予定だが、それは大きな変化とは言えない。オードはこう説明している。「今までにつくったシャツのデザインにちょっと手を加えて、ドレスにしたというだけ。だからコンセプトがシャツであることに変わりはないんです」

monographie(モノグラフィ)
公式サイト:www.monographieparis.com

 

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