BY T JAPAN
コロナ禍を経て、自分へのご褒美や小旅行気分で贅沢なひとときを味わえる、ホテルスパの需要がますます高まっている。定評のある『一休.comスパ AWARD 2021』でTOP 5に輝いた、東京で人気のホテルスパ体験記をお届けするシリーズの第5回。
歴史と文化が豊かに息づく日本橋の高層タワー37階に位置する「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」。スパ好きの間では“天空の楽園”と呼ばれ、マンダリン オリエンタルが誇る極上のホスピタリティを体験できるリラクゼーション空間として愛され続けている。

ホテルロビーは38階。東京を一望できる絶景を堪能してから、スパのある37階へ移動する
スパのエントランスに足を踏み入れると静謐な空気に包まれる。せわしない現実から時空を超えた非日常の世界へと引き込まれるような感覚だ。ウエルカムティーをいただきながら、その日の体調などをカウンセリングシートに記入する。

レセプションエリアは、隠れ家のような心が落ち着く静けさが印象的

この日のウエルカムティーは、ルイボスティーをベースにペパーミントをブレンドしたハーブティー。軽やかで体の中からスッキリするような味わい
広々としたロッカールームも、マンダリン オリエンタルならではの穏やかな時間が流れている。アメニティは根強いファンをもつイギリスの老舗ブランド、アロマセラピーアソシエイツのプロダクトが用意されている。
そしてこのスパの大きな楽しみのひとつ、ヒート&ウォーター エクスペリエンスに足を踏み入れる。37階から東京の街並みを眼下に望み、ヴァイタリティプール、ウォーターラウンジ、ドライサウナ、アメジストを用いたクリスタルスチームルームを完備。ゆったりと体をあたため、トリートメント効果を高めるために心身の緊張をほぐしていく。

プールの水温は体温と同じくらいの、熱くも冷たくもない心地よい温度。副交感神経を優位に保ち、トリートメントに備えて心身ともにリラックスできるようになっている
上の写真手前のヴァイタリティプールは肩くらいの深さがあり、奥のウォーターラウンジは腰掛けて窓からの絶景を眺められるつくりになっている。プールの外に設置されているスイッチをオンにするとジェットバスのように水流が発生し、体が浮遊する楽しさを味わいながら、滞っていた血流が体を巡っていくような気分だ。

女性用のヒート&ウォーター エクスペリエンスは、東京スカイツリー方面のシティビューを眺めることができる

クリスタルスチームは体の芯からじっくりと汗がにじみだし、早くもデトックス したような感覚に

ドライサウナからも素晴らしい眺望を楽しめる。こちらは肌の表面からじわじわと熱を感じ、体のすみずみまで温まる

アイスファウンテンからは氷が滴り、プールやサウナを行き来して絶景を眺めていると時間が経つのを忘れそうになってしまう
ヒート&ウォーター エクスペリエンスを堪能したあとは、リラクゼーションルームへ。ソルトランプのやわらかい灯がともり、リクライニング式のベッドに横たわってひと息。ベッドサイドにはドリンクとスナックも用意されている。

リラクゼーションルームは心地よい暗さでゆったりした気分に

この日は野菜ジュース(りんご、ぶどう、レモン、パセリ、ケールなど18種類をブレンド)と、マンダリン オリエンタル 東京オリジナルのエナジーバーが用意されていた。オーツ麦、デーツ、アーモンド、クランベリーなどを使用したハンドメイドのエナジーバーは、こっくりとした豊かな味わいで非常に人気。このスパでしか食べられない評判のアメニティだ
いよいよトリートメントルームへ案内される。今回は、オプション(6,000円・税別)でスパスイートルームを利用することに。ほんのり暗くて長い廊下を歩くうちに、またもや非日常へと誘われていくような感覚に浸る。

トリートメントルームへと続く廊下は幻想的な空気が漂う

当日の部屋の空き具合によって、スタンダードルームからオプションでスパスイートルーム(写真)に変更することも可能
COURTESY OF MANDARIN ORIENTAL TOKYO
この日案内されたのは、スパスイートの中でも角部屋で極上の眺めが堪能できるトランクィリティ スイート。天井まである大きな窓からは、高層階ならではのパノラマが広がる。ベッドに入る前には、ゲストの目の前でセラピストがUVライトでベッド全体を消毒してくれる。これはコロナ禍で始めたサービスなのだそう。

トランクィリティ スイートからの美しい眺め

スパスイートの中でもバスつきは、この1部屋。まるで海外のリゾートに飛んできたかのよう
今回受けるトリートメントは「パーソナライズ・ ボディトリートメント(90分)」。マンダリン オリエンタルのオリジナルアロマオイルを使用し、全身のオイルトリートメントに加え、疲れている部位を重点的にほぐしてくれるメニューだ。ゲストのその日の気分と体調に合わせ、6種類のアロマオイルから使用するオイルを選べる。

五行に基づいてアロマセラピストがブレンドした、マンダリン オリエンタルのオリジナルアロマオイル。手前はトリートメント開始時、終了時に鳴らされるティンシャベル
オリジナルのアロマオイルは五行の考えに基づき、体と心のバランスを整える5種類 ──木(緊張を和らげて目覚めを誘う)、火(華やかなエネルギーのバランスを整えてリラックスさせる)、土(胃腸の調子を整えむくみを改善)、金(免疫力、肺機能を高め、気分の落ち込みをサポート)、水(腎機能に働きかけむくみを改善し自律神経を整える)── と、その5種をひとつにまとめた1種、合計6種が揃う。
セラピストと相談しながら、むくみと疲労を改善する五行の水に相当する「リフレクト」のオイルをセレクト。ココナッツオイルベースでジュニパーベリー、ジャスミン、ジンジャーがブレンドされ、スッキリしながら体が温まるオイルだ。

選んだのは「リフレクト」のオイル。腎機能に働きかけ、生命力を高めるブレンド
ベッドに入るとチベット仏教の法具、ティンシャベルの音色が聴こえ、不思議と心身ともにリラックス。この法具は7種の鉱物から作られており、その音色を聴くことで邪気を払い、心を落ち着けることができると言われているそうだ。
マッサージはうつ伏せから開始。背中、腰、もも、ふくらはぎ、足裏へと続く。背骨周りと肩甲骨周りは指で細やかに揉みほぐされ、背中全体は腕を使って、面積と圧のバランスが絶妙なトリートメントが施される。足裏までしっかり刺激してくれるので、足のむくみもスッキリしていく。
仰向けになり首と鎖骨、お腹、足、最後に頭皮まで丁寧にマッサージを受ける。終わると体全体が温まり、心身ともにとても軽やかな気分になる。トリートメント後は、窓からの景色を楽しみながらお茶とデザートをゆったりといただく。

スパスイートを利用すると、お茶とシャーベット、季節のフルーツが提供される(スタンダードルームの場合はお茶のみ)。この日のデザートはライチのシャーベットとぶどう
ロッカールームで着替えを済ませ、レセプションエリアへ。ここにあるスパブティックが非常に充実している。今回のトリートメントで使用したオリジナルのアロマオイルはもちろん、人気のアロマセラピーアソシエイツのほか、サトルエナジーズやスイスパーフェクションといった美容マニアの間で評判のプロダクトを日本で初めて取り扱うなど、品揃えの先見性にも定評がある。

豊富な品揃えで見ているだけでも楽しいスパブティック

(左)五行に基づいた効能を1つにしたマンダリン オリエンタルオリジナルのブレンド「QUINTESSENCE」のボディローションとボディウォッシュ。(右)ゆずの香りのバスソルト。檜の容器ごとそのままバスタブへ入れることで、檜の香りも楽しめる
ほんの半日のホテル滞在だが、都会の中で濃密な非日常の時間を過ごせる秘密の場所といった趣で、マンダリン オリエンタルならではの至福のスパ体験を味わうことができた。
【一休限定】【バス・サウナ60分利用付】パーソナライズ・ボディトリートメント(90分)
ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京
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