BY MICHINO OGURA, PHOTOGRAPHS BY YUSUKE MIYAZAKI AT SEPT, STYLED BY KOZUE ONUMA AT ELEVEN., HAIR & MAKEUP BY KAN SATO AT KOHL, MANICURE BY YUKO AT TOREAQUE
古代ヒンドゥー教の雨の神"パルジャニヤ"の名を冠したダイヤモンドのネックレスは松下奈緒の凜とした佇まいに寄り添う。
「身につけた瞬間、ダイヤモンドのもつパワーを感じました。クリアでシンプルなのに、力強いですね。ネックレスのセンターストーンは取りはずすことができて、リングのセンターストーンと交換できる、そんな遊び心にもくすぐられます」
まばゆい輝きを放つネックレスのセンターストーンは16.32カラット。
「オウムをかたどったモチーフはともすると可愛く見えがちですが、ラピスラズリでとてもシックに仕上がっていますね」
カルティエが得意とするいきいきとした動物のモチーフ。オウムがイエローゴールドの枝にとまっている様子は優雅な佇まいだ。オウムのモチーフは取りはずしてブローチとしても着用可能。
「薬指のリングには、さりげなくアメシストがあしらわれています。私の誕生石でもあるので、ぐっと身近に感じますね。撮影した"金鶏の間"の襖絵ともあいまって、エキゾチックなムードです」
水中を優雅に泳ぐベタ(闘魚)からインスパイアされたネックレス。鮮やかなスピネルとダイヤモンドをフリンジのように仕立てた。
「身体のカーブに沿うような柔らかなつけ心地に驚きました。しなやかな女性をイメージさせるデザインですね。見ているときと、つけたときの印象が違うのもジュエリーを身にまとう楽しみのひとつです」
松下奈緒 スペシャルインタビュー
すらりとしたスタイルに輝く笑顔─松下奈緒がジュエリーをまとって現れた瞬間、思わず目を奪われた。俳優として、音楽家として、華やかな舞台に立ち続け、現代のエレガンスを体現する彼女。カルティエの日本上陸50周年を記念し、「ESSENCE – カルティエ スタイルを織りなす要素」をテーマに集結したハイジュエリーピースを、いとも自然に身につけていた。その揺るぎない気品はどこからくるのだろうか。
「驚くほどのハイジュエリーの数々でした。こんなに素敵なものを身につけられる機会を楽しめる余裕を、いつももっていたいと思うんです。どれも本当に素晴らしいピースでしたが、価格や価値に気おされることなく身につけたい。"その人に似合っている" と周りの方が感じてくれたら、ベストですよね」
その人のために誂えられたかのように、ハイジュエリーを身につける。彼女なりのジュエリーとの向き合い方があってこそ、たどり着いた最適解だ。
「先日まで放送していたドラマ『スカイキャッスル』では、セレブな妻という役柄でジュエリーを常に身につけていました。美しいジュエリーはマインドセットというか、気持ちのスイッチを入れてくれる存在です。ジュエリーを身につけると、自分のことを好きだと思える魔法にかかる瞬間があるからです。エレガントな女性って、内面も輝いていますよね。その人本来の美しさも大切にしたいと考えています」
猛暑の東京で行われた撮影当日、さらりとしたシンプルなドレスにさりげないイヤリングを身につけていた彼女。ジュエリーとの向き合い方を学んだ、あるエピソードを教えてくれた。
「ジュエリーを好きになったのは、20歳になった記念に父からアメシストの指輪を贈ってもらったときから。ずっと身につけられるものがいいとお願いしたんです。石を選んでオーダーしたもので、とてもシンプルなデザインでした。その指輪は今でも折に触れてつけています。20代でハイジュエリーに憧れたこともありましたが、そのときの自分には似合わないという経験もたくさんしたんです。それを経て、背伸びをせずにジュエリーを身につけることの大切さを学んだ気がします」
俳優や音楽家など、国内外でさまざまなジャンルの仕事を楽しむ松下奈緒。多岐にわたる活動のそれぞれを意識しすぎることなく、表現者として、その場の流れに身を任せることを大切にしているという。自らの現在地を俯瞰し、いつでもすっと飛び込める。そのフットワークのしなやかさに、私たちは魅了されているのかもしれない。
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