大ヒット映画のミュージカル版最新作が来日。ミュージカル初主演に挑むのは、日本でも人気のバレエダンサー・俳優のリチャード・ウィンザーだ

BY NATSUME DATE, PHOTOGRAPHS BY PAMELA RAITH

 週末はフェロモン全開のディスコ・キング。でもウィークデイは、イタリア系移民で敬虔なキリスト教徒の家族や、そんな親の期待を裏切る兄、自殺してしまう友人、上昇志向のダンス・パートナーなどに囲まれ、つっぱりながらも、実は繊細な胸がつぶれそうになっているトニー・マネーロ。そんな複雑なキャラクターだからこそ、演じることに挑む価値があると考えた。しかも、踊るのは、これまでの自身のダンス・キャリアにはまったく無かった、’70年代のディスコ・ダンス。

画像2: 『サタデー・ナイト・フィーバー』
初主演で見せる、“踊れる俳優”
リチャード・ウィンザーの進化

「これまでいろいろなダンスのトレーニングをしてきたし、『3D』という映画ではストリート・ダンスもやったけど、それともまったく異なる、新たなチャレンジでしたね。それも、ちょっとクラブで踊るというのではなく、’70年代のディスコ・ブームの頂点にあるダンスを見せなければならないわけですから。あのディスコ・ダンスは、クールで、リラックスしていなければならないと同時に、スタイル化されていて、厳密さが求められるところもあるんです。そうした緊張を見せず、スムースにかっこよくきめる、というところを、かなり稽古しました。ほかの誰か、たとえばセレブ俳優のような人がこの役をやる場合には、また別のものになるでしょうけど、僕の場合は、踊るトレーニングを積んできたからこそ、お見せできるものがあるはずですからね」

画像: PHOTOGRAPH BY TOMOKO HIDAKI

PHOTOGRAPH BY TOMOKO HIDAKI

 ディスコならではの、一列に並んでユニゾンで踊るラインダンスなど、簡単で楽しそうに見えるけれど、リラックス感を漂わせたり、いたずらに目立たないようにするなど、プロのダンサーならではの高度な技術や配慮も働かせているそうだ。

 映画版のイメージを鮮やかに甦らせる、こうしたキャッチーなディスコ・ダンス・シーンの数々に加え、映画にはない、ウィンザーならではのダンス・ソロもある。迷い多きトニーの心のうちを、そのまま踊りに託して吐露するような、それは切なく、リリカルで美しいシーンだ。

「基本的には、演出のビル・ケンライトや振付のビル・ディーマーと話し合いを重ねながら全シーンを築いていったんですが、この感情がピークに達したところで踊るソロだけは、僕が創ったものです。周囲の人たち同様、迷いが多く、方向を見失っていることに気づいたトニー・マネーロが、そんな負のスパイラルから脱出しなければ、脱出するためには、自分が変わらなければ、と思い至る。そこをダンスで表現するのは、僕の役割にちがいないと思って」

画像3: 『サタデー・ナイト・フィーバー』
初主演で見せる、“踊れる俳優”
リチャード・ウィンザーの進化
画像4: 『サタデー・ナイト・フィーバー』
初主演で見せる、“踊れる俳優”
リチャード・ウィンザーの進化

 エモーショナルな『イモータリティ』のメロディーにのせて踊るトニー・マネーロ=リチャード・ウィンザーの姿で、このミュージカルの価値が、グッと深まる実感がある。

「日本の観客のみなさんは、いつも僕が舞台に向かう努力をしっかり受け止め、客席から感謝の気持ちを示してくれる。理解力の深さを、強く感じます。だからこの作品も、ぜひ観てほしかった。そう簡単にかなうことではない、僕にとっても特別な機会なので、心から感謝しています」と謙虚に語るウィンザー。7年ぶりの日本の舞台で、アクティング・ダンサーからダンシング・アクターへの進化・成長ぶりを、しっかり印象づけてくれることだろう。

ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』
日程:2019年12月13日(金)~29日(日)
会場:東京国際フォーラム・ホールC
住所:東京都千代田区丸の内3-5-1
料金:S席 ¥13,000、A席 ¥9,000、B席 ¥6,000、U-25当日引換券 ¥5,000
電話:0570-550-799(キョードー東京)
公式サイト

 

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