BY YUKIKO HIRANO

モロヘイヤ料理に赤ワイン。暑い夏こその最強タッグ!
暑さに抜群に強い葉野菜がモロヘイヤだ。日本では歴史が浅い野菜だが、中近東、とりわけエジプトでは人気が高い。古代エジプトの王様の難病がモロヘイヤのスープを飲んだことで治癒したという逸話から「王様の野菜」と呼ばれている。また、緑黄色野菜の中でもトップクラスのベータカロチン、圧倒的なビタミン、カルシウムの豊富さを誇る。「猛暑の夏に頼もしい存在の野菜です。独特のぬめりは和食との相性がいいので、ゆでて刻んで麺つゆに加えれば、麺料理、豆腐、ご飯にも合って万能。今回は鰻、そしてカレーに加えてみました。少し冷やした赤ワインを合わせてみましょうか。夏を乗り切るエネルギーをもらえる組み合わせです」(平野さん)
レシピ1:モロヘイヤ入りのうざく
鰻の持ち味でもある土臭さにモロヘイヤが抜群の相性。その組み合わせのよさを引き上げるのが赤ワイン。至福のペアリングをどうぞご堪能あれ。

モロヘイヤたっぷりのつるりと喉越しのよい酢の物で、夏の疲れが癒される
<材料 2人分>
鰻の蒲焼1/2枚、モロヘイヤ1/2袋、きゅうり1/2本、酒小さじ2、しょうが適量
A [大さじ4、米酢大さじ2、醤油・みりん各小さじ2]
<作り方>
1 モロヘイヤは葉を摘み取り、塩ゆでして冷水に取る。水気を絞り、細かく刻む。
2 きゅうりは薄切りにし、水1カップに塩小さじ1を加えたものに漬けて、しんなりしたら水気をしっかり絞る。
3 Aを合わせて一度温めてから冷ましておく。
4 鰻の蒲焼はさっと水洗いをし、水気をよく拭く。フライパンにアルミホイルをしき、鰻をのせて酒をかけ、ふたをして温め、3センチ幅に切る。
5 器に鰻、モロヘイヤ、きゅうりを盛り付け、3をかけて針しょうがを添える。

モロヘイヤは葉の部分を摘み取り、30〜40秒さっとゆでる
レシピ2:モロヘイヤのチキンカレー
青菜を使って作るサグカレーをモロヘイヤで。モロヘイヤの粘りと香りがスパイスを引き立てる、やみつき必至の味。

さっと煮込んでモロヘイヤの風味を楽しむカレー。とろみはあるのにさっぱりした味わいが後をひく
<材料 3~4人分>
モロヘイヤ2袋(160g)、鶏もも肉1枚、オイル(米油など)大さじ1、クミンシード(ホール)小さじ1 にんにく(みじん切り)2かけ、しょうが(みじん切り)1かけ、玉ねぎ(みじん切り)1個、トマトペースト大さじ1、ガラムマサラ小さじ1 塩、こしょう
A [クミンパウダー、コリアンダーパウダー各小さじ2 ターメリック小さじ1/2、レッドパウダー小さじ1/2]
<作り方>
1 モロヘイヤは葉を摘み取り、塩ゆでして冷水に取る。水気を絞り、細かく刻む。鶏肉は大きめのひと口大に切り、塩(鶏肉の分量の1%の重量)をふっておく。
2 フライパンにオイル、クミンシード、にんにく、しょうがを入れて熱し、香りが立ってきたら、玉ねぎを入れて塩少々をふって炒める。
3 玉ねぎがきつね色になったら1の鶏肉を入れて炒める。鶏肉の色が変わってきたら、Aを加えて2〜3分炒め合わせる。
4 水200ml、トマトペーストを入れてふたをして10分煮る。
5 1のモロヘイヤを加えてひと煮立ちし、ガラムマサラ、塩、こしょうで味をととのえる。ご飯とともに盛り合わせる。

モロヘイヤは包丁で刻んで叩くことで、程よい食感ととろみが出る

モロヘイヤの粘りで、自然なとろみのついたカレーに
【今月のお酒セレクト:ベサヴィア デル バルディソット 2021 オリオル アルティガス】

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF YUKIKO HIRANO
スペイン・カタルーニャのフレッシュでチャーミングな赤ワイン。造り手のひいひいおばあさんの樹齢91年のぶどうを使用。小さな畑に8品種のぶどうとオリーブの木が混植されている。「鰻の脂と香ばしさ、カレーのスパイシーさを引き立てるのが赤ワイン。このワインは酸、ミネラル、旨味、塩味が絶妙。個性豊かな味わいが記憶に残る味です」(平野さん)
平野由希子さんがナチュラルワインの定期便を開始!

平野由希子さんが主宰する料理教室cusine et vin が、ナチュラルワインの定期便コースを開始。隔月にワイン5~6 本、もしくは3本のスパークリングワインが届くメンバーシップコースで構成。お届けするワインにはどんな料理が合うか、などの情報も一緒に送ってくれる。
「空前のナチュラルワインブームですが、自分で選べないという方も多くいます。不安定な部分もあるナチュラルワインはワインの状態、ボトルを空けるタイミングもとても大切です。私とスタッフが試飲をして心からおいしいと思ったワインだけをセレクトしてお届けします」と平野さん。
「週末ごはん会に合うワインを選んでほしい」「ナチュラルな野菜料理に合うワインが飲みたい」などのリクエストにもお応えできるオーダーメード感覚のコースを目指しているのだそう。
猫と旅した南仏での3週間を詰め込んだ、平野さんの新著が発売中
「カブルスピーヌ村は、南仏にある人口100人ほどの小さな村。カフェもなければスーパーもパン屋もない。何にもないけど、雄大な自然とたくさんの猫に出会える美しいところ。そんな村を愛猫クミンとともに訪問してみた」ーー
平野由希子さんが、愛猫のクミン君とともに訪れた南フランスでの3週間。築1000年の石造り古民家に滞在しながら、羊肉料理やカスレ、朝どれのさやいんげんサラダなど、新鮮な素材を使った絶品料理に舌鼓を打ち、地元の人々や近所の猫と触れ合い、自然豊かな田舎を満喫する、まるで夢のような時間を詰め込んだ一冊。ペットとともに飛行機旅をするための役に立つ情報も満載!

『南フランス 猫と旅する美しい村<私のとっておき>シリーズ50』
著者:平野 由希子
¥2,090
産業編集センター刊
平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。
公式サイトはこちら








