BY LINDSAY TALBOT, TRANSLATED BY MAKIKO HARAGA
「母は20〜30年代のエナメルのシガレットボックスやパウダーケースを収集していた。私はタバコを吸わないし、おしろいも使わないけれどアールデコのデザインに惹かれるので、母のコレクションに買い足していくのが楽しみ」
「今年のイースターはナポリで過ごし、カラヴァッジョの大きな絵を、じっくりと鑑賞した。これは、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会にある《慈悲の七つのおこない》(1607年)。カラヴァッジョ作品の最大の魅力は、光と影の巧みなコントラストだと思う」
「インドは大好きな旅先のひとつ。これはグジャラート州のパリタナにある、丘の上に立つ寺院。日の出前に3000段の階段を上り、参拝した。2回しか訪れていないけれど、インドの色彩と味が記憶に鮮明に刻み込まれている。ずっと心に残り続ける場所が誰にもあるものだ」