ウォッチジャーナリスト高木教雄が、最新作からマニアックなトリビアまで、腕時計にまつわるトピックを深く熱く語る。第15回は、2021年の新作時計の中から、近年数を増やしているサファイアクリスタルケースに注目

BY NORIO TAKAGI

 過去に遡れば、ウブロや先駆を成したリシャール・ミル以外にも、ゼニス、ジラール・ペルゴ、ベル&ロス、コルムなどいくつも時計ブランドがサファイアクリスタルケースの時計を発表してきた。さらに今年は、グッチやルイ・ヴィトンのような時計を専業としないブランドもサファイアクリスタル・ウォッチ市場に参入。

画像: シャネル「ボーイフレンド スケルトン X-RAY」¥9,427,000(世界限定100本) <37×28.6mm、サファイアクリスタル、手巻き、アリゲーターパターンのカーフストラップ> 透明なケースとの対比で、黒いムーブメントの構造美が引き立つ。パーツを支えるフレームとリングの内側は面取りされ、傾けるとそのシルバーが覗き、薄さの中に奥行きを感じさせる 問い合わせ先 シャネル カスタマーケア フリーダイヤル:0120-525-519 公式サイト

シャネル「ボーイフレンド スケルトン X-RAY」¥9,427,000(世界限定100本)
<37×28.6mm、サファイアクリスタル、手巻き、アリゲーターパターンのカーフストラップ>
透明なケースとの対比で、黒いムーブメントの構造美が引き立つ。パーツを支えるフレームとリングの内側は面取りされ、傾けるとそのシルバーが覗き、薄さの中に奥行きを感じさせる

問い合わせ先
シャネル カスタマーケア
フリーダイヤル:0120-525-519
公式サイト

 シャネルはそれらに先駆け昨年、アイコンのひとつである「J12」の20周年を記念し、そのケースとブレスレットをサファイアクリスタルで再現した限定モデルを発表している。そして今年は、2018年に三番目となる自社製ムーブメントを搭載し誕生した、「ボーイフレンド スケルトン」のケースを透明に仕立て上げた。同モデルをレントゲンで透かし見たかのようだから、その名もズバリ「ボーイフレンド スケルトン X-RAY」。これまでシャネルを含み、サファイアクリスタルケースは、スポーツウォッチで用いられてきた。

画像: PHOTOGRAPHS:COURTESY OF CHANEL

PHOTOGRAPHS:COURTESY OF CHANEL

 このボーイフレンドのような薄型のドレスウォッチの透明化は、実に新鮮である。搭載するムーブメント、「キャリバー 3.」は、各パーツを大小のリングが重なり支える幾何学的な構造美と透明感とを併せ持つ。主要な歯車とそれらを支えるリングとフレームはブラックに染められ、透明なケースの中に浮き立つ。これまで時刻表示を司る歯車を主役とするため、ベゼルの下に隠されていた特異な設計のリューズ機構も露わになった。さらにムーブメントの構造的な美しさは、ケースサイドからも見ることができる。サファイアクリスタルは、内部のムーブメントを外観に融和させる素材。時計の新たな表現を導き出す。

高木教雄(NORIO TAKAGI)
ウォッチジャーナリスト。1962年愛知県生まれ。時計を中心に建築やインテリア、テーブルウェアなどライフスタイルプロダクトを取材対象に、各誌で執筆。スイスの新作時計発表会の取材は、1999年から続ける。著書に『「世界一」美しい、キッチンツール』(世界文化社刊)があり、時計師フランソワ・ポール・ジュルヌ著『偏屈のすすめ』(幻冬舎刊)も監修

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