当たる当たらぬよりも、いかに活用するかが大事。占いを人生の地図や羅針盤として賢く用いる術やそれぞれの占い観、研究スタイルについて、ざっくばらんに語り合う

BY AYA MORI, PHOTOGRAPHS BY TAMAKI YOSHIDA, STYLED BY NORIKO SUGIMOTO, HAIR & MAKEUP BY RYOJI OTANI, ILLUSTRATIONS BY SAYURI NISHIKUBO

画像: 間違ったら一度リセットする。いいタイミングでまたスタートすれば、その後の人生が違ってきますね。(水晶玉子)

間違ったら一度リセットする。いいタイミングでまたスタートすれば、その後の人生が違ってきますね。(水晶玉子) 

飯田 僕は常にわかりやすい表現を選びますね。
水晶 今は自分の感性や好みに合った占いの人を選べばいい時代ですよね。
飯田 の中で僕の占いの役割として、古典である占いを現代語に訳さなくてはならないと思っています。SNSで「飯田の占いは昔の解釈とは違う」などと書かれたりしますが、時代に沿って解釈は変わっていくものでしょう。占い師は言葉を進化させ続けないと、今の世の中に通用しないと思うのです。
水晶 そうですね。オリエンタル占星術のもとになっているインドの占いも、1200年前に空海が日本に持ち帰ってきたもの。今その言葉を読んでもまったくわからないし、現代には通用しない。そこをどう現代の言葉に対応させていくか。六十干支の考え方は中国何千年の歴史をもつものだから、さらにもっと古い。
飯田 古いですね。でも、最終的にそれらが極められたのは、ここ日本ですよね。日本で、一般の人々が使いやすいような形へとでき上がってきた。
水晶 欧米は、もう少しアカデミックな方向に向かったんですね。心理学や天文学へと。日本にもそういう方向性の人もいますが、占いは主にエンターテインメントだったり、あまり好きな言葉ではないですが、自己啓発の方向へ行っていますね。
飯田 生きるための地図のような。地図はなくても歩くことができますが、あればもっと楽しめるし、かえって違う場所にも行くことができる。そういうニュアンスが出てきましたね。日本人は昔からあるおみくじのような試し事も好きでしょう。占いは基本的には、人間がみんな好きなことなので。大昔から「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なんていう言葉もある。占いはしょせん占いだから、ご参考までに、ってことです。
水晶 当たる当たらないが大事なわけではないですね。
飯田 統計的にそうなるということが原典に書いてあり、「今年、厄年ですよ」というのと同じようなこと。
水晶 そう。それに私は当たらなくても何か役に立つものだと思いますね。今年はこういう年ですよと言われて、そこで注意するか、しないかで、その人のそこからの人生は全然違ってくるでしょうし。

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