2022年10月伊勢丹新宿店で開催された「サロン ド パルファン 2022」ではあっという間に完売アイテム続出、鮮烈な日本デビューを果たして話題を呼んだフレグランスブランド「メゾン クリヴェリ」。ラブコールに応え、再び伊勢丹新宿店のPOP UP イベントに登場する。エモーショナルな香りを生み出すブランドの創始者ティボー・クリヴェリに、クリエイションにかける思いを尋ねた

BY EMI ARITA

「誰も出会ったことのない香りで人々をワクワクさせたい。驚かせるような香りを創りたい」と語るブランドの創始者ティボー・クリヴェリ。その言葉通り、彼の生み出すフレグランスはほかとはひと味もふた味も違う。すべてのフレグランスは、彼の実体験から生み出される。たとえばジェムストーンマーケットで味わったハイビスカスティーの香り、噴火する火山の脇で遭遇したサンダルウッドの香り、あるいは海岸線で潮風とともに香ってきたローズの香り……と、それぞれの香りと出会った瞬間の彼自身の驚きや感動がフレグランスに投影され、たちのぼる香りに美しい映像のように浮かび上がる。

画像: ティボー・クリヴェリ

ティボー・クリヴェリ

「今、市場に溢れているフレグランスは、多くものが抽象的なイメージから生まれていると思うのですが、私はそうではなく、自分自身の経験と人生の体験を創造の出発点にしています。私が香りと出会ったときに、目にしたもの、耳にしたもの、味わったもの、手にしたもの。そのすべての感覚をフレグランスを通して共有することで、皆さん自身の五感を呼び覚まし、さまざまな経験や体験を鮮やかに蘇らせてくれる。メゾン クリヴェリはそんなフレグランスでありたいと考えています」

 そのアプローチは日本の美食体験にも通じるものがあると語る。「料亭でいただくような和食は味だけでなく、見た目の美しさや、料理をいただく空間に流れる音、さらにスタッフによるおもてなしと、そのすべてがあってこそ、驚きや感動を生む美食体験につながっています。ただ味わうのではなく、すべての五感を使って体験するという点において、私のフレグランスと日本の伝統的な和食というのは、非常に似ているものがあると感じています」

画像: フランスとスペインで手作業により製造されたガラス製のボトルやプラスチック不使用、100%ボール紙のボックスを使用するなど環境にも配慮されたシンプルで美しいパッケージ

フランスとスペインで手作業により製造されたガラス製のボトルやプラスチック不使用、100%ボール紙のボックスを使用するなど環境にも配慮されたシンプルで美しいパッケージ

 こうしたティボー・クリヴェリのフレグランスへの情熱の誕生は幼少期まで遡る。「私はフランス北西部にあるラ・ロッシュ=ポゼという場所で生まれ育ちました。硬水の温泉水が湧く場所で、コスメ開発なども行なっている製薬会社もあり、子供の頃からコスメやフレグランスに対する関心を強くもっていました。自然も豊かで、フレグランスの香料となる植物との出会いも経験しましたが、それは『この花はいい香りだな』といった嗅覚だけを使ったものではなく、その時の感情や見ている風景、音など、嗅覚以外の感覚も作用したエモーショナルな感動に満ちていました。この体験をいつかフレグランスで表現したい。それがフレグランス開発を志したきっかけです」

 その思いのもと、大学卒業後は香料を調達する仕事に就き、10年間にわたりシンガポール、中国、香港、インドネシアとアジア各国で暮らした。西洋文化とは異なるアジアならではの文化や感性、そしてさまざまな香りとの出会いに刺激を受けながら、フレグランス開発の経験を積み、2018年メゾン クリヴェリを立ち上げた。

画像: パッケージだけでなく、森林の保護や保全を手がけるフランスの組織「クール・ド・フォレ(森の気持ち)」の活動支援やインドネシアにおける香料の原料ともなるパチョリの持続可能な栽培システムの開発にも携わり、サステナビリティにも力を入れている

パッケージだけでなく、森林の保護や保全を手がけるフランスの組織「クール・ド・フォレ(森の気持ち)」の活動支援やインドネシアにおける香料の原料ともなるパチョリの持続可能な栽培システムの開発にも携わり、サステナビリティにも力を入れている

 国籍や性別、年齢も異なる11名の調香師たちが、クリヴェリの制作したムードボードをもとに、彼が体験した香りを忠実に再現していく。「ムードボードには言葉での説明だけでなく、音楽をつけたり、写真を添えたり、私が香りと出会った瞬間の雰囲気を感じてもらえるようにしています。記憶や体験の共有という難しい作業ですが、調香師の皆さんと心を通じ合わせるとても美しい瞬間でもあります。ひとつ大事にしているのは、完成までの期限を設けないこと。最終的には私がOKを出すまで試行錯誤を繰り返して形にしていくため、皆さんには好きなだけ時間をかけてくださいと伝えるようにしています」。

 時には数ヶ月、時には2年。時間を惜しむことなく、ひとつひとつの香りと真摯に向き合うことで生み出されるメゾン クリヴェリのフレグランス。12月28日(水)より期間限定で開催される伊勢丹新宿店のポップアップイベントでは、8つのフレグランスが登場する。

画像: 濃密な残り香をより長く堪能できる、ブランドのラグジュアリーライン「エキストレ ド パルファム」。 「イビスキュス マハジャ」は、ジェムストーンマーケットを散策していた時に飲んだハイビスカスティーの香りに着想を得た。「イビスキュス マハジャ エキストレ ド パルファム」<50mL>¥37,400/メゾン クリヴェリ

濃密な残り香をより長く堪能できる、ブランドのラグジュアリーライン「エキストレ ド パルファム」。
「イビスキュス マハジャ」は、ジェムストーンマーケットを散策していた時に飲んだハイビスカスティーの香りに着想を得た。「イビスキュス マハジャ エキストレ ド パルファム」<50mL>¥37,400/メゾン クリヴェリ

画像: 「オードパルファム」は全7種。バラとソルトの組み合わせが爽やか。シトラスなのにスパイシーなど、独創的な香りを楽しむことができる。好みに合わせて重ねづけもおすすめ 左から「ボア ダチャイ オードパルファム」、「ローズ サルティフォリア オードパルファム」、「サンタル ヴォルカニック オードパルファム」、「アブサン ボレアル オードパルファム」、「フルール ディアマンティーヌ オードパルファム」各<30mL>¥15,400、<100mL>¥34,650/メゾン クリヴェリ

「オードパルファム」は全7種。バラとソルトの組み合わせが爽やか。シトラスなのにスパイシーなど、独創的な香りを楽しむことができる。好みに合わせて重ねづけもおすすめ

左から「ボア ダチャイ オードパルファム」、「ローズ サルティフォリア オードパルファム」、「サンタル ヴォルカニック オードパルファム」、「アブサン ボレアル オードパルファム」、「フルール ディアマンティーヌ オードパルファム」各<30mL>¥15,400、<100mL>¥34,650/メゾン クリヴェリ

「それぞれ香りには、インスピレーションや使用した香料など説明書きを添えていますが、それよりも、香りを試したときに頭に浮かんできた情景や音、あるいは色など、まとう人のこれまでの経験や体験と重なりあうようなものを、焦らず、じっくりと時間をかけて選んで欲しいと思っています。8つのフレグランスをそれぞれ試しながら、まずは香りの誘惑に素直に身を委ねてみてください」。

 ぜひこの機会を逃さずに、これまでにない新感覚のフレグランス体験を楽しんでみてほしい。あなた自身の感覚と響き合う香りと出会えれば、その瞬間、ほとばしる感情や美しい景色に没入するような、まさに五感が研ぎ澄まされる感覚を体験できるはずだ。

メゾン クリヴェリ POP UP イベント
会期:2022年12月28日(水)〜2023年1月31日(火)
会場:伊勢丹新宿店本館2F プロモーション
住所:東京都新宿区新宿3-14-1
時間:10:00〜20:00

問い合わせ先
ブルーベルジャパン株式会社  香水・化粧品事業本部
フリーダイヤル:0120-005-130
(受付時間 10:00~16:00※土日祝日除く)

PHOTOGRAPHS : COURTESY OF MAISON CRIVELLI

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