パリのフォンダシオン・ルイ・ヴィトンで開催中のシャルロット・ペリアン展。かつてない規模の展覧会では、ペリアンと日本との深い関わりを表す展示も登場する

BY JUN ISHIDA

 20世紀を代表する女性デザイナーであるシャルロット・ペリアン。パリのフォンダシオン・ルイ・ヴィトン(以下FLV)では、ペリアンの没後20年を記念した大規模な展覧会が開催中だ。『Charlotte Perriand: Inventing a New World』と題された展覧会は、FLVの展覧会としても過去最大規模のもので、地下1階から地上2階までの展示スペースに加え、建物の外部空間にまで及んでいる。

画像: 建物外の水辺に作られた「限りなく水に近い家」 建築雑誌主宰のコンペで2位になったプランを、スケッチを元にルイ・ヴィトンが具現化した。アート・バーゼル・マイアミ・ビーチで発表したものが、再びフォンダシオン・ルイ・ヴィトンに登場 © ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / MARC DOMAGE

建物外の水辺に作られた「限りなく水に近い家」
建築雑誌主宰のコンペで2位になったプランを、スケッチを元にルイ・ヴィトンが具現化した。アート・バーゼル・マイアミ・ビーチで発表したものが、再びフォンダシオン・ルイ・ヴィトンに登場
© ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / MARC DOMAGE

画像: 「限りなく水に近い家」の内観 © ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / MARC DOMAGE

「限りなく水に近い家」の内観
© ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / MARC DOMAGE

 展覧会では200に及ぶペリアンの作品を展示しているが、特筆すべきはその展示方法だろう。単に家具を並べるのではなく、その家具を発表した空間ごと再現し、さらには交流の深かった同時代のアーティストの作品も展示している。建築家のル・コルビュジエや彼の従兄弟で右腕だったピエール・ジャンヌレ、そしてジャン・プルーヴェとの協業は知られているが、フェルナン・レジェ、パブロ・ピカソ、アレクサンダー・カルダーといったアーティストも、自らのプロジェクトに巻き込もうとペリアンは試みた。

画像: CHARLOTTE PERRIAND(シャルロット・ペリアン) 1903年、デザイナーと服飾職人の両親の元、パリに生まれる。装飾美術中央連合学校で学び、1926年に卒業。ル・コルビュジエのアトリエを経て、1937年に独立。1999年没 CHARLOTTE PERRIAND À RIO, 1987. © ADAGP, PARIS, 2019 ; © ARCHIVES CHARLOTTE PERRIAND

CHARLOTTE PERRIAND(シャルロット・ペリアン)
1903年、デザイナーと服飾職人の両親の元、パリに生まれる。装飾美術中央連合学校で学び、1926年に卒業。ル・コルビュジエのアトリエを経て、1937年に独立。1999年没
CHARLOTTE PERRIAND À RIO, 1987. © ADAGP, PARIS, 2019 ; © ARCHIVES CHARLOTTE PERRIAND

 1927年に弱冠24歳で発表した「屋根裏のバー」の機能的でモダンなインテリアで注目を浴びたペリアンは、ル・コルビュジエにスカウトされ(その前に仕事を求めてル・コルビュジエを訪ねた時は、「ここにはクッションに刺繍をするような仕事はない」と追い返されていた)、アトリエに入所する。29年にはル・コルビュジエ、ジャンヌレとともにサロン・ドートンヌの「住居設備」の展示で、「LC2(グランコンフォール)」、「LC4(シェーズ・ロング)」などの20世紀のアイコンとなる家具を含めた“新たな居住空間”を発表する。

 FLVの展示では、この「住居設備」を始め、「シャルロット・ペリアンの山小屋」(1930年)、「若者のための家」(1935年)など、ペリアンのキャリアにおける重要なプロジェクトが空間ごと再現されている。中でも注目したいのは、ペリアンが日本で企画した2つの展覧会の再現展示だ。ペリアンは、第二次世界大戦の前後に来日し、東京の高島屋で『ペリアン女史 日本創作品展覧会 2601年住宅内部装備への一示唆 選擇 傳統 創造』(1941年)と『芸術の綜合への提案―コルビュジエ、レジェ、ペリアン3人展』(1955年)を行った。

画像: © F.L.C. / ADAGP, PARIS, 2019 © PJ / ADAGP, PARIS, 2019 © CHARLOTTE PERRIAND / ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / DAVID BORDES

© F.L.C. / ADAGP, PARIS, 2019 © PJ / ADAGP, PARIS, 2019 © CHARLOTTE PERRIAND / ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / DAVID BORDES

画像: (写真上・下) ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレとともに出展したサロン・ドートンヌの「住居設備」の展示を再現。展示された「LC2」、「LC4」などの家具には座ることもできる © F.L.C. / ADAGP, PARIS, 2019 © PJ / ADAGP, PARIS, 2019 © CHARLOTTE PERRIAND / ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / DAVID BORDES

(写真上・下)
ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレとともに出展したサロン・ドートンヌの「住居設備」の展示を再現。展示された「LC2」、「LC4」などの家具には座ることもできる
© F.L.C. / ADAGP, PARIS, 2019 © PJ / ADAGP, PARIS, 2019 © CHARLOTTE PERRIAND / ADAGP, PARIS, 2019 CRÉDIT PHOTO : © FONDATION LOUIS VUITTON / DAVID BORDES

 

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