テクノロジーの進化は私たちの生活を大きく変えたが、美容業界もまたしかり。かつて“近未来の夢”だったものを具現化したツールの開発者たちのインタビューをお届け

BY MIYUKI NAGATA, PHOTOGRAPHS BY JOHN CHAN

 ヘアケアにおいても、革命的なアイテムが現れた。髪が気流によりローラーにみるみる吸い寄せられ、くっきりしたカールがつくれる「ダイソン」のエアラップである。「私たちはたったひとつで、さまざまな髪質・髪型の人が、髪にダメージを与えることなくスタイリングを楽しめる“何か”をつくりたかったのです」とエンジニアのカバナは言う。それを可能にしたのが、ダイソンがこれまで培ってきた流体力学の知見と、小型で強力なV9デジタルモーターだ。

画像: ダイソン エアラップ コンプリート¥64,900(編集部調べ) 気流によって髪をカーラーやブラシに引き寄せ、乾かしながらスタイリング。ドライヤー用吹き出し口と太さと巻き方向の異なるカーラー4本、ブラシ3種をセットし、さまざまなスタイリングが可能に ダイソンお客様相談室 フリーダイヤル:0120-295-731

ダイソン エアラップ コンプリート¥64,900(編集部調べ)
気流によって髪をカーラーやブラシに引き寄せ、乾かしながらスタイリング。ドライヤー用吹き出し口と太さと巻き方向の異なるカーラー4本、ブラシ3種をセットし、さまざまなスタイリングが可能に

ダイソンお客様相談室
フリーダイヤル:0120-295-731

「コアンダ効果という、流体力学の現象があります。適切な速さと圧力で気流を噴射すると、気流が物体の表面に沿って流れる現象で、エアラップはこれを利用して円筒のまわりに気流をつくり出し、髪を引き寄せます。コアンダ効果を発生させるためには、気流の速さと圧力を正確にコントロールしなければなりません。それを可能にする円筒のデザインに多くの時間と労力がかかり、完成するまで500近い試作品をつくりました」。濡れた髪を乾かすと同時にスタイリング。強い熱を使わず、髪がダメージを受けないのも魅力だ。

画像: LUKE KAVANAGH(ルーク・カバナ) ダイソン パーソナルケア部門 シニア リサーチ エンジニア。大学では機械工学を専攻。「エアラップを開発するには、髪の構造を理解し、人々がどんなヘアスタイルになりたいと思っているか、理解する必要があります。それにとても時間がかかりました」 PHOTOGRAPH BY TOMOKO SHIMABUKURO

LUKE KAVANAGH(ルーク・カバナ)
ダイソン パーソナルケア部門 シニア リサーチ エンジニア。大学では機械工学を専攻。「エアラップを開発するには、髪の構造を理解し、人々がどんなヘアスタイルになりたいと思っているか、理解する必要があります。それにとても時間がかかりました」
PHOTOGRAPH BY TOMOKO SHIMABUKURO

 物づくりには困難がつきまとう。それがまだ世の中に存在していない、まったく新しいものであればなおのこと。世の中の人々が何を求めているのかを分析し、試作や実験を重ねながら、問題をひとつひとつクリアしてつくりあげていく。その製品によって誰かが美しくなり、ハッピーになることを夢見て。そんな彼らの想いと情熱が、私たちの未来の暮らしを少しずつ変えていく。

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